SD390,SD490の追加
平成24年道路橋示方書IVでは、下部構造でほとんど実績のないSR235,SD295が削除され、新たにSD390,SD490が追加されています。また、SD390,SD490を使用する場合には、設計基準強度30N/mm2以上の強度を有するコンクリートを用いる必要があり、本製品でも「材料」−「躯体」画面において、SD390やSD490を選択した場合にコンクリート設計基準強度のチェックを行います。
地域区分の変更
平成24年道路橋示方書Vにおいては、プレート境界型の大規模な地震によるレベル2地震動(タイプI)の大幅な見直しと地域区分の変更が行われました。地域区分については、平成14年道路橋示方書のA,B,C地域からA1,A2,B1,B2,C地域に新たに区分されています。これに合わせてレベル1地震動とレベル2地震動(タイプI),レベル2地震動(タイプII)毎に地域別補正係数が変更されます。
レベル2地震動の照査
橋台基礎の照査において平成14年道路橋示方書では、設計水平震度の大きいタイプIIのみを行えばよかったことからレベル2地震時については、タイプIIの照査のみを行っておりました。しかし、平成24道路橋示方書においては、レベル2地震動タイプIの大幅な見直しと液状化の判定を地震動のタイプ毎に判定することからタイプIIのみ照査を行うという文章が削除されています。このことから本製品においても、レベル2地震動の結果をタイプI,タイプIIを同時に比較検討します。
 ■図1 設計震度
単柱式橋脚の地震時保有水平耐力法照査
橋台背面に軽量盛土を用いた場合等において橋台では、橋脚と同じ地震時保有水平耐力の照査を行う必要があります。平成24年道示対応版においても同様に「初期入力」画面の竪壁保耐にチェックを入れることで平成24年道路橋示方書Vに準じた単柱式橋脚の地震時保有水平耐力法照査を行います。
落橋防止構造設計
橋防止構造では、胸壁基部の曲げ照査に用いる耐力が、終局曲げモーメントMuから降伏曲げモーメントMyに変更されています。また、落橋防止構造に用いる設計地震力HFもHF=1.5×Rdから下部構造の水平耐力に変更されています。
HF=PLG ただし、HF≦1.5・Rd
ここに、
HF:落橋防止構造の設計地震力(kN)
PLG:下部構造の橋軸方向の水平耐力(kN)
Rd:死荷重反力(kN)
鉄筋の曲げ形状(図面)
鉄筋材質に応じて「鉄筋の曲げ内半径」が、以下のように規定されています。
記号 |
フック |
フック以外 |
SD345 |
2.5Φ |
2.0Φ |
SD390 |
3.0Φ |
2.5Φ |
SD490 |
3.5Φ |
3.0Φ |
図面作成の際は、鉄筋材質に応じた鉄筋基準値(曲げ半径など)の設定に対応し、使用材質に応じた図面を生成することができます。
 ■図2 帯鉄筋画面
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