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 道路橋示方書改訂/電子納品対応製品 
 ■はじめに2001年12月27日に「橋、高架の道路等の技術基準」が改訂され、関係機関に通達されました。示方書の発刊は3月の予定で、新基準の適用は原則として14年度以降の設計に適用することとなっています。フォーラムエイトでは、2002年3月末までの製品改良(電子納品対応、要望対応)に合せて道路橋示方書改訂への対応をおこなう予定です。
 ■道路橋示方書改訂への対応当社では昨年来より「道路橋示方書改訂案」に関する情報を入手し改訂内容の調査を行ってきました。当社で得られた情報の範囲で、改訂内容を調査し、当社製品での対応方法を検討しました。これにより、早期に製品がリリースできるよう開発作業を進めてまいりました。本年3月には、日本道路協会の主催による道路講習会が実施され、道路橋示方書の改訂に関する講習も実施されています。現在は、地区講習会が実施されている状況で示方書の改訂内容の周知が図られる段階となっています。
 フォーラムエイトでは、昨年より進めている「電子納品対応」、「要望等対応」の製品開発に今回の改訂を加え、ほとんどの製品を本年3月末には、リリースできるよう準備を進めています。これらの製品は、3月末よりリリースと同時にホームページ製品購入サイトからもダウンロードが可能となります。また、4月23日出荷を開始する統合CD−ROMにもまとめて収録される予定です。
 また、ユーザ様への情報提供および製品紹介のため、「技術セミナー」を4月に大阪、東京で実施します。加えて、例年の通り地方拠点都市における「新製品セミナー」を実施します。今回は、5月から7月の期間、全国の17都市で開催します。
 性能規定化への第一歩を踏み出した今回の示方書では、耐震設計編において耐震性能の照査方法を「静的照査法」と「動的照査法」に再構成し、橋の構造特性に応じた選定方法を明確にしています。地震時の挙動が複雑な橋において動的解析による照査だけでよいことを明確にするなど、「動的照査」の適用範囲が広がっています。当社の製品においてこれらに対応できるものとしては「WCOMD」、「COM3(Fiber)」および現在開発中の「FRAME3D」です。近日、これらの製品(WCOMD、COM3(Fiber))について新道路橋示方書の対応に関する情報をホームページにて公開する予定です。(4月15日頃を予定) また、有償セミナー「動的非線形解析セミナー」においても関係する情報を解説する予定です。今後、この「動的照査」に対応するにはこれらの製品の充実が必要であると考えています。
 「静的照査法」については、今後数年間は耐震設計の主流とは言えないまでも、まだ多くの橋梁の設計に用いられるものと考えます。このため、フォーラムエイトとしては、設計者の便を考えて静的照査方法に対しても十分な対応をしていく予定です。主としてUC−1シリーズでこれらの対応を行っていきます。下表は、道示改訂項目概要と当社製品の関わりを示したものです。
 ■電子納品への対応Up&Coming新春1月号でもご紹介している電子納品対応については、報告書の対応として、「しおり作成」、「使用禁止文字対応」、「WORD出力」などについて新出力ライブライリF8−PPFをほとんどの製品に実装し、3月末リリース予定の製品で対応が可能となります。図面に関しては、平成14年3月14日付けの「CAD製図基準(案)」(意見募集)で正式に採用されたCADデータ交換フォーマット、SXF(P21)があります。既にUC-DrawなどCAD関係製品においては、対応バージョンがリリースされており、さらにオープンCADフォーマット評議会(OCF)のOCF検定において、平成14年3月13日、「UC−1設計シリーズ」として、自動製図カテゴリとしては、初めて検定合格となりました。計算−CAD統合版である擁壁、BOXカルバート、橋台、杭基礎、橋脚、土留め工の各設計ソフトウェアが、シリーズとして認証を受けることができています。なお、OCF検定合格版のUC−1設計シリーズについては、3月末にリリースする予定です。
 
  
    
      | 分類 | 改訂の概要 | プロダクト名 |  
      | 橋脚 の設計
 | 橋台 の設計
 | 震度算出 (支承設計)
 | RC下部工 の設計計算
 | 杭基礎 の設計
 | 基礎の 設計計算
 | 深礎 フレーム
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      | フーチング | ・上側引張の場合の有効幅 ・せん断スパンの定義
 ・せん断耐力算定時の引張側の定義
 | ○ | ○ | − | ○ | ○ | ○ | − |  
      | 直接基礎 | ・レベル2地震時の断面照査 ・支持力算出時の寸法効果の考慮
 | ○ | ○ | − | ○ | − | ○ | − |  
      | 杭基礎 | ・先端支持力度、周面摩擦力度の改訂 ・鋼管ソイルセメント杭の追加
 ・SC杭の追加
 ・既製杭プレボーリング工法の追加
 ・バイブロハンマー工法の追加
 | − | ○ | − | ○ | ○ | ○ | − |  
      | ケーソン基礎 鋼管矢板基礎
 地中連続壁基礎
 | ・先端支持力度、周面摩擦力度の改訂 
 | − | − | − | − | − | ○ | − |  
      | 橋台 | ・修正物部・岡部法の地震時土圧(レベル1、2地震動に対する照査に適用) ・レベル2地震時のフーチング断面照査
 ・レベル2地震時の基礎の照査
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      | 免震 | ・レベル2地震時の支承の設計変位 橋脚に塑性化を考慮する場合:
 →橋脚の保有水平耐力に相当する水平力
 基礎に塑性化を考慮する場合:
 →基礎の最大応答変位に相当する水平力
 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | − |  
 
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