Q15−1. |
「設計断面の使用鉄筋入力」において引張側、圧縮側各々2種類ずつ鉄筋径とピッチが入力できるが、これは何を意味するのか。 |
A15−1. |
一段に異なる鉄筋径を交互に配筋したい場合に用いる入力です。同一鉄筋径を使う場合は1種類だけ入力してください。 |
|
|
Q15−2. |
引張鉄筋で2段配筋したいが、かぶりの入力が1つしかない。 |
A15−2. |
本プログラムでは鉄筋は引張側、圧縮側とも1段ずつしか入りません。したがって複数段ある場合は複数あるかぶりの図心位置を代表させて入力してください。 |
|
|
Q15−3. |
自動配筋の考え方。 |
A15−3. |
「自動配筋する、しない」のスイッチは「計算内容の設定」→「断面力計算」を「する」とした時にのみ参照します。曲げモーメントが発生している側に必ず配筋されます。配筋の際は内部計算された必要鉄筋量を参照し、入力した基本ピッチで配筋しますが、必要鉄筋量の大きさによっては倍ピッチに配筋する箇所もあります。(配筋を手入力で行う場合も曲げモーメントの発生している側に必ず配筋してください。) |
|
|
Q15−4. |
必要鉄筋量「Areq=0.00」の時、自動配筋はどのようにしているか。 |
A15−4. |
曲げモーメントが発生していれば配筋処理を行います。
その時は入力した「基本ピッチ×2」とし、鉄筋の最小径をセットします。 |
|
|
Q15−5. |
側壁隅角部鉄筋を外側のみに配筋したにも拘らず、応力度の印刷結果の配筋データを見ると、内側にも配筋されている。 |
A15−5. |
支間内側の鉄筋をそのまま延ばしています。 |
|
|
Q15−6. |
道路公団標準図集と同じBOXを入力し、自動配筋で計算を行なうと標準図集と同じ鉄筋サイズにならない。 |
A15−6. |
自動配筋は与えられたピッチで曲げ応力度が許容応力度内に納まる最小鉄筋径を決定しているものです。実際の配筋では許容値ぎりぎりの鉄筋量を必ずしも採用するとは限らないと思います。標準図集と同じ鉄筋径にならないのはこういう理由と考えられます。 |
|
|
Q15−7. |
道路土工、建設省、道路公団の部材設計時の単鉄筋、複鉄筋の違いのは? |
A15−7. |
道路土工,道路公団には、単鉄筋/複鉄筋の明示はありませんが、
複鉄筋で照査するのが一般的と考え、基準値の既定値は複鉄筋としています。
標準設計については、「土木構造物標準設計第1巻解説書(側こう類・暗渠類)昭和61年2月社団法人全日本建設技術協会」の設計計算例(P.82)で単鉄筋として計算していますので、基準値の既定値は単鉄筋としています。
いずれも、変更可能ですので、ご検討される条件に応じて、設定してください。 |
|
|
Q15−8. |
二次製品などの単鉄筋構造を設計することは出来るか? |
A15−8. |
直接の入力での単鉄筋には対応しておりません。
2次製品BOXの検討の場合には、
単鉄筋を部材断面中心付近に配置し、引張・圧縮何れにも対応を出来るように配置されると思います。本プログラムでは鉄筋配置位置は、その被りが矩形断面の半分以下であることとしています。
その為この様なモデルを検討されるには、
(1) 鉄筋配置を制限以内に設定解析し、設計断面力を算出しておき、その断面力と矩形断面形状を用いて弊社別売のRC断面計算を行って頂く方法。
(2) 最新版のBOXで利用頂き結果を保存いただくと、FRAMEで インポートできるFRAMEデータが保存されます。
このデータを、別売のwin版FRAME製品にてインポートいただき計算後、連動機能を利用しRC断面計算と連動いただき、此方で断面計算いただくこともできます。
この際FRAME製品上では、照査位置を着目点として設定ていただく必要がありますのでご注意下さい。
