多点入力のうち、時刻歴強制変位による方法と時刻歴加速度による方法では、結果は絶対変位で得られます。絶対変位とは、構造物の変位だけでなく地動自身の変位も含まれていることを意味します。
この場合、質量比例型の減衰マトリクスを動的解析に用いると地動変位による付加的な減衰作用が発生します。その結果、従来の相対変位の結果とは異なる結果が得られます。
したがって、質量比例型(α[K])と剛性比例型(β[K])の和とするRayleigh減衰を用いると、αがゼロでない場合は、「地盤全体」の結果(ここではラン1)と「節点加速度」(ここではラン2)の結果は一致しません。「節点強制変位」(ここではラン3)も同様です。
多点入力と従来の「地盤全体」の結果を同じにするためには、剛性比例型減衰を採用する必要があります。具体的には、Rayleigh減衰のαをゼロとし、βだけに有意な値を与えることや要素別剛性比例型減衰とします。
当サンプルデータでは、要素別剛性比例型減衰を設定しています。
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