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●弾塑性地盤解析(GeoFEAS)2D |
地盤解析シリーズ第4弾、弾塑性地盤解析プログラム「GeoFEAS」についてご紹介致します。
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●GeoFEASとは
GeoFEASは、Geotechnical Finite element Elastoplastic Analysis Softwareの略で、静的な条件下での地盤の応力〜変形解析を行うプログラムです。
斜面安定解析、土留め掘削解析、シールドトンネル掘削時の周辺地盤影響解析など地盤に関係する多くの分野において、弾塑性解析を実施する場合に、威力を発揮する汎用FEM解析製品です。
リリース版は、平面ひずみ解析、軸対称解析を対象とし、2次元PrePost版となっています。
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●プリプロセッサ
プリプロセッサは、解析次元の選択、解析モデルの入力、メッシュ分割、各解析ステージにおける条件設定を行うものです。
2次元CAD的な入力方法によるFEMモデルの作成が可能で、誰でも簡単にモデルを作成することができます。
また、SXFファイル(図面データ等)の読み込みにも対応しています。
ステージ設定画面イメージ(Pre部) |
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●プロセッサ
弾塑性地盤解析は地盤の応力・変形挙動を検討する上で最も基本となる手法ですが、解析モデル、要素定義や適用構成モデルを適切に設定することが重要となるため、解析プログラムに多種多様な機能が要求されると考えられます。
GeoFEASは、特に、土の構成モデルの充実を図り、最も簡単な弾性モデルから、地盤の弾塑性挙動を表現できる弾塑性モデルまで、13種類の構成モデルを用意しました。弾性モデルについては、No-Tension解析ができ、全15種類の構成モデルに対応しました。
モデル種類 |
構成モデル |
備 考 |
弾性モデル |
(1)線形弾性モデル |
等方性 |
(2)積層弾性モデル |
異方性 |
非線形弾性モデル |
(3)Duncan方式1 |
ポアソン比を定数 |
(4)Duncan方式2 |
体積係数を定義 |
(5)破壊接近度法 |
電中研 |
非線形モデル |
(6)Hardin-Drnevichモデル |
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(7)Ramberg-Osgoodモデル |
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(8)鵜飼・若井モデル(UW-Clay) |
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弾・完全塑性モデル |
(9)Morh-Coulomb方式 |
関連流れ則非関連流れ則 |
(10)Drucker-Prager方式 |
関連流れ則 |
(11)Morh-Coulomb/Drucker-Prager方式 |
非関連流れ則 |
弾塑性モデル |
(12)Pastor-Zienkiewicz砂モデル |
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(13)Pastor-Zienkiewicz粘土モデル |
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No-Tensionモデル |
(14)線形弾性モデル |
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(15)積層弾性モデル |
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造物要素(梁要素、棒要素、軸方向バネ要素、せん断バネ要素)を定義することにより、地盤と構造物の相互作用を表現することができ、ジョイント要素による接触面指定も可能にしました。
GeoFEASは、全応力解析(地盤の透水現象を考慮しない解析)を行うプログラムですが、水圧を節点荷重として考慮することにより水圧の変化が地盤に及ぼす影響を検討することができます。
荷重は、節点集中荷重、等分布荷重、分布荷重、体積荷重(自重、静的地震荷重)を考慮することができます。
施工ステップを勘案したステージ解析に対応しており、ステージごとに、材料定数の変更、境界条件の変更、掘削時の応力解放率の設定が可能です。
また、ステージ解析とせん断強度低減法といった解析機能を併用することにより、掘削・盛土、斜面安定、支持力問題など地盤に関係する幅広い問題に変形解析と安定解析を同時に実行することができます。
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●ポストプロセッサ
ポストプロセッサでは、モデル図、変形図、主応力・主ひずみ図、コンタ図、分布図、数値出力などの出力が可能です。
以下に、斜面安定解析、土留め掘削解析、シールドトンネル掘削時の周辺地盤影響解析などの適用事例を簡単に紹介致します。
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■斜面安定解析:
切土斜面における掘削とともに全体安全率の低下を表現しています。
左側に主応力図、右側にせん断強度低減法によるコンタ図-最大ひずみ増分を配置しました。
各ステージにおける切土斜面の全体安全率及び臨界すべり面の位置を確認することができます。
▲斜面安定解析結果(Post部)
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■土留め掘削解析:
最下段切ばり設置前と最終掘削時の2ステージを上下に分け、左側に変位図、右側にコンタ図-せん断応力図を配置しました。
解析結果より、地中連続壁の変形や曲げモーメント、掘削が近接構造物に及ぼす影響などを検討することができます。
▲土留め掘削解析結果(Post部)
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■シールドトンネル掘削時の周辺地盤影響解析:
掘削前(初期応力解析)と掘削後(応力解放率100%)の2ステージを上下に分け、左側に変位図、右側に分布図-最大主ひずみ図を配置しました。
トンネル周辺が大きく圧縮変形し、その影響が地表面に及んでいる状況が伺えます。
▲シールドトンネル掘削解析結果(Post部)
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■弾塑性地盤解析(GeoFEAS)2D リリース予定日:2005年11月 |
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