7月11日から15日にかけて、大阪大学・サイバーメディアセンターを舞台として、国際VRシンポジウム 第7回サマーワークショップイン大阪が開催された(図1)。VRサマーワークショップは、世界各国の建築・建設・都市系研究者が集まる研究会「World16」のメンバーが、UC-win/Roadなどの3Dデジタル技術を如何に実用化していくかを提案・議論する場であり、その年の11月に東京で開催される国際VRシンポジウムでの成果発表をひとつの目標としている。これまで、アメリカ・フェニックス(2008)、箱根(2009)、アメリカ・サンタバーバラ(2010)、イタリア・ピサ(2011)、ハワイ(2014)、そして、ギリシャ・テッサロニキ(2015)で開催されてきた。そして今年は、筆者の大阪大学を中心に実施することになった。
VRサマーワークショップの参加者は、近年、プログラムの多様化に併せて、World16やフォーラムエイトのスタッフに加えて、特別ゲストやコンペの審査員やその受賞者が参加するスタイルとなってきた。一方で、3Dデジタル技術の新たな研究開発、実用化への見通しを、World16のメンバーでより時間をかけて議論したいという想いが芽生えてきた。そこで、今年のVRサマーワークショップは、本来の姿に立ち返ってみるべく、World16とフォーラムエイトのスタッフを中心に構成することになった。結果、参加したWorld16メンバーは14名と、近年まれに見る多さとなった。
筆者自身、これまで、VRサマーワークショップには、大阪から海外に出かけて参加してきた。今回、世界各地で出会ってきたWorld16のメンバーが、アメリカ、カナダ、イギリス、チリ、ニュージーランド、バーレーンなどから、忙しい合間を縫って、大阪にわざわざ来てくれるのは嬉しい限りである。かつて、大阪大学吹田キャンパスの隣で開催された大阪万博のテーマソング「♪こんにちは こんにちは 世界のひとが〜」のような気持ちである。
個人的に、海外を訪問した際の楽しみのひとつは、地元の人々と出会えることである。オモロイ地元の人々と出会えれば、「また行きたい!」と思えるし、その逆もまた然りである。VRサマーワークショップの終盤には、エクスカーション(研修旅行)を企画することになっており、その中で、地元のオモロイ人々と交流してもらえれば、と考えた。 |