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フォーラムエイト Vol.1 
 特別顧問 川村 敏郎

NEC元代表取締役副社長。現在、株式会社コラボ・ビジネス・コンサルティング代表取締役として海外との企業共創を実現。2012年4月より当社顧問。
著書『ICTグローバルコラボレーションの薦め』。
 
 
フォーラムエイトのアドバイザーがそれぞれの経験や専門性にもとづいたさまざまな評論やエッセイをお届けするコーナーです。


『ICTグローバルコラボレーションの薦め』出版にあたって

はじめに
この本の執筆に取り掛かるきっかけは、私自身がアキレス腱を断裂し、手術後の回復経過フォローとリハビリのために40日間の入院を余儀なくされたその時期にフォーラムエイト社の伊藤社長からのビジネス書の執筆のお誘いによるものでした。
NECに長年勤務していましたので設計書や社内技報、特許申請や技術論文等の執筆の経験は数々ありますが、一般読者向けのビジネス書となるとまるで勝手が違います、自分自身にそのような文才があるようには思えませんでしたが、頂戴した本のタイトル『ICT グローバルコラボレーションの薦め』は、私自身がNECでコンピュータビジネスを通して厳しい国際競争の世界で勝った負けたの戦いを繰り返してきた中で、米国シリコンバレーに集積した企業が、従来の大企業が行ってきたビジネススタイル、つまり系列企業群で構成する垂直統合型の排他的ビジネスモデルに挑戦をし、より専門性に特化した企業による得意分野を持ち寄ったコラボレーション(共創)による国際水平分業ビジネスモデルを確立し、従来型大企業を蹴散らし、加速度的なスピードでビジネスを拡大してきた現実を、私自身が目の当たりに経験をし、情報通信(ICT)が今や地球規模での社会インフラとなった今日、日本企業が失われた20年と言われた長い経済不況から脱して再度耀きを取り戻して元気に活躍するためには、このICTをビジネスプロセスの中核に据えたビジネス協業、グローバルコラボレーションによるビジネス活動がこれからの日本企業の経営改革だと心底から思っていましたので、思い切って執筆に挑戦をさせて頂きました。

■フォーラムエイト デザインフェスティバル 2014での講演の様子 

構想・執筆から発刊まで
入院中の40日を含め本の基本構想(何を書くのか)、筋書きの組立(どのように話を展開するのか)、など読者のみなさんに何を汲み取って頂きたいのか、何を感じてほしいのかを暗中模索する日々が3ヶ月ほど続きました。この期間が初めての経験とはいえ苦しくもありとってもいい経験をさせてもらいました。その後の3ヶ月をかけて約250ページの初校を書き上げました、それから2ヶ月ほどフォーラムエイトの編集担当者を始めスタッフの方々に大変お世話になり、構想から出版にこぎつけるまで、仕事との合間を見ての取り組みでもあり約8ヶ月を要しました。
先ずもって、私が経験をしたコンピュータビジネスに関して主として米国企業、米国政府との壮絶な戦いをコンピュータ、スーパーコンピュータ、パーソナルコンピュータを中心に振り返り、今日、シリコンバレーに台頭した米国新興勢力にICTビジネスのほぼ大半を席巻されてしまった日本の市場の現実を真摯に受け止め、過去から現在までを総括して執筆を始めました、ワイツゼッカー元ドイツ大統領の残した『過去に目を閉ざす者は現在にも盲目である』との名言はビジネスの世界でも真実であります、また過去を経験した者は後に続く人々に事実を伝える義務があり後に続く人たちはそれから学ぶことも重要です。
また、コンピュータによるシステム開発、システムインテグレーションのプロジェクトマネージメントの重要性が喧伝されて数十年が経ちますが未だに開発プロジェクトの課題は山積しています、失敗プロジェクトと言う言葉が飛び交いますが、失敗を糾弾したり批判したりすることからは何も生まれてはきません、課題を共有してそこから学び取るための機会(チャンス)と捉えるべきであり、日本人には失敗に対して真正面から向き合う事が、欧米人よりは苦手の様です、これらについても今後のシステムプロジェクトの国際分業化をふまえて、物の見方と考え方を取り上げました。
それらを踏まえ、本の本題でもあります『ICT グローバルコラボレーションの薦め』について、今後の日本企業の進むべき方向について情報通信革命のもたらした意義、グローバル化とはなんのことなのか、それを踏まえたグローバルコラボレーション(国際水平分業による共創)への挑戦とそれを成し遂げるための企業改革と人材育成などにも触れさせて頂きました、ぜひじっくりと目を通して頂きたいと思います、
本文のあいだ間には、読者の皆様とよりお近づきになれることを願って、コーヒーブレイクを設け、仕事を通しての思い出話なども組み込ませて頂きました。

