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本プログラムは、道路橋示方書(H.14.3)改訂対応を期に、2002年4月に前身の「UC-win/RC」から「RC下部工の設計計算」に改称しリリースしました。以降、
・Ver.2:ラーメン橋脚耐震補強設計対応(はり,柱)
(ラーメン橋脚に機能を限定した「ラーメン橋脚の設計計算」を発売)
・Ver.3:ラーメン橋脚フーチング補強対応
と改訂を行ってまいりました。今回のVer.4では、ラーメン橋脚杭基礎の機能拡張を行っております。
●水平変位の制限を緩和する杭基礎
「道路橋示方書・同解説W下部構造編(平成14年3月)社団法人日本道路協会」(以下、「道示」とします。)12.1および12.8に、条件によっては、設計地盤面における水平変位を許容量以下に抑えるために杭体応力度および鉛直支持力に大きな余裕が生じるケースがあり、このような場合に、地盤抵抗の非線形を考慮したうえで水平変位の制限を緩和した解析法を用いて照査してもよいと記述されており、この設計方法に対応したものです。
しかしながら、道示には、常時,暴風時,レベル1地震時ごとの地盤抵抗の非線形性の考慮方法の詳細が明示されておりません。このため、本プログラムでは、ケーソン基礎の考え方を参照し、下記のように、補正係数を指定していただくことにより地盤反力度の上限値を設定しています。この方法は、「基礎の設計計算 Ver.5,杭基礎の設計 Ver.5」と同じです。
常時 : pHu=pp/n1
暴風時 : pHu=pp/n2
レベル1地震時 : pHu=pEp/n3
pp:常時の受働土圧強度,pEp:地震時の受働土圧強度
n1,n2,n3:補正係数
上記の考え方のもとで、常時,暴風時,レベル1地震時の計算を行い、
・設計地盤面での水平変位が許容変位量以内に収まっていること
・杭軸方向反力が許容支持力,引抜力以内に収まっていること
・杭体応力度が許容応力度以内に収まっていること
を照査します。また、本計算で算出した杭反力を用いてフーチング照査を行います。
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▲杭軸直角方向の抵抗特性 |
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▲水平変位の制限を緩和する杭基礎の結果確認画面 |
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●作用力直接指定による杭基礎レベル2地震時照査
道示X7.4の解説(2)に記述されている橋脚基部に生じる断面力を橋脚基礎に作用する地震力とみなして基礎の耐力照査を行うケースを想定しています。各柱基部の断面力を入力しただくことにより、フーチング下面中心(杭頭座標原点)における作用力を自動算出し、荷重増分法により基礎が降伏に達したか否かを照査します。また、あわせてフーチングの耐力照査を行います。
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▲作用力直接指定による杭基礎レベル2地震時照査の入力画面 |
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▲作用力直接指定による杭基礎レベル2地震時照査の結果確認画面 |
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●杭基礎レベル2地震動の液状化無視/考慮一括計算
Ver3までは、液状化無視と液状化考慮とを別々に計算していただく必要があり、ご不便をおかけしておりました。今回、一括計算に対応し、液状化無視と液状化考慮の結果を結果画面上でボタン一つで切替えて確認でき、また、1つの計算書として出力できるようになります。
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■RC下部工の設計計算 Ver.4/ラーメン橋脚の設計計算 Ver.4 リリース予定日:2006年7月末 |