プログラム概要
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本製品は、新設設計を対象とし、重力式、扶壁式、突形式に対応した防潮堤の設計計算プログラムです。 |
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■ 新製品紹介
■ 雑誌掲載記事
- 日経コンストラクション(2012.2.27号)記事「新製品・新サービス」
■ セミナー参加申込受付中
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プログラムの機能と特長
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防潮堤は、その目的と機能から下表に示す通り、大きく「堤防・護岸工」と「胸壁工」2タイプに分けられると考えられます。
設施 |
目的と機能 |
堤防・護岸工 |
海岸背後にある人命・資産を高潮、津波及び波浪から防護するとともに、陸域の侵食を防止することを目的として設置される海岸保全施設である。 |
胸壁工 |
海岸線に漁港や港湾等の施設が存在し、利用の面から海岸線付近に堤防、護岸等を設置することが困難な場合において、海岸背後にある人命・資産を高潮、津波及び波浪から防護することを目的として設置される海岸保全施設である。 |
▲防潮堤とは (海岸保全施設の技術上の規準・同解説 平成16年6月)
堤防・護岸工の表のり面形状は、傾斜壁と直立壁がありますが、傾斜壁の場合、構造物の設計というよりも設計潮位や波浪の高さに対して要求性能を満足するように、堤防の高さや堤頂の幅を決定すること、また、波によって被覆工が移動しないことを照査することがメインであることから、本製品では対象外とし、直立壁及び直立壁とみなせる傾斜が急な構造形式を対象とします。
施設 |
型式 |
目的と機能 |
堤防・護岸 |
傾斜式 |
石張式 |
※傾斜式には対応しておりません。 |
コンクリートブロック張式 |
コンクリート被覆式 |
捨石式 |
捨ブロック式 |
直立式 |
石積式 |
- |
重力式 |
○ |
扶壁式 |
○ |
突型式(L型式を含む) |
○ |
ケーソン式 |
- |
コンクリートブロック積式 |
- |
セル式 |
- |
矢板式 |
- |
石枠式 |
- |
混成式 |
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胸壁 |
直立式 |
重力式 |
○ |
扶壁式 |
○ |
突型式(L型式を含む) |
○ |
具体的には、直立壁タイプの重力式、扶壁式、突形式(L 形式含む)などになります。
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▲重力式表法被覆工断面図 |
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▲胸壁工の概念図 |
壁体の滑動、転倒、基礎地盤の支持力の照査を行うことができます。港湾基準では、基礎地盤の支持力に対する検討、並びに、永続状態の地盤のすべり破壊に対する検討では、円弧すべり照査が必要ですが、こちらは、次期改訂時での対応を予定しております。
ただし、漁港基準の考えである「壁体底面における地盤支持力の検討」「基礎捨石底面における地盤支持力の検討」は行えます。
二建の提案式による見掛けの震度の計算にも対応しています。
主要な作用力が波力であると考えられるため、基本的な検討方向は波の谷作用時を除いてすべて「海→陸」方向となります。
■ 設計条件
- 波の峰作用時の検討が可能です
- 波返し工は常に「無し」とします
- 背面潮位として背面土砂高を超える高さを入力することができます。
この場合、残留水圧は無視されますが、4の選択をすることで強制的に考慮することもできます。
- 残留水圧の考慮の有無を選択できます
■ 検討方向
- 構造物の種類(防潮堤または胸壁)
- 検討ケース
これらの組合せによって検討方向が異なります。
各構造物、検討ケースの組合せにおける作用の考え方を下図に示します。
図中の赤点は支点を示しています。
検討ケース |
検討方向 |
考慮する荷重の種類 |
防潮堤 |
胸壁 |
自重・浮力 |
上載荷重 |
慣性力 |
土圧 |
動水圧 |
残留水圧 |
波圧 |
揚圧力 |
その他水平荷重 |
常時 |
○
(海←陸) |
○
(海→陸) |
○ |
○ |
× |
○ |
× |
○ |
× |
× |
○ |
地震時 |
○
(海←陸) |
○
(海→陸) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
× |
○ |
波の谷作用時 |
○
(海←陸) |
○
(海←陸) |
○ |
○ |
× |
○ |
× |
○ |
○
(引き波) |
○
(負) |
○ |
波の峰作用時 |
× |
○
(海→陸) |
○ |
○ |
× |
○ |
× |
○ |
○
(押し波) |
○ |
○ |
津波作用時 |
○
(海→陸) |
○
(海→陸) |
○ |
○ |
○※1 |
○※2 |
× |
○ |
○
(押し波) |
○ |
○ |
※1 … 水平方向地震時慣性力は、考慮する、しないを選択可能
※2 … 土圧は「常時として計算」、「地震時として計算(設計水平震度を考慮する)」を選択可能
設計計算については、壁体の滑動、転倒、基礎地盤の支持力の照査を行うことができます。基礎地盤の支持力に対する検討としては、漁港基準の考えである「壁体底面における地盤支持力の検討」 「基礎捨石底面における地盤支持力の検討」を行うことができます。
前面土砂重量を考慮しない計算方法に対応しています。
検討ケース |
波力算定式 |
適用基準 |
波の谷作用時 |
重複波 |
漁港基準 |
砕波 |
港湾基準・漁港基準 |
波の峰作用時 |
合田式 |
港湾基準 |
重複波
(部分砕波の考慮の有無を選択可能) |
漁港基準 |
砕波 |
消波工で被覆されている場合に作用する波力 |
沿い波 |
直立消波ブロック堤に作用する波力 |
遊水部付き消波工を有する場合に作用する波力 |
潜堤を有する場合に作用する波力 |
津波作用時 |
谷本式 |
港湾基準 |
修正谷本式 |
静水圧差による算定式 |
防波堤の耐津波設計
ガイドライン |
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適用基準及び参考文献
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適用基準
- 港湾の施設の技術上の基準・同解説」(平成19年9月) 社団法人 日本港湾協会
- 漁港・漁場の施設の設計の手引 2003年度版 社団法人 全国漁港漁場協会
参考文献
- 漁港・漁場構造物設計計算例 平成16年新刊 社団法人 全国漁港漁場協会
- 海岸保全施設の技術上の規準・同解説(平成16年6月)「海岸保全施設技術研究会編」
- 海岸施設設計便覧(2000年度)「土木学会」
- 湾構造物設計事例集(平成19年改訂版)(平成19年3月)「沿岸技術研究センター」
- 防波堤の耐津波設計ガイドライン(平成25年9月) 国土交通省 港湾局
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