発売後の反応は?
さて、本書を発行して以来、「やあ、面白かった」「参考になりました」などの応援の言葉を多数いただき、本を題材にした講演の依頼も頂きましたが、特に台湾の中華民国工商協進会栄誉理事長、東元集団会長の黄茂雄先生からは「日本企業の経営改革とグローバルビジネスの進め方の指針がここにある!」との推薦とおほめの言葉とぜひ中文版を出版してくださいとの期待を頂きました。本書が世界に挑戦される皆様に少しでもお役に立てれば幸いでございます。

■フォーラムエイト デザインフェスティバル 2014での講演の様子 


amazon.co.jp 詳細ページへ
「ICTグローバルコラボレーションの薦め」
これからのグローバルビジネスを成功させるための指針を、川村氏自身の豊富な経験談とともに展開。
ICTによりイノベーションに挑むビジネスマンの必読書。


■著者:川村敏郎(株式会社コラボ・ビジネス・コンサルティング代表、元NEC副社長)
■発行:2014年11月25日  ■価格:\880(税別)  ■出版社:フォーラムエイト パブリッシング
■目次
・第1章  コンピュータビジネスを振り返る
・第2章  スーパーコンピュータビジネスを考える
・第3章  パーソナルコンピュータの急進展
・第4章 システム開発のプロジェクトマネージメント
・第5章 IT革命・高度情報化社会と今後の課題
・第6章 グローバリゼーションへの対応について
・第7章 コラボレーションの薦め

本書では、筆者が長年取り組んだICT(情報通信技術)ビジネスを中心に日本の現状を省察し、日本企業がグローバル競争時代を生き抜くための指針へと論を展開しています。その端緒として、冒頭で1960年頃のMITから始まったコンピュータシステムの開発競争時代を振り返っています。国家戦略に支えられたMITが、人材のグローバルコラボレーションとそれを発揮できる場を提供しイノベーションの原動力となっていた様に続いて、今度は舞台を日本に移し、筆者自身が関わった国内最初のクラウドシステムへ稼働プロジェクトが登場します。
さらに、米国と日本におけるスパコンへの取り組みが始まります。科学技術計算に特化したコンピュータ開発によって、1964年に米国から世界初のスパコンが出荷されますが、日本ではそれにやや後れをとって、1980年代から本格的な取り組みが開始されます。科学技術庁の風洞実験シミュレータ開発計画や、通産省主導「科学技術用高速計算システム開発」が相次いでスタートし、日米両政府を巻き込む貿易摩擦へと発展したスーパーコンピュータ戦争が始まりました。
時代は、スパコンからパーソナルコンピュータへ。1976年8月、NECの半導体・集積回路販売事業部がマイコンキットTK-80を出荷したのが、国産パソコンの始まりでした。メインフレーム方式とは異なる開放型ネットワークにより、サーバの能力をも上回る強力なクライアント機能を搭載することでICT推進に貢献したPCは「スマート社会の夢を支えるインフラ」であり、人間社会のコラボレーション・プラットフォームとしての重要な役割を果たしているのです。


筆者がNECで都銀・地銀や農協、保険・証券会社をはじめ、通信事業者、官公庁の基幹システムといった大規模システム開発にリーダとして取り組んできた経験について語っている4章は、必読ともいえます。
また、国際会議内に設置された消費者保護グループ議長を5年間務めた経験から、IT革命・高度情報化社会と今後の課題について説明している5章も興味深い部分です。スマートフォン普及とSNS拡大が顧客中心主義経営に及ぼす影響として、CCRM(顧客中心主義経営)からさらにCEM(顧客参加型経営)へと展開していく必要性があり、ハイスピードなリアルタイムマネージメントやビッグデータ活用による経営戦略の改革と競争力の強化など、ICT時代を生き抜くために必要と考えられる多くのヒントが示唆されています。
最後には、本書の大きなテーマでもある、グローバリゼーションへの対応とコラボレーションの薦めといった取り組みについて考察がまとめられています。
日本と海外での事業運営の根本的相違は、会社運営に対する基本的な時間軸、業績に対する管理監督と責任の厳しさにあるということを念頭におき、対等な議論と成果の見通しをもった話し合いが重要であるということ。このため、日本企業のグローバル成長戦略においては、「ガバナンスのあり方」「資本政策」といった、産業基盤・経営基盤の総点検が必要となってくること。そのうえで、ネットワークシステムをインフラとして活用し、海外とのコラボレーションを推進することが、日本企業に残された成長戦略のカギを握っているのです。 

■本書コラム「コーヒーブレイク」より
  (ビジェイ・シンとのツーショット)
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(Up&Coming '15 春の号掲載)
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