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AGUL AR.Drone |
HARDWARE INFORMATION
2012-No.1
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AGUL AR.Droneは、Parrot社の販売するクアッドリコプター(4翼ヘリコプター)です。4枚のプロペラの回転数を制御することで自由自在に飛行し、上昇、下降、前後左右への移動の他、その場で旋回することもできます。屋内では人や物の巻き込みを防止するため、インドア用のハル(カバー)を使用し(図1)、屋外で十分なスペースを確保できる場合は、アウトドア用ハルを使用します(図2)。
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■図1 インドア用ハル装着時 |
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■図2 アウトドア用ハル装着時 |
AGUL AR.Droneは通常、iPhone(R)やAndroid(TM)とWi-Fiで接続し、アプリからコントロールしますが、ペアリングを行うため、他人に操作される心配はありません。また、小型のフロントカメラを搭載しており、AR(Augmented
Reality)を使用したゲームが可能です(図3)。ARでは通常、現実空間を撮影した映像にCGなどの電子情報を追加して表現しますが、AGUL
AR.Droneでは、これをゲーム内の空間や武器を表示するために使用します。
複数のAGUL AR.Droneを使用して対戦することも可能です。
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■図3 AGUL AR.Drone本体 |
このようなアプリケーションから受取る制御とは別に、姿勢維持・位置固定のための自律制御も行っています。多数のモーションセンサーを搭載することで、安定した飛行が実現します(図4)。機体の回転、傾きなどの制御には6DOFのMIMU(小型慣性計測装置/Miniaturized
Inertial Measurement Unit)を使用します。また、MIMUの計測結果を使って移動量を、高度の維持や上昇・下降速度は、超音波高度計を用いて制御しています。
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■図4 AGUL AR.Drone(背面)Lipo バッテリー |
本体下部の高速カメラはホバリング制御や対地速度計算に使用します。カメラ映像により現在位置を認識しているため、風に流されることもありません。
AGUL AR.Droneの飛行範囲は約50mで、高さ方向も同様です。
接続にはWi-Fiを使用するため、中継器を使って飛行範囲を広げることもできます。動力源はLipoバッテリーを使用します。
Parrot社のAGUL AR.Drone用バッテリーは1000mAhで、約12分間飛行できます。同型・大容量のLipoバッテリーを使用することで、飛行時間の延長も可能です。
フォーラムエイトでは、飛行型ロボットとしてのAGUL AR.Drone開発を進めています。パソコンからAGUL
AR.Droneのネットワークに接続してコントロールを行います。情報の収集と伝達を目的とし、農地などの踏み入りにくい場所や、地震後の建物など危険の考えられる場所で活動することを想定しています。地上型のロボットと比べた場合、上下方向を含めた3次元の調査による、より詳細な情報の取得がメリットとなり、たとえばサーモセンサや放射線測定センサなどを搭載し、建物の状態や危険性を可視化することなどが考えられます。またスピーカーなどを使えば、避難経路の指示など情報伝達にも使用できます。
現在、農地においてAGUL AR.Droneを使い情報収集を行うプロジェクトを進めています。高解像度のカメラとAGUL
AR.Droneを組合せることで、作物の育成状況や害虫の発生状況を撮影し、管理を容易にするようなシステムを予定しています。現在、東京本社ショールームにてAGUL
AR.Droneを展示しております(図5)。
操作体験も可能ですので、ご興味ある方はぜひお立ち寄りください。
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■図5 本社ショールームでの飛行の様子 |
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※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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(Up&Coming '12 新年号掲載) |
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