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●PCボックスカルバートの横方向耐震設計
これまで横方向の計算は、「下水道施設耐震計算例−管路施設編 後編−2001年版
(社)日本下水道協会(以下、計算例)」の「8.現場打ちボックスカルバート(開削用、直接基礎)」および「10.プレキャストボックスカルバート(RC)」の内容を元に、場所打ちおよびRCのボックスカルバートを対象としておりました。
今回、計算例の「9.既製・PCボックスカルバート(開削用)」の内容を元に、頂底版をプレストレストコンクリート部材としたPCボックスカルバートの横方向の計算に対応いたします。
側壁については、常時、レベル1地震時とも曲げモーメントと軸力が作用する鉄筋コンクリート部材として許容応力度法にて設計を行いますが、頂底版についてはプレストレストコンクリート構造であることより、常時、レベル1地震時について以下の方法にて設計を行います。
レベル2地震時については、頂版、底版および側壁部材が保有する破壊抵抗力(曲げ、せん断)と発生断面力の大小関係より安全性の確認を行います。
各部材の破壊抵抗力の算出は、限界状態設計法にて行い、発生断面力と対比します。なお、破壊抵抗力算出では軸力を考慮して算出します。また、今回のPCボックスカルバートの横方向の計算時につきましては、「適用基準=下水道施設」、「基礎形式=直接基礎」、「BOX形式=単BOX」固定となります。
▲材料入力画面 |
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▲横方向PC鋼棒入力画面 |
●プレキャストボックスカルバートの縦方向耐震設計
今回、「下水道施設耐震計算例−管路施設編 後編−2001年版(社)日本下水道協会(以下、計算例)」の「9.既製・PCボックスカルバート(開削用)」および「10.プレキャストボックスカルバート(RC)」の内容を元に、プレキャストボックスカルバート(PC、RC)を対象とした地震時の縦方向の計算(縦連結照査)に対応いたします。1、2連ボックスを対象とし、レベル2地震時まで照査可能とします。
算時につきましては、「適用基準=下水道施設」、「基礎形式=直接基礎」、「BOX形式=単BOX」固定となります。
●縦連結照査フロー
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▲縦連結構造入力画面 |
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▲縦方向PC鋼棒入力画面 |
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ボックスの断面寸法や地盤条件は横方向の計算とデータを共有し、埋戻し土を用いた地盤条件も考慮可能となります。
等価曲げ剛性算出時の変位量の算定には、
・計算例「9.既製・PCボックスカルバート(開削用)」に記載の平面骨組み解析 より算出する方法と、
・計算例「10.プレキャストボックスカルバート(RC)」に記載の方法
の2種類の選択を用意しました。
レベル1、レベル2地震時毎に許容目地開き量及び許容伸縮変位量の入力を用意し指定を可能にします。なお、今回の縦連結照査時につきましては、「適用基準=下水道施設」固定となります。
●その他
これまで直接基礎の場合、常時、地震時とも底面地盤バネを用いて底版をバネ部材としてモデル化し、断面力を算出しておりましたが、今回、常時の検討については「底面バネ/底版反力」のスイッチを用意し、底版反力の場合、底版をバネ部材とせず、別途算出した底版反力(地盤反力)を載荷して断面力を算出する方法を追加いたします。
また、この他にも設計水平震度の直接入力や、レベル2地震時でのせん断照査位置の指定追加等、ユーザ様からお寄せ頂いたご要望を元に製品への反映を予定しております。
●おわりに
以上、今回の主だった改訂内容を紹介させて頂きました。今後もユーザの皆様からのご要望を取り入れ、改良・改善を加えてまいります。リリースまでもうしばらくお時間をいただくことになりますが、どうぞご期待ください。
■BOXカルバートの設計(下水道耐震)Ver.4 リリース予定日:2008年9月末
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(Up&Coming '08 秋の号掲載) |
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