人孔設置部などの欠損断面設計等をされたい場合にも、Aの方法でFRAME製品側で部材諸元を見直せば設計が可能です。 |
Q16−1. |
必要鉄筋量はどのように決めているのか。 |
A16−1. |
応力度未計算の段階(FRAME計算終了時)では「基準値」→「曲げ応力度計算条件の設定」において入力した鉄筋比(γ=As'/As)で求めていますが、応力度計算実行時は、入力した配筋量比で必要鉄筋量を計算し直しています。
但し同画面で「単鉄筋」、「複鉄筋」の選択肢がありますが「単鉄筋」の指定をすると仮に複鉄筋で配筋していても「単鉄筋」で計算します。 |
|
|
Q16−2. |
応力度計算結果の印字における必要鉄筋量と配筋データ画面表示におけるそれとが一部合わない。 |
A16−2. |
画面上では例えば頂版左隅角部の値と左側壁上隅角部値のうち大きい方を表示しています。 |
|
|
Q16−3. |
必要鉄筋量「Areq=0.00」となっている。 |
A16−3. |
全断面圧縮の場合、上記状態となります。 |
|
|
Q16−4. |
「基準値」の「曲げ応力度計算条件の設定」において鉄筋比の意味。 |
A16−4. |
「圧縮鉄筋量/引張鉄筋量の比」のことで必要鉄筋量計算時にのみ関係する入力です。
FRAME計算時に、ここで入力した鉄筋量比で必要鉄筋量を計算しますが、配筋して応力度計算実行後は配筋量比で必要鉄筋量を求め直します。 |
|
|
Q16−5. |
内側引張側の曲げモーメントが0なのに内側引張側に必要鉄筋量Areqが発生している。 |
A16−5. |
「基準値」→「曲げ応力度計算条件の設定」において「単鉄筋」、「複鉄筋」の選択肢がありますが「複鉄筋」とした場合は複鉄筋扱いで必要鉄筋量を求めます。 |
|
|
Q16−6. |
頂版、底版の支間部の外側や隅角部の内側の必要鉄筋量が0.0となるのはなぜか。 |
A16−6. |
鉄筋比が0.0になっているものと思われます。鉄筋比は、基準値→「曲げ応力度計算条件の設定」画面で設定が可能です。(既定値は、0.0となっています。)この鉄筋比は必要鉄筋量を算出する際に圧縮側鉄筋量と引張側鉄筋量との比を示しています。鉄筋比0.0ということは、圧縮側の必要鉄筋量0.0とすることを意味します。頂・底版の支間部は、内側引張となり、隅角部は外側引張になっているため、圧縮側である支間部外側を隅角部内側の必要鉄筋量が0.0になっているものと思われます。 |
|
|
Q16−7. |
必要鉄筋量の算出方法は? |
A16−7. |
曲げ応力度計算では、圧縮領域と引張領域との境界を中立軸位置とした応力度分布を考え、圧縮領域のコンクリートおよび鉄筋に生じる圧縮力をC1,C2、引張領域の鉄筋に生じる引張力をTとしたとき
N=C1+C2−T ・・・ (1)
また、断面図心位置からC1,C2,Tの各作用位置までの距離をyc1,yc2,ytとしたとき
M=C1・yc1+C2・yc2+T・yt ・・・ (2)
の(1),(2)を満足する中立軸位置,応力度分布を求めています。
部材幅b,部材高h,中立軸位置x,上縁から鉄筋位置までの距離をd1,d2,鉄筋量As1,As2の複鉄筋で、中立軸位置が上縁側,下縁側鉄筋の間にある場合を例にすると、下記のように表され
C1=(1/2)・σc・x・b
C2=(σc/x)・(x−d1)・n・As1 (n:ヤング係数比)
T=(σc/x)・(d2−x)・n・As2
yc1=(h/2)−x/3
yc2=(h/2)−d1
yt=d2−(h/2)
(1),(2)を満足するσcおよびxを求め、鉄筋の応力度を以下のように算出しています。
σs’=−(σc/x)・(x−d1)・n :上縁側鉄筋
