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・学生60名全員の設計条件を変えていますので、もちろん他人に頼ることはできず、自力で頑張っていました。
・手計算で苦労して解を得ることも大変重要ですが、実務計算に使うツール(商用パッケージソフト)を活用/習熟することにより、限られた
授業時間で多くの演習をこなすことができました。モバイルソフト、パソコンソフトともに、当初は訝しげな学生もすぐに慣れ、嬉々として
画面に向っていました。
・ソフトウェアの入力方法を他学生に教える際に、横拘束筋、せん断補強筋、曲率など、初めて知る専門用語を自然と使うようになり、その
定義と工学的な意味合いも確実に身についていきます(少なくともそのように見えました)。呑み込み早い学生が、遅れている学生に説明
している様は、一端のエンジニアのようでもあり、頼もしくもありました。
・断面特性や応力計算など、手計算では極めて困難な計算にパッケージソフトウェアを活用することにより、次のステップに進むことができ、
設計計算の流れを早いうちに理解させることができました。
・さらに、他人に教える要素を盛り込むことで、耐震設計計算の流れを、限られた時間だけで効果的に理解させることができました。学生が
授業時間外に行うのは、計算書のまとめとワープロ作業程度です。
・わざと、照査結果がOUTになる設計条件を与え、設計変更あるいは補強計算を行うことで、耐震設計計算の核心を理解させることができた
と思います。特に横拘束筋の重要性(効き具合)は、この時に気付くことになります。(逆に、講義にて何回説明しても結局は身に付かず、
演習の試行錯誤を通して理解することできると確信しました)。 |