ITSに特化した専門技術展として、今年で21回目となるITS世界会議が、アメリカ・デトロイト、Cobo Centerで開催されました。本年のテーマは“Reinventing Transportation in our Connected World”「つながる世界で、あらたな交通の創世へ」と題して、世界各国から多数の自動車メーカ、関連企業の参加がありました。参加企業の展示は2014年9月8日(月)から4日間となり、フォーラムエイトは昨年の東京に続いて出展し、数多くの方々にご来場いただきました。第11回ITS世界会議愛知・名古屋2004以降、毎年出展を行っています。また、東京農業大学 山崎教授、株式会社ニュージェック、日本工営株式会社と共同で、OHPASS(Optimal Highway Path Automatic Search System:オーパス)に関する論文投稿・発表をテクニカルセッションにおいても実施しています。
■フォーラムエイトブースの模様
●フォーラムエイトの最新ITSソリューションを一同に紹介
フォーラムエイトブースにおいては、「4K&VR」、「HILS&VR」、「HMD&VR」、「DS&VR」、「VR-Cloud®、UMDCコーナー」を設けて、UC-win/RoadおよびVR-Cloud®を用いた、最新ソリューションをハードウェアと合わせて展示しました。
「4K&VR」コーナーでは、UC-win/Roadと4K高精細モニターを接続したシミュレータを展示。通常のLCDモニターでのシステム構築に比較して、より高精細な空間再現が可能となります。弊社では、3D立体視を併用したシステム構築もご提案可能です。
「HILS&VR」コーナーでは、UC-win/Roadカスタマイズバージョンにより、リアルタイムハードウェア上で稼働する車両運動モデルとVRシミュレーションを同期したシステムを展示。最近では、HILSシステムを接続した実験環境の構築も数多く手がけており、UC-win/Roadの豊富な環境再現機能を車両開発において活用可能となっています。「HMD&VR」コーナーでは、UC-win/Road Oculus Riftプラグインを用いたシステムを展示。ヘッドマウントディスプレイに搭載のセンサーとVR空間内の視点点情報が同期可能で、各種研究開発・実験において活用いただけます。AR技術を組み合わせたシステム提案も行っています。
「DS&VR」コーナーでは、UC-win/Road Ver.10 Driving Simとゲームコントローラを組み合わせた簡易型ドライビングシミュレータを紹介。パッケージ部分においては、Ver.9以降、シナリオ機能における他車両制御などのコマンドを大幅に拡張し、ACCの設定についても標準のパッケージ機能でサポートしています。
「VR-Cloud®、UMDCコーナー」においては、VR-Cloud®空間のタブレット端末によるドライビングシミュレーションを展示。弊社では、VR-Cloud®の動画配信に最適な高速度グラフィックサーバー、UMDC(ウルトラマイクロデータセンター®)も関連のソリューションとして展開しています。
●UC-win/Road小型モーション付きシミュレータ2機種
SENSOドライブシミュレータを展示
今回は、UC-win/Roadによる小型モーション付きドライビングシミュレータ2機種を展示しています。これらのハードウェアは日本・海外での販売も予定しており、フォーラムエイト東京本社ショールームにて、近日中に展示を開始します。Simcraft社のAPEX 3GTは3軸モーションを搭載したシミュレータで、コンパクトながらダイナミックな挙動再現が可能です。モニターは、3枚の40インチLCDモニターにより、臨場感を再現しています。
BlueTiger社のFlight Simulltorは2軸モーションを搭載したシミュレータで、こちらもコンパクトな筐体で、省電力かつパワフルなモーション挙動を実現しています。コントローラはフライトシミュレータ用のものが、設置されており、UC-win/Roadによるフライトシミュレータの構築が可能となっています。
UC-win/Road SENSOドライブシミュレータは、SENSO Wheelを用いたシステムで、APIを経由してステアリングトルクの制御が行え、各種車両システム開発に活用できます。
■Simcraft 3DOFモーションシミュレータ |
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■Blue Tiger 2DOFモーションシミュレータ |
●OHPASSの論文発表を実施
OHPASSは、UC-win/Road OHPPASSプラグイン・オプション、OHPASS2013として、昨年9月に初版をリリースしています。今回は、「A 3-D VR MODEL FOR OPTIMAL ALIGNMENT SEARCH SYSTEM OF HIGHWAY DESIGN (OHPASS) USING ASTER GDEM」と題して、ASTER GDEMの3次元標高データを利用した道路線形の最適化に関する論文を発表しています。OHPASSは、現在英語版を開発中で、近日中にリリースの予定です。これにより、海外の道路プロジェクトでの活用もさらに進むものと考えています。
ITS世界会議は、来年、フランス、ボルドーで開催が決定されており、フォーラムエイトも出展および最新ソリューションの展示を予定しています。今後も、VRを最大限に活用したITSや、車両開発に関わるソリューション展開を協力に行って参ります。ぜひ、ご期待ください。
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