この講座も残すところ2回となりました。今回は、CGとVRの歴史と応用について紹介しましょう。
●CG/VRの歩み
1940年代にデジタル計算機ENIACが出現し、続く'50年代には主に軍事用としてCG・VRに関する基盤技術が発展しました。'60年代にはCGシステムが登場してCGアート作品も作成され始め、'70年代にはワイヤフレームからサーフェス表示へと研究が進んで、現在のCGの基礎となる技術が急速に開発されました。さらに、'80年代にはワークステーションやPCの普及が始まり、専門的な組織以外でもCGを利用できるようになります。VRの分野でもヒューマンインタフェースの研究開発が盛んになりました。
CG/VRに関する主な流れ
●CG/VRの産業応用
1990年代以降、エンタテインメントの世界ではCGが不可欠となりました。実写と区別がつかない画像や、撮影不可能な場面を生成して見せる映像により、映画やゲームに多大な影響を与えています。テレビの中継などでも映像の合成により、別の場所にいる人物がその場に同席しているような一種の仮想現実を演出しています。かつて非常に高価なグラフィックス環境を必要とした可視化やVRコンテンツも、今では処理の高速化とハードウェアの低価格化、ソフトの進化によって、一般的なパソコンでの表現が可能となりました。
また、インターネットの高速化により、Web上で3D-CGを扱うWeb3Dも、商品紹介やキャラクタアニメーション、研究データの可視化などにおいて効果的に利用されつつあります。UC-win/Road
でも、SaaS プラグインによりオンラインでのVR操作を実現しています。
土木・建築、交通、自動車、気象、医療、教育など、あらゆる分野において、端末機の性能や通信処理の高度化により、今後さらに、現場でのCG/VR利用の普及と発展が予想されます。
「第16回 学生CGコンテスト」作品応募へのサポート案内ページ
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参考文献: 『コンピュータグラフィックス』、CG-ARTS協会(財団法人画像情報教育振興協会) |
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(Up&Coming '10 秋の号掲載) |
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