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Q1. |
結果出力で、セル毎のひびわれ発生stepや鉄筋降伏stepの情報は出力されないのか? |
A1. |
現仕様では、セル毎のひび割れ発生ステップや鉄筋降伏ステップを出力する機能はありません。
ひび割れステップを確認するには、各セルのコンクリートの応力-ひずみ曲線をみて、引張領域でヤング係数が正の勾配から0の勾配になる変化点を特定してステップ数を確認してください。また、鉄筋の降伏ステップについても、同様に鉄筋の応力-ひずみ曲線から判断してください。 |
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Q2. |
すべての要素について、モデルの作成時に表示される中間節点は計算時に考慮されているのか? |
A2. |
ファイバー要素では、中間節点も計算上考慮されております。
しかし、アイソソリッド要素については、中間節点を持たない8節点要素を採用しています。製品helpに詳しい記載をしていますので併せてご確認下さい。テクニカルノートの解析上の注意に「5)Iso-Solid要素について」として記載しています。 |
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Q3. |
鋼構造や、鋼/RC複合構造のモデル化は出来るか? |
A3. |
現在Com3(Fiber)において使用できる非線形要素は、RCを主体としています。
本プログラムではRC構造部分での非線形性が強い構造の挙動を、忠実に再現することを目的としています。その際、プログラムでは平面保持を仮定したFiber要素を使用していますので,断面が平面保持の仮定(鋼とコンクリートとは一体で変形する)で十分な柱梁部材であれば、鋼・RC複合断面からなる構造物のモデル化は可能と考えます。この場合の鋼のモデル化は,擬似的に鉄筋比100%の部材として取扱うこととなります。
また、鋼橋を対象とした解析を行う場合は、FRAME3D(開発中)の使用をお勧めします。 |
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Q4. |
連続桁免震解析において、部材に支承等の非線形バネを考慮したり減衰タイプの検討は出来るか? |
A4. |
本製品では免震支承の構成則は取り込んでおりません。
免震橋梁の場合、通常は非線形が強く表れるのは免震支承部が主となります。従って、非常に精密なRCの構成則は必要ないものと考えており、COM3(Fiber)の対象と考えておりません。
免震橋梁を対象とした解析は、動的解析も含めFRAME3D(開発中)にて、対応の予定です。 |
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Q5. |
断面の登録において、主鉄筋の入力はできるようだが、帯鉄筋は、どのように入力するのでしょうか。 |
A5. |
帯鉄筋にはせん断補強筋と横拘束筋の2種類があります。
前者に対してCOM3(Fiber)は、せん断補強筋が負担するせん断耐力(kN)としてユーザー入力となっています。したがって、主鉄筋のように径や位置を断面に設定することはありません。
COM3(Fiber)ではRC部材をFiber要素でモデル化しており、せん断変形を事実上考慮していません。また、せん断断変形の小さい棒部材でも、せん断破壊するような部材の解析精度は保証できません。そのためせん断破壊の目安としてせん断耐力評価式を導入しています。せん断補強筋の入力はそのために使用するものです。後者の帯鉄筋の横拘束効果は道路橋示方書X耐震設計編等に取り入れられておりますが、COM3(Fiber)では横拘束筋によるコンクリートの最大圧縮強度の増大、圧縮限界ひずみの増大といった現象は考慮しておりません。 |
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Q6. |
動的解析を行う際の入力地震波は何を使用すればよいか?また入力地震波に関する注意点などはあるか? |
A6. |
製品には、次表に示す振幅調整された加速度波形を添付しています。
これらは、道路橋示方書V耐震設計編(平成14年3月)7章
「7.2 動的解析に用いる地震動」
(2)時刻歴応答解析を用いる場合
に準拠しています。
架橋地点で実測された強震記録がない場合は、これらの波形を使用するのがよいとされています。
ファイル名 |
地盤種別 |
観測点 |
Kaihoku |
I種 |
修正開北橋記録 |
Itajima |
U種 |
修正板島橋記録 |
Tsugaru |
V種 |
修正津軽大橋記録 |
ファイル名(acc) |
地震タイプ |
地盤種別 |
観測点 |
I-I-1 |
タイプ |
I種 |
KAIHOKU BRG.,LG. |
I-I-2 |
KAIHOKU BRG., TR. |
I-I-3 |
SHICHIHOU BRG.,LG. |
I-II-1 |
II種 |
ITAJIMA BRG.,LG. |
I-II-2 |
ITAJIMA BRG.,TR. |
I-II-3 |
ONNETTO BRG.,TR. |
I-III-1 |
III種 |
TSUGARU BRG.,TR. |
I-III-2 |
TSUGARU BRG.,LG. |
I-III-3 |
KUSHIROGAWA EMB.,LG. |
II-I-1 |
タイプ |
I種 |
JMA KOBE OBS.,N-S |
II-I-2 |
JMA KOBE OBS.,E-W |
II-I-3 |
HEPC INAGAWA,N-S |
II-II-1 |
II種 |
JR TAKATORI STA.,N-S |
II-II-2 |
JR TAKATORI STA.,E-W |
II-II-3 |
OGAS FUKIAI,N27W |
II-III-1 |
