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Advanced:389,000円 Standard:316,000円 Lite:232,000円
Advanced:194,500円 Standard:158,000円 Lite:116,000円 |
●リリース 2015年3月
UC-1道路土工 |
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「擁壁の設計 Ver.15」では、主に次の拡張を行いました。
- 鉄道基準対応(Advanced)
- U型擁壁抵抗側判定拡張(Standard)
- 自治体基準追加(Lite)
- 見かけの震度拡張(Lite)
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▲図1 メイン画面 |
▲図2 基本データ画面 |
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「鉄道構造物等設計標準・同解説」(以下、鉄道基準)の「土留め構造物」、「基礎構造物」、「耐震設計」が平成24年に改訂され、性能照査型設計が導入されました。同じ平成24年に改訂された擁壁工指針では、性能照査型設計の枠組みが導入されたにとどまりましたので、主要な基準類で擁壁に対する性能照査型設計が詳細に掲載されたのは、おそらく初めてのことと考えられます。
そこで、Ver.15では逆T型、L型等の片持ち梁擁壁について、鉄道基準に特化した性能照査型設計(常時、レベル1地震時)に対応しました。
Ver.14以前のバージョンにおきましても限界状態設計法に対応しておりましたが、荷重係数が荷重毎に設定できない等の制限がありましたので、今回の対応でより詳細な検討が可能になります。
対応する照査項目は、安全性の検討として「壁体の破壊の検討」、「基礎の安定検討」、使用性の検討として「長期支持性能の検討」、「短期支持性能の検討」「壁体の外観(ひび割れ幅)の検討」となり、荷重組み合わせ画面において照査項目を選択できるようになりました(図3)。
また、従来の限界状態設計法機能において要望の多かった荷重係数につきましては、各荷重毎に係数を設定できるようにしています
(図4)。その他、構造物係数や地盤抵抗係数等、従来は設定できなかった各係数を照査毎に詳細に設定できるようになっています。
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▲図3 荷重組み合わせ画面 |
▲図4 荷重係数画面 |
列車荷重を追加 新たな荷重として列車荷重を追加しています(図6)。列車荷重は変動作用としての荷重で、載荷荷重と同様の扱いとなりますが、従来の載荷荷重とは荷重係数が異なるため、列車荷重による土圧を従来の土圧とは個別に算出する必要があります。
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▲図5 列車荷重画面 |
試行くさび法による土圧算出の拡張 試行くさび法による土圧算出についても拡張を行っています。
試行くさび法は土砂形状や載荷荷重の制限なく計算ができるため擁壁の設計においては一般的な土圧計算手法です。しかしながら、土圧合力の最大値を求める手法であるため土圧分布については不明です。そのため、擁壁工指針等の一般的な基準類では三角形分布と仮定して計算してよいことになっています。
鉄道基準では、従来通りの三角形分布の他に、地表面形状が複雑な場合の土圧作用位置算定方法が紹介されています。これは土圧作用高さを三等分し、分割位置毎に土圧合力を計算後、得られた3つの土圧合力から簡易式で作用位置を算出するものです。本プログラムが従来から搭載している土圧分布推定機能も高精度ですので、土砂形状の複雑さ等に応じて使い分けいただけるものと思います。
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▲図6 土圧作用高さ分割による作用位置計算 |
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▲図7 U型擁壁メイン画面(左)3D拡大表示(右) |
U型擁壁の設計では、過大な偏土圧が発生する場合、抵抗側(受働側)に反力を考慮して計算を行う必要があります。この抵抗側の判定方法として、これまでは左側水平力合計値と右側水平力合計値を比較して小さい方を用いる手法を採用していました。多くの場合この手法で問題となることはありませんが、小さい方の壁に大きな水圧が作用する場合等に、大きい方の壁(土砂が高い方)が抵抗側となる可能性があります(図8)。この状態が計算上問題となる訳ではありませんが、土砂が高い方の土質定数が全く考慮されない状態となるため不合理とする考え方もあります。そのため、設計者判断で抵抗側を決定できるように、判定方法を次の3つから選択できるようにしました。
- 全水平力:左側水平力と右側水平力の小さい方(従来手法)
- 土砂高さ:土砂高さの小さい方
- 土圧:土圧の小さい方
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▲図8 U型抵抗側の判定 |
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Ver.14以前では、自治体基準として東京都、川崎市、横浜市、名古屋市、京都市の各基準に対応しておりましたが、今回更に広島市、札幌市、神戸市の基準に対応しました。計算機能が大きく変わるものでありませんが、各自治体の考え方や基準値をプログラム内部で自動設定しますので、煩雑な設定を行う必要がなくなります。 |
物部・岡部式や修正物部・岡部式による地震時土圧算出時に見かけの震度を考慮する場合、河川砂防基準の考え方に準拠した水位毎の見かけの震度が利用されることが多くなりました。この機能を採用する場合、Ver.14以前では水位面直上と直下で同じ土圧強度を採用する「連続」でしか計算できませんでした。そこで、水位面直上と直下で異なる土圧強度を採用する「不連続」に対応しました。これにより、見かけの震度の全ての考え方において「連続」と「不連続」を選択できるようになりました。 |
以上、主な拡張機能の概略を紹介させていただきました。今後も皆様からのご要望を取り入れて、改良・改善を加えていきますので、どうぞご期待ください。 |
(Up&Coming '15 春の号掲載) |
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