もうひとつは、弊社設立以来、16期連続継続してきた経常黒字、営業黒字が昨9月の決算において、初めて赤字に転じるという厳しい年であったことです。土木設計を支援するパソコン用パッケージソフトウェアの開発、販売をほぼ専業として、16年間営業を続けてまいりました。ユーザ登録も昨年10,000を超えるに至りました。社内的にも宮崎支社開設から育ててきた開発スタッフが成長しており、優れた機能を有する製品を迅速に提供できています。このような状況においてもバージョンアップも含めたソフトウェア販売は、低調だったと言えます。しかしながら、経営的には安定した財務基盤を築いており、16年間開発準備金として積み上げてきた潤沢な開発資金を保有しています。
このような状況の中で、昨年社長を拝命し、責任の重大さを痛感しているところでありますが、弊社として将来のあるべき方向、課せられた使命は明確になっており、着実に実行し成果を生み出しつつあると考えています。ビジネスが「もの」からサービスへ遷移している時代において、ソフトウェアといえども、パッケージソフトだけでは顧客満足が得られないと考えます。弊社としてもエンジニアリングサービスへの取り組みとして、新サービスの提供やサポートの強化も図ってまいります。
具体的には、UC-win/RoadによるVR(バーチャルリアリティ)データサービスが筆頭に挙げられます。2001年10月にスタートした本サービスは、UC-win/Roadサポートシステムとして順調に育ってきており、VRコンテストでも多くのVRデータ作品が発表されました。様々な事業でVRが採用されてきており、本年もUC-win/Roadの2004年新バージョンにより、さらに高度化した機能を活用したVRデータ作成に取り組めると考えています。
UC-1シリーズについては、昨年9月から保守・サポートサービスを開始いたしました。ホームページのユーザ情報ページや開発グループでの電話テクニカルサポートなど製品サポートを強化するとともに、無償サポート期間(1年)を超えて利用される場合は、有償サポートとして提供しています。保守契約については、各製品のバージョンアップをお約束するもので、これらにより今後も着実にUC-1各製品のバージョンアップが実行できると考えています。
UC−win/FRAME(3D)については、ソフトウェア機能の強化を図るとともに昨年より「UC−win/FRAME(3D)解析支援サービス」を開始しています。様々な構造物におけるモデル化や入力を支援するエンジニアリングサービスとして、スタートさせました。一方、グループウェアなどWebシステムの構築サービス、GSSグループウェアサポートシステムも昨年9月発表セミナーを東京、大阪で実施し、「Web技術サービス」の提供を開始しました。 |