今回は、大都市東京を中心とする首都圏の物流拠点である東京港の整備や管理運営等を行っている東京都港湾局をご紹介致します。
東京都港湾局では、世界屈指の国際貿易港であり、都民の生活を支える大都市生活港湾である「東京港」の港湾施設の整備、管理運営を行うとともに、東京にとって貴重な空間である臨海部の開発、防災、環境事業、廃棄物処分場の整備、さらには伊豆・小笠原諸島の港湾、漁港、空港の整備などを行っています。
昨年UC−win/Roadを導入頂いた港湾局港湾整備部技術管理課では、工事の施工に関する基準類の整備、地震や地盤沈下等の調査・研究、港湾法に基づき申請される出願工事の技術審査などを行っており、現在は平成16年度から始まる業務成果の電子納品の実施に向けたCALS/ECへの対応にも取り組んでおられます。
同課は、昨年導入頂いたUC−win/Roadを使って、臨海副都心内の「有明北地区」に建設が予定されている「有明親水海浜公園(仮称)」構想の3次元VRを作成されました。
有明親水海浜公園(仮称)は、臨海副都心有明北地区まちづくりガイドライン(平成14年策定)に基づき、「水と緑に親しめるまち」、「多様なライフスタイルを楽しめる都市型居住のまち」、「自由な発想と創意工夫をいかしたまち」を基本目標として、現在埋立造成中の水際線に位置する海上公園です。
埋立に当たっては、旧防波堤等に残された自然を保全するとともに、干潟機能を持った緩傾斜護岸、カニ等の水生生物にやさしい近自然型護岸(通称「カニ護岸」)などを整備し、海の生物や鳥などの生息場所を確保し、食物連鎖の基礎となる環境の再生に取り組むとともに、まちづくりと共存する自然再生のリーディングケースを目指しているとのことです。
今回のシミュレーションでは、この公園内の散策、対岸の豊洲地区から見た景観の確認、公園内からの視点による新交通(ゆりかもめ)や環状道路などの景観の確認を行えるようにしてあり、今後は、地区内に建設されるビル等を追加していく予定とのことです。
このように構想段階から3次元VRで空間を確認し、関係者に対する説明会等に使用することにより、改善点や検討要素を取り上げ、よりよいまちづくりを進めることができると考えておられます。また、有明北地区への事業者誘致PRのためのツールとしても利用する予定とのことです。
港湾局では、臨海副都心開発や羽田空港再拡張などを東京港の港湾機能と共存した形で進めるために、港湾計画の改訂作業を現在進めており、その中での活用も考えられるなど、UC−win/Roadの活用範囲は、ますます広まるものと期待されています。
最後に今回の取材に快く応じて頂いた東京都港湾局港湾整備部 技術管理課長
土井様、同課指導係主任 山本様、臨海開発部海上公園課 整備計画係 主任 石本様ほか関係の皆様に深くお礼申し上げます。
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技術管理課長 土井 征様、
同課指導係主任 山本 欣司様 |
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■有明北地区埋立事業 (面積約35ヘクタール、工事期間:平成12年度から16年度)
UC−win/Roadで作成したバーチャルリアリティ画面キャプチャ
(UC−win/Road Ver1.05 Prototype2) |
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▲埋立完成予定図(Before:市街地形成前) |
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▲埋立地全景鳥瞰図(After:市街地形成後) |
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▲護岸際は釣りも楽しめる有明親水公園として整備される |
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