橋百選 |
BRIDGES 100 SELECTION |
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1. 神橋(しんきょう) 単純鈑桁 歩道橋 |
橋長 29.0m 幅員 4.7m |
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1904年に架橋。自然の景観、木の部材による構造美、朱色による色彩、これらが調和・融合してスケールの大きい神秘的な世界を作り出している。構造的には、桁を両岸の土や岩盤に埋め込み、対岸をよりお互いに斜め上向きにはね出し、さらに石製橋脚で支持するなど特殊な工夫が凝らされている上、高欄や継ぎ手など細部にも徹底的な配慮がなされている。室町時代にはすでに橋脚の無いはね橋形式があったことが窺われ、いろいろな変遷を経て今日に至っている。1944
年に国宝建造物に指定され、1950年には国の重要文化財に指定された。さらに、1999年神橋など国の重要文化財94棟と、東照宮の陽明門、輪王寺の大猷院(たいゆういん)などの国宝9棟の計103棟が、「日光の社寺」として世界遺産に登録された。
2. 渡良瀬橋 下路平行弦ワーレントラス橋6連 |
橋長 243.2m 幅員 5.5m |
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渡良瀬橋は、足利市のほぼ中央を流れる渡良瀬川に架かる橋梁で、森高千里がこの橋をモデルに同名の楽曲を発表したことによって存在が全国的に知られるようになり、観光名所となっている。本橋は、1902年(明治35年)に架けられた木橋であったが、1934年に陸軍の大演習が足利で行われることになり、老朽化した旧橋を重量のある陸軍の車両が通行するのは困難ということで急遽架けられた。本橋は、木橋時代から繊維の街足利において交通の便を飛躍的に向上させ、繊維の流通に一役かってきた。今では、県は全国的に有名になったこの橋をまちのイメージアップにつなげようと、塗装の塗り替えやライトアップを行い、川面に揺れる幻想的な姿を演出するなどして、市のシンボル化に力を入れている。
3. 古川橋 ボーストリング・ワーレントラス橋 |
橋長 48.5m 幅員 4.8m |
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120年以上前に架設されたドイツ製のピン結合形式のトラス橋である。各部材はボルトナットとピンで結合し、現場でのリベット打ち作業を一切省略する手法が用いられている。上弦材はH形断面というめずらしい構造である。
現在は、木床版・木高欄等を整備して町指定文化財として体裁を整え、歩道橋として再生した。
古河橋は、足尾町北部の赤倉と本山をつなぐ動脈として、松木川(現在の渡良瀬川)の渓谷に架けられた。古河橋の名称は、足尾銅山近代化の立役者、古河市兵衛に由来する。もと木橋の直利橋が明治20年の松木からの大火により焼失し、明治23年に現在の位置に架け替えられて、古河橋と名づけられた。
4. 海尻橋(うみじりばし) ランガートラス橋 |
橋長 117.4m 幅員 6.0m |
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本橋は国道121号の五十里湖に架けられている。五十里湖は、鬼怒川の支流である男鹿川に計画され昭和31年に完成した五十里ダムによって造られた。高さ112mのこの重力式コンクリートダムは、日光国立公園に指定されている。湖底には五十里宿が沈んでいる。
海尻の名は、ダムが計画された場所が布坂山付近において最も狭く、この付近がかって旧五十里湖の堰堤部分にあたる所だったことから付けられた。橋梁架設の計画調査は慎重を極め、橋台設置に問題が少ないランガートラス形式が採用された。
5. 滝田大橋 3径間連続鋼V脚ラーメン橋 |
橋長 165m |
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本橋は、 滝田地区を南北に分ける滝田の沢をまたぐ形で架けられている。
この形式は主桁と橋脚(V脚柱部材)が交差する隅角部の設計が重要である。
6. 烏山大橋 4径間連続鋼斜張橋 |
橋長 532m |
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中央部がΛ型の柱の斜張橋で、前後に桁橋がつながっている白い橋である。那珂川を渡る橋で、橋の上は広めの2車線に両側歩道付いているが、中央部がすこし広がっていて、ライトアップ用みたいな照明が設置されている。
7. 山あげ大橋 PC6径間連続箱桁 |
橋長 246.3m |
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1992年に架橋。高減衰免震ゴムを採用、大型免震支承を持つ本格的免震設計がなされている。
8. 観晃橋 6径間連続PC曲線多重(2室)箱桁橋 |
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明治の初め、栃木新道の開削とともに思川にも木造の橋が架けられたが、洪水で度々流され、昭和52年の洪水による陥落の時に美観等も配慮した本格的な橋梁が建設されることとなった。1992年完成。橋の名前は、「晃」(日光)を「観」る橋の意と言われている。
9. 松原大橋 ニールセン橋 |
橋長 694m 幅員 7.0m + 2.25m |
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本橋の架かる栃木県道174号南小林松原線は、小山市から野木町に至る一般県道である。旧道は恩川を越える橋がなく、松原まで接続していなかった。1996年に開通した松原大橋がこの旧道の北東側に建設されため、現在も路線名に松原の名が残るにもかかわらず松原は経由しない路線となった。
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(Up&Coming '12 新年号掲載) |
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