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      | ●EXODUSとは?
 英国Greenwich大学のFire Safety Engineering Group(FSEG)により開発された避難解析シミュレーションソフトウエアです。
 FSEGは数学者、認知心理学者、火災安全学者、コンピュータ科学者、多方面に渡る分野から集まった30人のスタッフで構成され、1986年に設立されてから21年間火災力学と火災における人間行動を中心に研究してきました。
 そして、研究と共に、世界中18カ国で使われている火災シミュレーションソフト、SMARTFIRE、と避難シミュレーションソフト、EXODUS、を開発しました。
 特にEXODUSは、安全分野で要求される安全基準に応じた性能の照査を満たすために設計され、「人間対人間」、「人間対構造」、「人間対火災」の相互作用について高度な解析シミュレーションが行えるシステムで、複雑な建物内での大人数による避難と動作の解析が行えます。また、建物、船、飛行機それぞれのために開発されたバージョンが含まれていますので、それぞれの状況によるより適切なシミュレーションが可能になります。現在、鉄道用のバージョンを開発中です。
 EXODUSは、短期間で多くの避難パターンを低コストに検証できますので、安全技術者にとって評価されるシステムです。EXODUSのその先駆的な能力に対しこれまでに英国国内はもとより国際的に有名な賞(*1)を得ています。
 更に、EXODUSには簡易の3Dプレゼンテーションツール「vr-EXODUS」が付属しており、各EXODUSで解析したシミュレーション結果を3次元的に確認することができます。
 
 
 
        
          
            | (*.1) The IST prize for 2004 awarded by Euro-CASE,
 The Queen's Anniversary Prize 2002,
 The British Computer Society Award for IT in 2001,
 The British Computer Society Gold Medal for IT in 2001,
 The CITIS (Communications & IT in Shipping) Award
 for Innovation in IT for Ship Operation and Safety in 2002, and
 The Royal Institution of Naval Architecture /
 Lloyds Register Award for Ship Safety in 2002
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 ●UC-win/Road for EXODUS
 現在EXODUSと同様の社会貢献を目標とした、UC-win/Roadとの連携の開発を進めています。
 UC-win/Roadは今まで道路設計、各種公共事業や民間開発全般に使用されてきましたが、今回室内安全の評価を行うということで、3次元仮想現実(VR)空間内でEXODUSのシミュレーション結果を確認できるようにします。このバージョンでは、新規、既存の建築物の安全性について関係者の合意形成に活用することを目標にしており、システム的には以下の特徴があります。
 ・ シームレスなデータインポート
 ・ 3次元リアルタイム可視化による高い自由度のプレゼンテーションが可能
 ・ 高品質な3D空間
 ・ 外部空間の表示でよりリアリティのあるイメージを伝達
 
 機能について:
 UC-win/Road for EXODUSはプラグインとして提供しますが、主な機能は以下の通りです。
 
 1. building EXODUSで生成されたVRG,VRSファイルのインポート
 building EXODUSでシミュレーションするためには、群衆と共に周囲の環境の定義が必要です。周囲の環境は平面的に各階ごとに表現されます。今までは解析した結果については
      vr-EXDODUSにより3D上でシミュレートしてきました。このアニメーションを表示させるためにユーザはbuilding
      EXODUSからVRG、VRS形式の2種類の結果ファイルを出力する必要があります。VRGには環境情報を、VRSには位置、方向、そしてシミュレーションの各ステップでの行動情報が保存されます。
 UC-win/Roadによるbuilding EXODUSシミュレーションのアニメーションは、これらVRG、VRSファイルのインポートにより開始されます。
 
  
 下図ではbuilding EXODUSで生成されたデータによるシミュレーションのアニメーションを示しています(同じ環境、及びデータ)。
 
 
        
          
            |  |  ▲vr-EXODUS
 |  |  ▲UC-win/Road
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          3. アニメーションプレーヤー
            | 2. 人間の表現 人間はMD3キャラクタモデルにより視覚的に表現されます。この人間モデルにより、シミュレーション中の人数が多くなっても、フレームレートを確保しながらアニメーションを行なうことができます。
 building EXODUSで定義された群衆を生成するために、UC-win/Roadでは人間モデルのデフォルトライブラリを利用できます。一方、ユーザは独自のMD3モデルをインポートでき、より多様な群衆生成のためにそれらをデフォルトモデルのライブラリに追加することも可能です。
 ポピュレーションマネージャーは動いている群衆へのアクセスを補助するツールです。例えば、building
            EXODUSと同様の方法で特定の人間を反転表示させ、その一般属性(年齢、性別、身長など)にアクセスできます。また、このマネージャーでは異なった条件(人間の属性)に応じて人間のグループ表示を選別できます。さらに、ユーザはアニメーションの全体像を得るためのアバター軌跡の表示、非表示ができます。
 |  |  このツールでは、標準的なプレーヤーの操作と同様、開始、一時停止、停止、前進、後退の機能を使用し、直感的な方法でアニメーション全体を制御できます。アニメーションプレーヤーを使用して、ユーザはアニメーションをリアルタイムに再生やスキップ再生ができます。
 
  
 4. カメラマネージャー
 カメラマネージャーではユーザがアニメーションを見る方法を制御し、異なったカメラモードでアニメーションを確認することができます。ユーザはUC-win/Roadのカメラ制御を使用して自由にカメラ移動できます。また、カメラの動作をある特定の人間に固定(例えば、ある興味のある人間の移動に注目)できます。ユーザはリアルタイムにカメラモードの変更や注目する人間の変更を行えます。
 カメラのロックモードには以下の種類があります。
 a) ヘリコプターモード: カメラは選択した人間に追従し、絶えずその頭上に位置し、地面を向きます。
 b) 移動モード: カメラは選択した人間に追従するが、横側(前方、後方)から選択した人間を見ます。
 c) アバターの視点方向モード : カメラは常に選択した人間の眼の中に位置し、避難中選択した人間が何を見ているかが分かります。
 カメラモードの制御に加え、カメラマネージャーはリアルタイムに現在の視点方向をリストに保存できます。アニメーション中ユーザは現在の視点方向を意識的にリスト内から切り替えることができます。
 5. シーングラフ
 Exodusプラグインの最後のメイン機能はシーングラフで、ツリービューによりアニメーション中に存在するオブジェクト(環境、アバター、視点方向など)を全体的に示します。ユーザはこの機能によりオブジェクトの属性確認、表示、非表示などを制御できます。
 
 6.キャラクタのLOD表示
 MD3キャラクタ(アバター)は通常3DモデルとしてUC-win/Road上に表示されます。シミュレーションによっては一回の解析で数千人のアバターが表示されることもあり、表示全体のパフォーマンスが落ちることが予想されます。これを解決するためにLOD(Level
      Of Detail)− 近くにあるものを詳細に、遠くのものを粗く表現する考え方 −
      を取り入れます。実際には、視点近くのアバターを3Dモデルで、遠くのアバターは2次元テクチャで表現するようにします。2次元テクスチャはシミュレーション中視点から見える方向によって最適なものを動的に作成します。
 
 
 
 
 ●今後の展開について
 現時点ではUC-win/Road for EXODUSのリリースについて1月末を予定しています。また、将来的にはUC-win/Roadの交通と連携し大規模災害での避難シミュレーションを行えることを計画しています。さらには、火災流体解析シミュレーション、SMARTFIRE、と連携することによる、よりリアリティのある避難解析システムを目指しています。
 
 
 ■UC-win/Road for EXODUS リリース予定日:2008年1月
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 (Up&Coming '08 新春特別号掲載)
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