第1回 ナショナル・レジリエンス・デザインアワード
受賞作品詳報 |
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解析支援サービス、3DVRエンジニアリングサービスなど弊社技術サービスに関わる最新情報をお届けします。2014年創設された、ナショナル・レジリエンス・デザイン・アワード(NaRDA)の受賞ユーザ様を取材し、受賞作品のコメント、会社紹介を行うシリーズをお届けします。また、最新の製品サポート情報、関連情報を掲載していますので、ぜひ、情報をご活用下さい。
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竣工40年を経過した鋼方杖ラーメン橋に対し、新道路橋示方書を適用した
耐震照査と補強検討
―免震ダンパー、座屈拘束ブレース等の中から効果面・経済面として最適工法の適用―
社名:東日設計コンサルタント株式会社
使用プログラム:Engineer's Studio® |
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ポスターPDF(707KB) |
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作品紹介
課鋼方杖ラーメン橋(昭和45年竣工、橋長80m)の現況照査、耐震補強を行う。現況照査結果から、降伏ひずみ等の低減のため、橋軸方向対策として免震ダンパー、直角方向対策として座屈低減ブレースを対傾構に適用し、必要に応じてあて板等での補強を行った。
受賞者コメント
「本橋は、リアス式海岸内の急峻な地形に架橋された鋼方杖ラーメン橋です。鋼アーチ系の耐震補強は、ひずみ照査となりM−φモデルから逸脱するため補強工法が確立されていません。本橋は、昭和48年度の竣工年度で材料ミニマムを図った橋梁であること
から当板工法のような直接的な耐力補強より、エネルギーの吸収を考慮した工法が最適と判断しました。粘性ダンパーや座屈拘束ブレースを採用した鋼橋の動的解析では、減衰やファイバー要素によるモデル化が必要となることから「FORUM8のEngineer's
Studio®」を選定しました。FORUM8の解析サポートは、依頼者と同レベルで解析方法の検討やアドバイスを頂きました。本橋の解析では、免制震デバイスの採用により橋軸方向は、期待した結果となりましたが、直角方向は耐力不足となったため、対傾構や横構、横桁の増設を検討しました。解析サポートの担当者には、適切な横桁の効果と配置を検証して頂き感謝しています。」
会社紹介
東日設計コンサルタントは、これまで北日本中心に事業を展開してきました。北日本のインフラは、経年による劣化とともに、積雪による凍害や融雪剤による塩害を受けやすい環境にあり、損傷原因の判断が難しい地域でもあります。当社は、補修、補強設計において、これまでの経験をもとに、損傷原因の特定や補修方針の検討において、一定の評価を頂いています。現在は、これまでの実績を踏まえ、東京、大阪、名古屋、新潟と事業を展開し実績を積み上げています。
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■社員の皆様 |
■授賞式 |
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橋軸直角方向加震時における座屈拘束ブレースの設置効果検討
― 桁橋に対する制震ダンパーを用いた補強対策の一提案 ―
社名:株式会社横河住金ブリッジ
使用プログラム:Engineer's Studio® |
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ポスターPDF(449KB) |
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作品紹介
既設橋梁の橋軸直角方向について動的非線形解析を行う場合、一般的には支承の条件として固定としてモデル化される。この場合、上部工慣性力がそのまま橋脚に伝達されるため、下部工の損傷が増加する傾向にあるが、これを軽減させる方法として、制震デバイスの一つである座屈拘束ブレースを支承部に直角方向に配置した解析モデルを作成し、動的解析を行うことにより、その設置効果を検討した。
受賞者コメント
このたびは栄えある優秀賞を頂き誠にありがとうございました。出展作品は、連続桁橋の耐震性向上策として、SUB(座屈拘束ブレース)を橋台部にカップリング配置し、その設置効果を現況解析との比較で示したものです。橋台部に設置する際、橋台の真ん中に固定柱を新設するので、段差防止、落橋防止構造を兼ね備えることができる合理的な補強工法であると考えています。鋼橋のみならず、RC橋、PC橋にも容易に適用できる工法なので、この工法で国土強靭化を推進できればと思います。
会社紹介
当社は2009年10月1日に株式会社 横河ブリッジホールディングスと住友金属工業株式会社の共同事業会社として設立されました。前身は住友金属工業の土木・橋梁部門で、横河ブリッジホールディングスグループが持つ豊富な施工実績や長年培われた高い技術力と住友金属工業が持つ最新鋭の橋梁工場、差別化された加工製品という事業資産をフル活用することで、素材開発から設計・施工まで他の追随を許さない高度な事業体制を確立しています。
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■鉄構エンジニアリング技術部、技術グループ課長、前島 稔氏 |
■授賞式 |
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N邸CFDシミュレーション(N project CFD simulation)
― 住宅設計におけるスマートな熱・風環境流体解析による空調検討とBIM&VR連携 ―
社名:アトリエ・ドン
使用プログラム:DesignBuilder、Allplan |
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ポスターPDF(374KB) |
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作品紹介
個人住宅でのCFD(数値熱流体)解析を行った。回廊等と一体となった大きな吹き抜け空間について、壁・窓等の表面温度、エアコンの吹出し口、床暖房を設定し、室内の気流及び温度の定常状態の解析を行った。解析結果から、エアコンの位置・容量、窓面や間仕切りの位置の設計検討が行われ、快適で利便性 の高い室内環境計画、省エネルギー化を実現している。正確な3DモデルをBIMソフトに出力し設計に利用、VRによる景観検討も行われた。
受賞者コメント
「対象は茨城県潮来市郊外に計画中の住宅である。特徴として、3重の入れ子状になっている。リビングを家の中心に配置し、周りに回廊、さらに外側に、各居室や水回り、テラスを配置する計画である。回廊や各居室につながった、大きな吹抜空間であるリビングを中心にCFD解析を行った。解析結果から、エアコンの位置・容量、窓面や間仕切りの位置の設計検討が行われ、快適で利便性の高い室内環境計画、省エネルギー化を実現した。」
会社紹介
アトリエ・ドンは、新しい空間をつくるお手伝いをしたいと考えています。その人の為のオリジナルの空間を形にするお手伝いです。ARやVRを利用したプレゼン、CFD解析を設計に利用したいと考えています。
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■アトリエ・ドン 森 啓祐氏 |
■授賞式 |
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(Up&Coming '15 春の号掲載) |
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