土木設計における全体一般図と構造一般図作成
UC-win/RoadとAllplanによる設計・図面作成 |
UC-win/Roadは国土地理院の基盤地図情報の50mメッシュを始め、各国の地形データや5mメッシュなどを読込み、3次元の地形を生成することができます。また道路線形を簡単な操作で作成できます。
Allplanは、建築意匠設計用BIMモデリングだけでなく、CIMのエンジニアリング機能として、測量データによる地形生成、道路の作成、任意の道路に沿った縦断図作成などが可能です。UC-win/RoadからエクスポートしたLandXMLを、Allplanに読み込みます。
Allplanでの地形生成と等高線作成
Allplan2016ではLandXMLインポートに対応しています。地形は座標点の集合として読み込まれます。コマンド[メッシュ生成]を実行し読み込んだ座標を選択するとTIN(不整三角形網)を生成でき、そこからさらにコマンド[等高線]で等高線を生成できます。標高の間隔や、なめらかな表示にするか等も指定できます。
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▲ 図1 地形と等高線生成 |
Allplanでの道路生成
UC-win/Roadから読み込んだLandXMLのうち、線形情報は中心線が読み込まれます。コマンド[断面プロファイル]で線形を指定し、コマンド[アクティブなプロファイル]でこの中心線に沿った地形の断面を作図し、縦断線形を描画します。コマンド[オフセット]により中心線からオフセットさせ、道路の巾を作成します。次に、コマンド[傾斜]で、道路のエリアを指定すると、切土盛土が自動的に生成されます。
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▲ 図2 Allplanでの3Dモデリング |
縦断図、横断図
コマンド[アクティブなプロファイル]で、地形と道路をクリックし、高さや勾配を含む道路の縦断図を作図できます。横断図は任意の場所に直線を引き、同様にコマンド[断面プロファイル]
[アクティブなプロファイル]で断面の作成が可能です。
平面図、レイアウト
3Dモデルに測点番号や直線とクロソイド曲線の半径を自動的にラべリングしたり、曲線に対しても寸法線を引出すことができます。2D図面に変換して、さらに書き込み寸法等を加え、縦断図や図面枠、タイトルをレイアウトし、図面として仕上げます。
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▲ 図3 Allplanでの道路一般図作図 |
ラウンドアバウトの作図
Allplanでは[道路の詳細]-[環状交差点]-[ロータリーの作成]を使い、環路の外形などのパラメータにより、ラウンドアバウトを作図することができます。分離帯やマーキング、寸法線等を2DCAD機能で書き加えることで、平面図が完成します。
さらに、3Dモデル機能(ボーナスツール)により、2Dラインを3Dモデルに変換し、高さを与えることで、3Dモデルを作成、3DS形式で出力することで、UC-win/Roadにインポートできます。
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▲ 図4 Allplanラウンドアバウト機能 |
▲ 図5 UC-win/Roadへ統合したラウンドアバウトのモデル |
Allplanと、UC-1シリーズの下部工などの設計ソフトウェアを利用した、構造物の設計と一般図作成の手順をご紹介します。
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▲図6 ラーメン橋脚の設計・3D配筋 |
Allplanへデータのインポート
図面生成、3D配筋生成ができたら、3D配筋ビューワからAllplan形式やIFC形式でエクスポートします。Allplanへは、[ファイル]-[インポート]-[IFC]、または、[インターフェイス]-[鉄筋のインポート]で「.a」ファイルをインポートします。IFC形式の場合インポートした鉄筋データは、グループ化が解除されているので、[マークを再配置]を行うと、同じ種類の鉄筋は1つのグループにまとめられます。
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▲図7 Allplanでの断面図作成 |
各種図面の作成
各方向からの投影図は、[エンジニアリングビュー]-[関連ビュー]-[ビューの作成]、断面図は[断面図の作成]で作成します。断面は、対象オブジェクトを選択→見る方向を指定→表示したいオブジェクトの範囲を対角上の2点で指定します。
鉄筋の加工図
[エンジニアリング]-[棒鉄筋]-[スキーマ]ツールを実行し、鉄筋をクリックすると、寸法や長さなどのラベルの付いた加工図を自動的に描画できます。元のオブジェクトから垂直、水平方向に揃った位置にフィットさせて配置することも可能です。これらと寸法線を配置し、レイアウトを行います。
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▲図8 Allplanでの鉄筋加工図作成 |
▲図9 Allplanでの構造一般図作図 |
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