5.揚程 |
Q5−1. |
損失水頭の種類に「その他」として損失水頭を直接指定することができるが、この名称を編集することは可能か? |
A5−1. |
「その他」の入力画面にて名称を直接入力して頂きたいと存じます。 |
|
|
Q5−2. |
揚程入力画面の有効貯留量、ポンプ槽深さにて有効貯留水深が参考値となり入力できないが、これを直接入力したい |
A5−2. |
有効貯留水深は参考値のため入力を直接行うことはできません。
ポンプ槽深さの計算に有効貯留水深を考慮したい場合は、有効貯留水深をポンプ槽深さ表に直接入力していただきたいと存じます。 |
|
|
Q5−3. |
ポンプ性能(参考値)のポンプはどこで指定したポンプを表示しているのか? |
A5−3. |
ポンプ選定入力画面で指定された選定ケースのポンプについて、吐出し量Q、流速V、ポンプ口径Dを表示しています。
配管性能表の入力を行う際の参考値としてください。 |
|
|
Q5−4. |
有効貯留、ポンプ槽深さタブの「有効貯留水深計算」ボタンで計算される有効貯留水深(参考値)の算出方法を教えて下さい |
A5−4. |
有効貯留水深h'は、以下の式から求めます。
h' = V / A
また、有効貯留水深h´計算時の面積Aは、「円形面積で計算」選択時、以下の式から求めます。
A = π×(D/2)^2
ここに、
h' : 有効貯留水深(m)
V : 有効貯留量(m^3)
A : 水表面積(m^2) (入力値または計算値)
D : 内径(m) (入力値) |
|
|
Q5−5. |
管、弁類の損失水頭にて任意の名称を指定したが、計算書内で指定した名称を確認したい |
A5−5. |
損失水頭にて指定した名称につきましては、計算書−入力データ−揚程にて確認することができます。
また、計算書−選定ケース計算結果−ポンプ選定−揚程−吸込み管及び吐出し管・弁類の損失水頭の和Σhにて、名称を入力した損失水頭につきましては種類の欄に名称を出力しています。 |
|
|
Q5−6. |
管、弁ごとの損失水頭入力時に表示されている管内の流速Vpが入力できない理由は? |
A5−6. |
配管性能タブにて入力された管内の流量と配管口径より計算された管内流速Vpを表示しております。
こちらにつきましては、流速vを入力する際の参考値としていただきたいと存じます。 |
|
|
Q5−7. |
揚程で指定可能な損失水頭(管、弁類)の個数は? |
A5−7. |
最大10個設定することが可能です。 |
|
|
Q5−8. |
揚程で指定可能な損失水頭(管、弁類)の種類は? |
A5−8. |
吸込み口、放流、曲管1、曲管2、拡がり管、直管1、直管2、合流管、T字管、樋門矩形、樋管円形、逆止弁、仕切弁、フラップ弁、スルース弁、バタフライ弁、その他(損失水頭直接指定)を設けることができます。 |
|
|
Q5−9. |
揚程で対応していないものを指定することは可能か? |
A5−9. |
損失水頭の値を直接指定して頂くことで指定することが可能です。損失水頭種類の選択画面でその他を選択して頂きたいと存じます。 |
|
|
Q5−10. |
ポンプ性能(参考値)の吐出し量Qは、どこで入力した値を表示してるのか? |
A5−10. |
吐出し量Qは、基本条件入力画面での入力値となります。
基本条件入力画面の各ポンプの吐出し量Qは、全吐出し量ΣQを(設置台数−予備台数)で割った値を自動計算しています。 |
|
|
Q5−11. |
「揚程」入力画面の「揚程」タブで損失水頭に「樋管円形」を選択し、水位の状態を「自由表面」としています。計算書を確認する限り、計算時の自由表面の角度θを自動計算しているようですが、その算出式を教えて下さい。 |
A5−11. |
自由表面の角度θは、水路径Dと水位高Hより以下の式で計算しています。
θ=2×cos^-1 ( ((D/2) - H) /(D/2))
損失水頭の計算の詳細につきましては、本製品ヘルプの「計算理論及び照査方法|揚程の計算」をご参照ください。
