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配水池の耐震設計のなぜ? 解決フォーラム
配筋データ画面における「距離」は
何を入力すればよいか
 
配筋データ画面における距離(X方向(またはY方向))の値は、「距離の自動設定」ボタンによりプログラム内部で初期設定を行うことが可能ですが、設計者の任意設定によりさらに合理的な設計を行うことが可能となります。
この配筋距離は、隅角部、および、隔壁(または柱、迂流壁等)との結合部で負モーメントが生ずる区間、および、スパン中央で正モーメントが生ずる区間それぞれに対して、曲げモーメントの発生状況により配筋状態を変更できるようにするための区間設定として距離の入力機能を用意しているものです。(図1)

画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
■図1 配筋データ画面


設計では一般に、負モーメント用の配筋と、正モーメント用の配筋を別々に用意し、曲げモーメントによる断面引張側の鉄筋を効果的に配置することで、より合理 的な断面 設計が可能となります。

例えば、水平部材の頂版や底版については、水槽部の1スパンについて部材端負モーメントの生ずる区間とスパン中央正モーメントの生ずる区間それぞれに対して、区間分けをするイメージで考え、左側端部(1/4スパン)、中間部(2/4スパン)、右側端部(1/4スパン)程度を目安として配筋距離を考えます。隔壁、柱、迂流壁等との結合部で負モーメントが生ずる区間は、左側の端部(1/4スパン)と右側の端部(1/4スパン)を合計した区間を考えます。(図2)

■図2 配筋距離の考え方(頂版または底版

鉛直部材の配筋距離についても同様の考え方にしたがい、上端部(1/4スパン)、中間部(2/4スパン)、下端部(1/4スパン)程度を目安として配筋距離を考えます。(図3)

■図3 配筋距離の考え方(側壁)

ポイントとしては、曲げモーメントの生じ方を念頭に配筋区間を設定することです。曲げモーメントの正負交番する箇所は、当然のことながら定位置ではなく荷重状態によって変動しますが、大よその正負交番位置付近にて、負モーメント用の配筋断面と、正モーメント用の配筋断面を分けて考えることで良いでしょう。

また、荷重状態によっては、負モーメントが生じない(あるいは、正モーメントが生じない)ケースも希に発生しますが、このような場合でも、各配筋区間に発生する曲げモーメントに対処できる配筋断面を設定して下さい。

     
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(Up&Coming '13 晩秋の号掲載)
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