σs=(σc/x)・(d2−x)・n :下縁側鉄筋
(引張応力度を正としています。)
必要鉄筋量の計算では、上記As1とAs2との比を既知として、
σc=σca ・・・ (3)
σs=σsa ・・・ (4)
(3)の条件を満たすときの中立軸位置と鉄筋量
(4)の条件を満たすときの中立軸位置と鉄筋量
を求め、大きい方の鉄筋量を必要鉄筋量としています。
上記例とした部分圧縮状態の他に全断面が圧縮領域になるケース,全断面が引張領域となるケースがあります。部分圧縮状態も含め、詳しくは、鉄筋コンクリート関連図書をご参照ください。 |
Q17−1. |
設計断面力が曲げモーメント図の中の最大値となっていない。 |
A17−1. |
設計断面力は曲げモーメント値そのものに着目しているわけではありません。各照査断面位置ごとにMmax、Mmin、Nmax、Nmin時の4ケースの「M、N」に対してそれぞれ「σc/σca」、「σs/σsa」を求め、計8種類の「応力度/許容応力度」の中から当該比が最大となる「M、N」を設計断面力としています。 |
|
|
Q17−2. |
「材料の許容応力度」において「許容曲げ圧縮応力度隅角部」の意味。 |
A17−2. |
隅角部は応力が集中するのでコンクリートの許容圧縮応力度σcaを落としたい時に使います。(H.6「設計要領 第二集」8−16,H.11.3「道路土工カルバート工指針」P.68参照) |
|
|
Q17−3. |
「基準値」の「曲げ応力度計算条件の設定」において「単鉄筋」、「複鉄筋」の選択肢があるが「単鉄筋」の指定をして配筋を複鉄筋で入力するとどうなるか。 |
A17−3. |
この選択肢は必要鉄筋量および応力度計算に有効です。これらの計算は何れも「単鉄筋」と指定すると仮に複鉄筋で配筋していても「単鉄筋」で計算します。但し応力度結果の印刷では複鉄筋で入力していたらそのままの配筋状態で印刷されます。そして表の下にコメントとして「上表は、単鉄筋による曲げ応力度結果を示す」と印字されます。
また単鉄筋の時は圧縮側鉄筋,かぶり As’=d’=0.0として計算しています。 |
|
|
Q17−4. |
「基準値」の「曲げ応力度計算条件の設定」において軸力を無視する場合とはどういう場合か。 |
A17−4. |
当該選択肢はH2「設計要領 第二集」(8−29)において「断面の応力度の計算にあたって、側壁には軸力を考慮し、頂・底版には軸力を考慮しなくてよい。」という記述から設けた選択肢です。ちなみにH6「設計要領 第二集」では「断面応力度は、鉛直部材、水平部材ともに曲げモーメントと軸力が同時に作用する梁として設計する。」(8−19)と記述されています。
なお軸力を「無視」とすると抵抗モーメントMrの計算にまで反映します。 |
|
|
Q17−5. |
ハンチを考慮した断面照査は可能か。 |
A17−5. |
可能です。「基準値」→「隅角部曲げ応力度照査位置」の画面にてハンチの影響「1:N」の勾配を入力してください。断面寸法でハンチを入力ただけでは自重に考慮されるだけで、応力度照査には考慮されません。
なお「1:N」の入力は曲げ応力度及びせん断照査照査別々に指定となります。 |
|
|
Q17−6. |
2連BOXの場合、中壁だけハンチを考慮した断面計算は可能か。 |
A17−6. |
本プログラムでは「1:N」の比を入力することで、ハンチを考慮した断面計算が可能ですが、この入力は左右、中壁隅角部すべてに対して有効となります。(中壁のみの指定はできません。) |
|
|
Q17−7. |
剛域考慮の場合、隅角部断面照査時の設計モーメントの扱いを「剛域寸法/モーメントシフト量」の画面で「剛域端」のそれを用いるとしているにも拘らず、別な位置の値が使われている。 |
