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地盤改良の設計計算 のなぜ? 解決フォーラム
改良体底面の地盤反力度が背面側に
偏心した場合の支持力照査
 
 構造物的設計手法の問題点

構造物的設計手法は、通常、改良体を2 方向または1方向にラップさせる場合に用いられる設計手法です。ラップされた改良体は一体となって外力に抵抗するため、全体的にも内部的にも安定性が高く、水平力に対する変形も小さくなり、構造物基礎の支持力増加、沈下対策、液状化対策等に用いられます。

構造物的設計手法の場合、改良体を1つの構造物とみなし、改良体に作用する荷重を集計します。改良地盤に作用する荷重としては下記の通りです。

  • 改良地盤の上部にある建築物や擁壁等の構造物からの荷重
  • 改良体の自重
  • 主働土圧
  • 受働土圧
  • 水圧
  • 慣性力
  • 改良体底面に作用する地盤反力
画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
■図1 設計外力概念図

これらの荷重を集計し、改良体の転倒や滑動、支持力の照査等を行ないます。ここで注意しなければならないのは、集計される荷重として受働土圧が含まれていることです。受働土圧は、主働側より押される力に対する抵抗力として発揮されるものなので、これらの荷重を集計した結果、主働側(図1の右側)に転倒するような荷重状態になったとしても、実際にそのような状態になることはありません。つまり受働土圧を考慮して作用力を集計するということは、前面側に偏心することが前提となります。計算上、合力の作用位置が背面側に偏心しても実際には背面側に偏心した荷重状態となっているわけではありませんので、このような場合には支持力の照査は行ないません。

実際、「改訂版 建築物のための改良地盤の設計および品質管理指針」の計算例においても、背面側に偏心した荷重状態のケースにおいては、支持力の検討は行っていません。


 構造物的設計手法の問題点

しかしながら、背面側に偏心する場合でも支持力の検討を行ないたいケースも多々あると考えますので、本プログラムではこのような場合でも以下の方法で支持力の検討を可能としています。


水平力が釣り合うに受働土圧を考慮する

水平力が釣り合うように受働土圧の有効率αを逆算し、改良体底面での作用力の集計において、受働土圧に有効率αを考慮します。

ここに、

  • H1 : 改良体上面に作用する水平力
  • H2 : 改良体重量による慣性力
    PAH : 主働土圧による水平力
    PW : 水圧による水平力
    PPH : 受働土圧による水平力
    FR : 改良体底面に作用する摩擦抵抗力

有効率αを考慮した状態での改良地盤前面下端回りのモーメントの値を集計し、算出されたM´により偏心量eを算定し、地盤反力度P1,P2を算定します。


偏心がないものとして地盤反力度を算出する

改良体底面で作用力を集計した結果発生するモーメントの影響を無視して、改良体底面の地盤反力度が均等であると仮定して照査を行ないます。

※これらの方法は、基準書に規定された方法ではありません。内容をご理解の上、設計者のご判断にて適用して下さい。

 支持力照査方法の選択

前面側に偏心した場合の照査方法は、「考え方」の画面で選択します。下記の検討において適用されます。

  • 建築基準:偏土圧の検討を行う場合
  • 土木基準:構造物(擁壁)下の検討を行う場合
  • 液状化対策基準:受働側に準液状化層がない場合




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(Up&Coming '15 盛夏号掲載)
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