|
|
|
Q5−12. |
「有効貯留水深計算」ボタンを選択すると、「有効貯留水深(参考値)」が表示されますが、これはどのように計算に影響するのでしょうか。 |
A5−12. |
「有効貯留水深(参考値)」は、ポンプ槽深さの計算には影響しません。 有効貯留水深をポンプ槽深さの入力表に入力することで、有効貯留水深をポンプ槽深さの計算に考慮します。
|
|
|
Q5−13. |
全揚程の計算と仮全揚程の計算の違いを教えて下さい。 |
A5−13. |
全揚程、および仮全揚程は以下の式で計算します。
H = ha + Σh + h0
H:全揚程、または仮全揚程(m)
ha:実揚程(m)
Σh:吸込み及び吐出し管・弁類の損失水頭の和(m)
h0:吐出し管末端の残留速度水頭(m)
仮全揚程では、A2−3の通り、「仮揚程」入力画面で入力されたha、Σh、h0を使用します。
全揚程では、「揚程」入力画面|「揚程」タブで入力された条件で計算を行います。
haは「実揚程ha」の値を使用します。
Σhは、「管、弁類の損失水頭Σh」の入力より、計算を行います。
h0は、「残留速度水頭h0」の入力より、計算を行います。
|
|
|
Q5−14. |
入力画面「揚程」|タブ「揚程」で損失水頭の種類を変更する方法を教えて下さい。 |
A5−14. |
種類を変更したい損失水頭の行を選択すると、種類のセルがボタン表示になります。この状態でボタンを選択すると、入力画面「損失水頭種類選択」が開き、損失水頭の種類を選択することができます。
|
|
|
Q5−15. |
入力画面「揚程」|タブ「揚程」で損失係数f等の損失水頭計算時のパラメータはどこで入力するのでしょうか。 |
A5−15. |
パラメータを入力したい損失水頭の行を選択すると、損失水頭hのセル(「…」)がボタン表示になります。この状態で「…」ボタンを選択すると、入力画面「損失水頭h詳細」が開き、パラメータを入力することができます。
|
|
|
Q5−16. |
結果画面に「残留速度水頭h0」が表示されますが、この値はどのように計算に影響するのでしょうか。 |
A5−16. |
残留速度水頭h0の値は、吐出し管末端の残留速度水頭として、全揚程Hの算出に使用しています。 詳細はA5−13をご参照ください。
|
|
|
Q5−17. |
入力画面「揚程」|タブ「配管性能」の「配管口径(最小値)」と「配管口径(最大値)」は内部計算された値が設定されているようですが、算出方法を教えて下さい。 |
A5−17. |
「配管口径(最小値)Dp(計算値)」には、「管内の流量Qp」と「管内の流速Vp(最大値)」より算出した値を表示します。
また、「配管口径(最大値)Dp(計算値)」には、「管内の流量Qp」と「管内の流速Vp(最小値)」より算出した値を表示します。
配管口径は、以下の式より算出します。
Dp = 146×√(Qp/Vp)
ここに、
Dp:配管口径(mm)
Qp:管内の流量(m3/min)
Vp:管内の流速Vp(m/s)
|
|
|
Q5−18. |
入力画面「揚程」|タブ「揚程」で損失水頭(管、弁類)を追加する方法を教えて下さい。 |
A5−18. |
「損失水頭Σhの個数」にて、「▲」ボタンを選択すると個数を増やすことができます。 また、「▼」ボタンを選択すると、個数を減らすことができます。
|
|
|
Q5−19. |
入力画面「揚程」|タブ「基本」で「有効貯留量、ポンプ槽深さ」を「する」とした場合、計算にどのように影響するのでしょうか。 |
A5−19. |
有効貯留量とポンプ槽深さの計算結果は、他の計算には影響しません。 この計算を行う場合、タブ入力画面「揚程」|タブ「有効貯留量、ポンプ槽深さ」の入力より有効貯留量とポンプ槽深さを計算し、結果確認画面に計算結果を表示します。
|
|
|
Q5−20. |
入力画面「揚程」|タブ「揚程」の「管・弁類の損失水頭Σh」で、直管は「直管1」と「直管2」を選択できますが、この違いを教えて下さい。 |