A17−7. |
「剛域寸法/モーメントシフト量」で設定する「部材端の曲げ応力度照査に用いる断面力」の扱いにおける選択肢「・剛域端、・部材端」は
「基準値」→「隅角部曲げ応力度照査位置」において
「1:部材端(部材内面)の曲げ応力度を照査する。」を選んだ時のみに有効です。 |
|
|
Q17−8. |
鉄筋諸元の鉄筋径ごとの曲げ半径のとり方の根拠。 |
A17−8. |
半径r=10φ+φ/2(mm)
例)D22の場合
r=10×22+22/2=231(mm)=23.1cm
|
|
|
Q17−9. |
2連BOXの設計でハンチがある場合、曲げ応力度をハンチの両端の位置について出したい |
A17−9. |
「基準値−隅角部曲げ応力度照査位置」の画面内において「ハンチ端及び対角線断面で照査する」を設定しますとハンチ端での曲げ応力度の計算が行えます。
このときの照査結果は頂版を例にしますと、左ハンチ端の結果は左隅角部に、右ハンチ端は右隅角部の欄に表示されます。また、中隅角部は左右のハンチ端で数値の大きい方が中隅角部の欄に出力されます。 |
Q18−1. |
せん断照査時の隅角部の有効高にハンチ高が考慮されている。 |
A18−1. |
「基準値」→「隅角部曲げ応力度照査位置」の画面にてハンチの影響「1:N」の勾配を入力していたためと考えられます。「1:N」の入力は曲げ応力度及びせん断照査照査別々に指定となります。
ただし「1:N」の入力に関わらず、2d点の「d」はハンチを無視しています。 |
|
|
Q18−2. |
道路公団図集の形状を入力したところ、頂版、底版の隅角部のせん断応力度が許容値をオーバーしてしまう。 |
A18−2. |
図集の方でもスターラップでせん断応力度を抑えていますので、問題ないと思われます。 |
|
|
Q18−3. |
スターラップの計算、出力の見方。 |
A18−3. |
「τ>τa」の箇所だけ、各スターラップピッチ(12.5、15.0、25.0、30.0)に応じて必要な鉄筋量を計算、表示しています。なお、鉄筋量は奥行き1m当たりの鉄筋量です。 |
|
|
Q18−4. |
ハンチの設計において配筋をどう考え、どのようにかぶりをとっているのか?
また有効高はどこからとっているか。 |
A18−4. |
対角線断面の部材高,有効高は次のように設定しています。
・隅角部対角線は、ハンチがある場合、45゜方向にひいた線としています。この線とハンチ面との交点までを対角線長Rとし、圧縮縁から0.65Rの位置に鉄筋が配置されるものとしています。
つまり、有効高=0.65Rとしています。ただし、この位置に鉄筋を配置するために鉄筋の曲げ半径が[基準値]の「鉄筋」で設定されている最小曲げ半径より小さくなる場合は、最小曲げ半径のときの配筋位置から有効高を算出し直しています。
部材高については、[基準値]の「応力度照査位置」にある対角線断面部材高の設定(対角線長/有効高+かぶり)により決定しています。
|
|
|
Q18−5. |
せん断照査の考え方(割増し係数αの扱い)。 |
A18−5. |
(1) せん断照査方法=「土工指針」のとき
(a) 隅角部格点と隅角部格点より2d点の位置
隅角部格点:α=2.0
2d点:α=1.0
(b)頂版、側壁、底版の内面より部材高/2の位置。
一切割り増しを行わない。
(隅角部格点は、元々対象外)
(c)隅角部格点と任意入力の点(任意点:各壁毎に2箇所ずつ設定可。)
隅角部格点:α=2.0
任意点:α=2.0-X/(2・d)(「τa」は入力値。X:隅角部格点からの距離)
(2) せん断照査方法=「設計要領(H.4.10)」のとき
(a),(b),(c)いずれも軸力による割増しのみを考慮します。
