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CPU AMD Athlon |
HARDWARE INFORMATION
2020-No.1 |
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皆さんはAthlonという名称をご存知でしょうか。AthlonはAMD(アドバンテスト・マイクロ・デバイセズ)社が1999年に発表して以降、改訂を重ねながら同社が伝統的に使ってきたCPU(マイクロプロセッサ)のブランド名を指しています。ここでその歴史を少しおさらいしてみましょう。
AthlonはIntel製CPUがほぼ独占状態のCPU市場において、唯一競合しうる能力を持ったCPUでした。i386プロセッサとの互換性を売りに、Intelより低価格のCPUとして市場を切り開いていたといえるでしょう。安価であることを第一に重視してパソコンを購入する場合にはAthlonで構成するといったイメージがある一方で、いちはやく64ビット対応を果たしたAthlon64を市場に投入するなど、先進的なイメージも持ち合わせたシリーズです。
その頃のCPU市場にはIntelとAMDの二大勢力がありましたが、GPU(Graphics Processing Unit)市場においては、同様にNVIDIAとATIという勢力に分かれつつありました。
フォーラムエイトでは、UC-win/Roadの初版をリリースした2000年当時はビデオチップに3Dlabsを搭載したパソコンを使用していましたが、その後NVIDIAのOpenGLをベースとした開発を行うようになりました(UC-win/Roadの推奨PCスペックにNVIDIAを記載しているのはこのためです)。
ただし、この後にATIもサポートを行っています。
ATIはこの後、AMDに買収されます。ATIが販売していたRADEONシリーズがAMDから販売されているのはこのためです。このころからCPUとGPUの融合をAMDが意図していたようで、現在はAMDよりRYZENというAPU(Accelerated Processing Unit)がリリースされ始めています。
最新のRyzen 9 3900Xは価格を低価格化し、Intel Core i9 9900Kとほぼ同コストで、50%もコア数の多いCPUをリリースしています。
例えばIntelでは、AMDと同様に、GPUとCPUの統合を進めています。パソコンのスペックに「IntelHD」の文字が掲載されていることが確認できると思いますが、これはIntelが用意したグラフィック機能の名称です。OpenGLへ対応しているため、軽量な3Dデータの処理ができることが特徴で、GPU機能の性能アップを模索しているようです。
次いでNVIDIAでは、CPU機能の獲得も目指しているようではありますが、最新テクノロジー分野の方で注目されてきていることもあり、CPUのシェアにはそれほどこだわっていないようにも見受けられます。Webサイトを確認してみると、AI、ディープラーニング、自動運転車などの最新のテクノロジーワードが多数表示されます。直近では2018年に仮想通貨のマイニング用ボードが話題を集めており、しばらく品薄の状態が続いていました。
これらについても、今後機会があれば誌面でご紹介したいと思います。
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▲AMD Ryzen™ 5 3400G |
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