A5−20. |
損失水頭hの算出方法が異なります。 直管1は、ダルシー・ワイズバッハ式で算出します。 直管2は、ヘーゼン・ウィリアムス式で算出します。 計算式の詳細は、本製品ヘルプの「計算理論及び照査方法|揚程の計算」の「f)直管1」、「g)直管2」をご参照ください。
|
|
|
Q5−21. |
計算結果画面の総括表で確認できる「管内流速Vp」の算出方法を教えてください。 |
A5−21. |
「管内の流速Vp」は、「管内の流速Qp」、「配管口径Dp(入力値)」より以下の通り算出します。
Vp = Qp / ( (π/4)×Dp2×60 )
|
|
|
Q5−22. |
入力画面「揚程」|タブ「揚程」の「管・弁類の損失水頭Σh」で「直管1」を選択した時、「損失係数fの算出方法」を「計算する」と「直接入力」から選択できますが、「計算する」を選択した場合の計算式を教えてください。 |
A5−22. |
ご質問の直管1を選択した際の損失係数fは以下の式で計算します。
f = 1.5 × ( 0.02 + (0.0005/D) )
ここに、
D:直管の直径(m) (入力値)
計算式の詳細は、本製品ヘルプの「計算理論及び照査方法|揚程の計算」の「f)直管1」をご参照ください。
|
|
|
Q5−23. |
樋管円形の損失水頭の計算方法を教えて下さい。 |
A5−23. |
「揚排水ポンプ設備技術基準(案)同解説 揚排水ポンプ設備設計指針(案)同解説」(平成13年2月)p.40に準拠した「樋管円形」の計算を行うことができます。
以下はその計算式です。
h = (n2・v2 / R4/3)・L
ここに、
h:損失水頭(m)
L:管長(m)
n:粗度係数
R:水力半径(m)
v:流速v(m/s)
また、水力半径、自由表面の角度θの計算につきましては、A5−11またはヘルプ「計算理論及び照査方法|揚程の計算」をご参照ください。
|
|
|
Q5−24. |
結果確認画面で管内流速Vpが赤文字で表示されています。この理由を教えてください。 |
A5−24. |
管内流速Vpは、最小値(入力値) ≦管内流速Vp(計算値) ≦管内流速Vpの最大値(入力値)となるかを照査します。 管内流速Vp(計算値) <管内流速Vpの最小値(入力値)、または、管内流速Vp(計算値) >管内流速Vpの最大値(入力値)の場合は、照査NGとして赤文字で表示します。 なお、管内流速Vpの最小値と最大値は、入力画面「揚程」|タブ「配管性能」で入力します。
|
|
|
Q5−25. |
入力画面「揚程」のタブで入力する「実揚程ha」の求め方を教えて下さい。 |
A5−25. |
実揚程haは、以下の方法でそれぞれ求めることができます。
- 「下水道施設計画・設計指針と解説 前編 -2001年版-」
p.401より、ポンプの計画吐出し水位と計画吸込み水位の差で求めます。
- 「揚排水ポンプ設備技術基準(案)同解説 揚排水ポンプ設備設計指針(案)同解説」
排水ポンプの場合(p.38)、haは次式から与えられます。
ha=Hf+hi+hd
ここに、
Hf:機場の実揚程=外水位(m)−内水位(m)
hi:機場の吸込み側損失水頭=流入水路及びスクリーン等損失水頭(m)
hd:機場の吐出し側損失水頭=吐出し樋門・樋管等損失水頭(速度損失水頭含む)(m)
揚水ポンプの場合(p.40)、次式から与えられます。
ha=吐水位(m)−吸水槽水位(流入水路及びスクリーン等の損失を見込んだもの)(m)
|
|
|
Q5−26. |
入力画面「揚程」の配管口径Dpの計算の出典先を教えて下さい。 |
A5−26. |
「配管口径Dp」は、「下水道施設計画・設計指針と解説 前編 2001年版」(平成13年5月)p.400の式3.3.5より、参考にしています。 また、「配管口径Dp」の計算方法につきましては、Q5−17.またはヘルプ「計算理論及び照査方法|口径の計算」をご参照ください。
|