(3) せん断照査方法=「道示W」のとき
(a),(b),(c)いずれも軸力の影響CN,有効高の影響Ce,引張主鉄筋比の影響Cptを考慮します。
|
|
|
Q18−6. |
せん断応力度計算の時、帯鉄筋の設定はどのようにすればいいのか。 |
A18−6. |
「スターラップ」の間隔を入力してください。(4種類入力が可能です)
各間隔に応じた必要な鉄筋量を算出・表示します。また、スターラップが必要でない場合(τ≦τa)には表示しません。 |
|
|
Q18−7. |
せん断照査で入力した杭の支点位置を照査したいがどうすればよいか。 |
A18−7. |
せん断照査は、[基準値]で設定されたとおりの照査位置についてのみ行っています。杭位置で照査される場合は、[基準値]で「隅角部格点と任意入力の点」を選択して、[断面方向データ]入力で杭位置を任意点として設定していただく必要があります。なお、格点,杭位置(任意の位置),2d点の3点を同時に照査することはできません。 |
|
|
Q18−8. |
4章.応力度計算の結果で、左側壁、右側壁の支間部,内側引張の欄で、応力度σsについてマイナスで数値が出てきたのですが、このマイナスは何を意味するのでしょうか? |
A18−8. |
σsが負値で出力されるのは、曲げモーメントに比して軸力が大きく、
全断面圧縮の状態となっているため鉄筋に引張ではなく、圧縮応力度が生じていることを示しています。 |
|
|
Q18−9. |
材料許容応力度の設定の際、許容押し抜きせん断応力度τa=1/60×σck+5.0の出典は何ですか? |
A18−9. |
許容押抜きせん断応力度は、
「道路橋示方書・同解説W下部構造編(平成8年12月)社団法人日本道路協会」5.2(P.164),
「道路橋示方書・同解説SI単位系移行に関する参考資料(平成10年7月)社団法人日本道路協会」5.2(P.W−9)
を参照しています。
従来単位系の場合、
σck=210,240,270,300(kgf/cm2)に対し、
τa3=8.5,9.0,9.5,10.0(kgf/cm2)が規定されています。
本プログラムの[基準値]では、入力されたσckに対し、上記のτa3値が自動設定されるよう、便宜上、σckに対する1次式を用いています。 |
Q20−1. |
変曲点は、どのように求めているか。 |
A20−1. |
Mminについて負から正に変わる着目点間を直線補間で求めています。 |
|
|
Q20−2. |
「配筋データ」画面において各部ごとに鉄筋を上下段2種類入力できるが、上段だけに入力した場合と上下段入力した場合とで鉄筋定着長をどのように決めているのか。また、その時の抵抗モーメントの計算はどの鉄筋を用いているのか。 |
A20−2. |
(1) 上段のみ入力した場合
鉄筋のピッチを支間中央付近で倍ピッチにしています。
D16@150 → D16@300
抵抗モーメントは倍ピッチした後の鉄筋で計算しています。(圧縮側鉄筋は無視)
(2) 上下段入力した場合
下段に入力した鉄筋を段落としして定着させます。
抵抗モーメントは上段に入力した鉄筋径とピッチで計算しています。(下段に入力した鉄筋及び圧縮側鉄筋は無視。) |
|
|
Q20−3. |
「基準値」定着長のデフォルト値の根拠。 |
A20−3. |
35φの値をセットしています。
例)D22の場合
35×22=770(mm) |
|
|
Q20−4. |
鉄筋の段落としの計算において使用する鉄筋定着長を変更する方法。 |
A20−4. |
「基準値」→「鉄筋諸元」において各鉄筋径ごとに定着長を任意に設定できます。 |
|
|
Q20−5. |
頂版の抵抗モーメント(Mr)の値が、途中から変わっているのはなぜか。 |
