| Q6− 1. | ネバーカットライン、マストカットライン、マストカットポイントの扱い。 | 
    
      | A6− 1. | これらは何れも必須の入力ではありません。以下の簡単に機能を説明します。 
 
        ネバーカットライン(N.C.L)当該ラインを切る滑り面は一切、計算の対象外になります。
 このラインの入力は必須ではありませんが下図のように堤体の底面や側面など地表面以外の箇所は必ず定義してください。
 (無駄な計算を省略するばかりでなく、本来意図しない滑り面で最小安全率が決まってしまう場合があります。)
 例)a-b-cラインはN.C.Lで定義する。
 
  マストカットライン(M.C.L)ある特定ラインを必ず切るような滑り面を計算したい場合に定義します。
 複数のラインを定義した場合は、その中の少なくとも1本のラインを通る滑り面を検討対象とします。
マストカットポイント(M.C.P)ある特定点を必ず通るような滑り面を計算したい場合に定義します。
 注意)
 「すべり形状」が「円弧−直線−円弧」の場合に指定することはできません。それ以外の場合も1点のみの指定となります。
 堤体の下端Y座標よりも上側に位置しなければいけません。またネバーカットラインの線上に位置するとエラーになります。
 
 注)「M.C.L」、「M.C.P」双方を入力した場合は、少なくとも何れかを通る滑り面を内部で検索します。(何れを優先するような制御はしていません。)
 その場合、プログラム側ではそれらを通るすべり面のみを安全率計算の検討対象にします。
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      | Q6− 2. | テンションクラック深さ | 
    
      | A6− 2. | 滑り抵抗を無視してよいと考えられる深さを指します。 指定すると、その深さより上側の滑り面について、抵抗力を無視します。(すべり円の始端に対して考慮します。→正すべり(時計回り)の場合は滑り面右側、逆すべり(反時計回り)の場合は滑り面左側)
 
 注意)必ず、水平線で定義してください。水位線以外のものは現在計算できません。
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      | Q6− 3. | 「格子範囲」は堤体内にあってもよいか。 | 
    
      | A6− 3. | 堤体内にあっても構いませんが、堤体を構成する全格点が堤体の下端Y座標よりも下に位置するとエラーになります。また堤体内にある格子部分は計算の対象外となります。
 
 
 また堤体は正方形、長方形のみ指定できます。
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      | Q6− 4. | 入力の「分布荷重点」にある「角度」「分散角度」の意味 | 
    
      | A6− 4. | 角度:β 分散角度:φとしたとき以下のようになります。 
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      | Q6− 5. | グランドアンカー耐力は、一箇所あたりの耐力で良いのか? | 
    
      | A6− 5. | 入力されるグランドアンカーの耐力は、基本的には滑り面に対して、アンカー体を設定されるものとして考えております。 その為、その作用力方向は、滑り方向に対して作用するとお考え下さい。
 ご存じのように滑りの抑止を目的とするアンカー工法は、本来は個々に本数配置を考慮した設計としますが、本製品では斜面の安定計算そのものが、単位幅当たりの設計を行う仕様のため、抑止目的で設置するアンカーについても、単位幅当たりに必要な耐力として入力する仕様としております。その為、何本設置するといった入力としてはサポートしておりませんので、単純に単位幅当たりに必要とする、もしくは単位幅当たりで発現できる耐力を入力していただき、個々の本数については別途ご検討下さい。
 計算の際は、アンカー耐力から抵抗モーメントを導き、安全率を求めています。
 安全率計算式は『道路土工指針 のり面工・斜面安定工指針』3章4節4項『構造物によるのり面保護工』の『グラウンドアンカー工』に基づいております。
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