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新連載
Vol.1 安全安心のピクトグラム
 
太田 幸夫
ビジュアル・コミュニケーションデザイナー、太田幸夫デザインアソシエーツ代表
特定非営利活動法人サインセンター理事長、多摩美術大学 前教授
LoCoS研究会代表、日本サイン学会理事・元会長、日本デザイン学会評議員
一般財団法人国際ユニバーサルデザイン協議会評議員
A.マーカスデザインアソシエーツ日本代表
『安全安心のピクトグラム』刊行と『避難誘導サイン・トータルシステム/ハンドブック』の続刊

2011年3月11日の東日本大震災では、文科省所轄の地震、総務省消防庁所轄の火災、国土交通省所轄の津波、経済産業省所轄の放射線が重なった複合災害によって、防災対策の限界が露わになった。筆者デザインの非常口と避難場所のピクトグラムは全国で使われている。ところが非常口を一歩屋外へ出た瞬間、どちらに行けば避難場所か、全国白紙状態で分からない。

消防庁に電話して「どうして非常口から避難場所までの誘導の手立てを整えないのですか?」と聞いてみた。「私どもの所轄ではありません」の一言。縦割り行政の防災の柱には、桁も梁も渡っていないので将棋倒しになった。甚大な被害の真因を悟った。

表題の2冊の出版企画は、自分の子供のような非常口と避難場所のピクトグラムが3.11以前から出会うことがなかったからだ。二つをつないで、迅速に避難できていれば、どれだけ多くの命を守ることができたかと思う。

労働災害を含む災害関係の中央省庁に40年近く協力して、経産大臣から標準化功労者賞を授与された。けれども3.11以降は、民間のネットワーク、ノウハウ、技術、製造施設、素材、商品を束ねて、実証を伴うトータルシステムを生み出してきた。

表題の2冊は、非常時の必要性を避難誘導サインによって平常時に内包させる認識の啓蒙書と実践の手引書。2冊活用することで、屋内と屋外を一貫させ、非常時と平常時を一体化させて、各種災害にも対応する「トータルシステム」によって、安全で安心な街づくりに貢献できる。

そのために‘具体的で視覚的なパターン認識を軸とする手法’を採用した。多様な言語を補うピクトグラムによって「サイン・コミュニケーション環境」が整う。危険から安全、不安から安心へと誘う新たな「感じ取れるサイン環境」づくり。消費者から生活者に軸足を移した恊働によって、非常時を内包した、安全・安心な日常環境を創造できるのだ。

今回、その2度にわたる実証実験の評価データを掲載した。景観調和と誘導機能のどちらも高い評価だった。杉並区民のワークショップで15年前から当方の提案が具体化されている事例も示した。

また新しい国家規格JIS Z 9098-2016は地震に対する配慮がないこと、全国の道を誘導標識が埋め尽くして景観が損なわれ、経済負荷も少なくないこと、そして三角形の国家規格の津波の図形は、119名中一人しか評価していない事実を示して見直しの必要性を明らかにした。


■著者 太田 幸夫
(特定非営利活動法人サインセンター 理事長)
■発行 2016年11月
■価格 \3,500(税別)
■出版社 フォーラムエイト パブリッシング

2016年11月刊行 「安全安心のピクトグラム」
■目次
第1章 桁(けた)と梁(はり)がない柱は倒れやすい 第3章 避難場所ピクトグラムのデザイン開発
1.1
1.2
1.3
1.4

1.5
1.6
1.7
1.8
1.9
1.10
1.11
避難誘導システム蓄光式JISZ Z9095の制定
避難誘導サイントータルシステムRGSSの恊働開発
太田幸夫の絵文字デザイン展
刈谷市避難誘導サイントータルシステムRGSS
第1回実証実験
刈谷市津波避難訓練での第2回実証実験
新宿区のRGSS : 3DVRの可能性検討験
震災対策技術展出展と国連防災世界会議新聞掲載
「いのちを守るデザイン展」連続開催
都政新聞
上田市の連続視認効果実証実験
区民によるRGSSの実践東京・杉並区
第4章  「地震」「身を守れ」ピクトグラムデザイン開発
第5章  ピクトグラムの理解度調査
5.1 USDOT アメリカ運輸省ターミナルピクトグラム
第6章  国際標準化機構(ISO)安全標識作業部会(SC2)
第7章  中央労働災害防止協会の職場安全標識
第8章  新しい地図記号
第9章  JIS Z 9098 災害種別避難誘導標識システム
第10章 国際標準化と知的財産  矢野友三郎(ISO/TC206国際幹事)
第11章 知的財産としてのピクトグラム  藤薫(大阪大学大学院招聘教授)
第2章 日本発非常口サインの国際標準化 第12章 感性視覚コード=Sensitive Visual Code
      溝部達司(合同会社VICode会長、Miz-Design=ミズ・デザインオフィス代表)
2.1
2.2
池袋駅出口(非常口)サイン
特定非営利活動法人(NPO)サインセンター

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