A20−5. |
軸力Nが違うためと思われます。
負の曲げモーメントに関しては、
Mmin 時のN
Nmax 時のM
Nmin 時のM
正の曲げモーメントに関しては、
Mmax 時のN
Nmax 時のM
Nmin 時のM
上記各々3ケースの中から着目点毎に定着長が一番長くなるケースのNを使って、Mrを求めています。
なお上記断面力は「結果確認」→「断面方向FRAME」にて確認できます。 |
|
|
Q20−6. |
「主鉄筋定着位置」の表における主鉄筋「ピッチ」が配筋した鉄筋ピッチの倍となっているのはなぜか。 |
A20−6. |
鉄筋の定着位置を探す際に、鉄筋量を半分(即ち応力度計算時の配筋ピッチの倍)にして抵抗モーメントMrを計算しています。上記鉄筋ピッチはMr計算用のものです。応力度は入力した鉄筋ピッチで計算しています。
主鉄筋の定着位置の計算では、主鉄筋量を低減できる位置を算出しています。頂版外側主鉄筋を例にすると、通常の配筋パターンは、
(1) 左端から右端まで鉄筋が延びた状態
(2) 左端、右端からの鉄筋が途中で止まった状態
の(1),(2)が交互に(例えば125oピッチで)配筋されます。
主鉄筋の定着位置の計算は、このAの配筋の鉄筋が途中で止まる位置を算出しています。つまり、(1)だけの鉄筋量による抵抗曲げモーメントを算出しています。(1)−(2)間が125oの場合、(1)−(1)間は250oになります。(1)だけの鉄筋量を考慮して、ピッチは250oになっています。 |
|
|
Q20−7. |
主鉄筋定着位置の計算表における、Lm(隅角部格点からMrとMの交点までの距離)の見方。 |
A20−7. |
剛域を考慮した場合 :剛域長を含みます。
剛域を考慮しない場合:モーメントシフト分を含みます。 |
|
|
Q20−8. |
「鉄筋定着位置の計算」における「定着位置」の数値と「主鉄筋の段落し図」の鉄筋位置の数値の関係について。 |
A20−8. |
段落とし図で表示されている段落とし位置は段落し位置=定着位置+(部材厚/2−鉄筋のかぶり)となります。 |
|
|
Q20−9. |
頂版端部に格点集中(鉛直、水平、モーメント)荷重をかけたところ端部で下側引張り(正のモーメント)が発生した。その際、段落とし図をはどのようになるか。 |
A20−9. |
端部で正のモーメントが発生した場合、理論上は上側に鉄筋は不要ですが施工上はそうしたことはないので鉄筋をそのまま延ばして描画しています。 |
|
|
Q20−10. |
なぜ抵抗曲げモーメントを求めるのに倍ピッチとして求めるのか。 |
A20−10. |
ボックスカルバートの配筋は、頂版外側鉄筋を例にすると
(1) 左右の隅角部からのびた鉄筋を中央部でラップさせる。
(2) 左右の隅角部からのびた鉄筋を途中で止める。
上記(1),(2)を交互に配筋するのが一般的と思います。
主鉄筋の定着位置の計算(段落とし計算)は、(2)の鉄筋の止める位置を算出することを目的としています。頂版左側隅角部で入力された鉄筋量は(1),(2)を両方考慮したもので、(2)の鉄筋を止める位置を算出するには入力された鉄筋量を減らしても許容応力度内におさまることが一つの条件になります。
本プログラムでは、異なる径の鉄筋の相互配筋に対応するため2種類の鉄筋入力(径,ピッチ)が入力できるようになっていますが、1種類のみの入力の場合は倍ピッチとし、2種類入力されたときは、1番目の鉄筋のみを有効として(2番目の鉄筋は途中で止めるとして)抵抗曲げモーメントを算出し、実モーメントとの交点を求めています。
設計条件によっては側壁の主鉄筋の定着位置の計算は不要な場合もあるかと思いますが、本プログラムでは全部材について上記の鉄筋量を用いて計算しています。 |