III種 |
HEPC HIGASHI KOB,N12W |
II-III-2 |
KOBE PORT ISLAND,N-S |
II-III-3 |
KOBE PORT ISLAND,E-W |
※これらは、道路橋示方書耐震設計編(平成8年12月)6章
「6.3 動的解析に用いる地震入力」
(2)震度法による耐震設計結果の照査に用いる地震入力
(3)地震時保有水平耐力法による耐震設計結果の照査に用いる地震入力
にも準拠しています。
なお、その他、製品には次表に示す
「H7兵庫県南部地震の気象庁87型電磁式強震計の記録」
も添付しております。
ファイル名 |
地震名 |
場所 |
年月日 |
時間 |
方向 |
観測所
番号 |
観測所名 |
北緯 |
東経 |
高度 |
Fuk_ew |
兵庫県南部地震 |
福井 |
95.01.17 |
05:46:54 |
東西 |
616 |
FUKUI |
36.032 |
136.136 |
10 |
Fuk_ns |
兵庫県南部地震 |
福井 |
95.01.17 |
05:46:54 |
南北 |
616 |
FUKUI |
36.032 |
136.136 |
10 |
Fuk_ud |
兵庫県南部地震 |
福井 |
95.01.17 |
05:46:54 |
鉛直 |
616 |
FUKUI |
36.032 |
136.136 |
10 |
Hik_ew |
兵庫県南部地震 |
彦根 |
95.01.17 |
05:46:46 |
東西 |
761 |
HIKONE |
35.164 |
136.148 |
87 |
Hik_ns |
兵庫県南部地震 |
彦根 |
95.01.17 |
05:46:46 |
南北 |
761 |
HIKONE |
35.164 |
136.148 |
87 |
Hik_ud |
兵庫県南部地震 |
彦根 |
95.01.17 |
05:46:46 |
鉛直 |
761 |
HIKONE |
35.164 |
136.148 |
87 |
Kob_ew |
兵庫県南部地震 |
神戸 |
95.01.17 |
05:46:27 |
東西 |
770 |
KOBE |
34.413 |
135.108 |
59 |
Kob_ns |
兵庫県南部地震 |
神戸 |
95.01.17 |
05:46:27 |
南北 |
770 |
KOBE |
34.413 |
135.108 |
59 |
Kob_ud |
兵庫県南部地震 |
神戸 |
95.01.17 |
05:46:27 |
鉛直 |
770 |
KOBE |
34.413 |
135.108 |
59 |
Mzh_ew |
兵庫県南部地震 |
舞鶴 |
95.01.17 |
05:46:40 |
東西 |
750 |
MAIZURU |
35.269 |
135.192 |
21 |
Mzh_ns |
兵庫県南部地震 |
舞鶴 |
95.01.17 |
05:46:40 |
南北 |
750 |
MAIZURU |
35.269 |
135.192 |
21 |
Mzh_ud |
兵庫県南部地震 |
舞鶴 |
95.01.17 |
05:46:40 |
鉛直 |
750 |
MAIZURU |
35.269 |
135.192 |
21 |
Oka_ew |
兵庫県南部地震 |
岡山 |
95.01.17 |
05:46:40 |
東西 |
768 |
OKAYAMA |
34.395 |
133.551 |
17 |
Oka_ns |
兵庫県南部地震 |
岡山 |
95.01.17 |
05:46:40 |
南北 |
768 |
OKAYAMA |
34.395 |
133.551 |
17 |
Oka_ud |
兵庫県南部地震 |
岡山 |
95.01.17 |
05:46:40 |
鉛直 |
768 |
OKAYAMA |
34.395 |
133.551 |
17 |
Osa_ew |
兵庫県南部地震 |
大阪 |
95.01.17 |
05:46:31 |
東西 |
772 |
OSAKA |
34.407 |
135.313 |
49 |
Osa_ns |
兵庫県南部地震 |
大阪 |
95.01.17 |
05:46:31 |
南北 |
772 |
OSAKA |
34.407 |
135.313 |
49 |
Osa_ud |
兵庫県南部地震 |
大阪 |
95.01.17 |
05:46:31 |
鉛直 |
772 |
OSAKA |
34.407 |
135.313 |
49 |
Tot_ew |
兵庫県南部地震 |
鳥取 |
95.01.17 |
05:46:43 |
東西 |
746 |
TOTTORI |
35.291 |
134.144 |
14 |
Tot_ns |
兵庫県南部地震 |
鳥取 |
95.01.17 |
05:46:43 |
南北 |
746 |
TOTTORI |
35.291 |
134.144 |
14 |
Tot_ud |
兵庫県南部地震 |
鳥取 |
95.01.17 |
05:46:43 |
鉛直 |
746 |
TOTTORI |
35.291 |
134.144 |
14 |
動的解析用の波形には、大きく2種類あります。耐震設計上の地盤面で定義されるものと工学基盤面で定義されるものです。
道示Vで規定される波形は耐震設計上の地盤面で定義されるものです。一方、鉄道構造物等設計標準耐震設計では、地盤面の波形と基盤面の波形、両方が規定されています。
杭基礎をモデル化し、表層を含めた基盤面から上部をモデル化する場合は地盤増幅も含めて解析することになりますので、基盤面で定義される波形を入力地震動とするのが適切です。一方、基礎バネをモデル化し地盤面付近より上部をモデル化するときは、地盤面で定義される波形をご使用ください。誤って、地盤面で定義される波形を、地層を含めた基盤面から上部のモデルの入力地震動として使用した場合、地盤面付近では非常に大きな応答結果になってしまうことがあります。 |