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Q&A 遮音壁の設計計算 Q&A ('24.03.21)

NEW!更新内容

Q2−22.壁面摩擦角のデフォルト値(φ/3)の根拠は何か。('24.03.21)


目  次
 1.適用範囲

Q1−1.支柱の設計においてどのような荷重を載荷することが出来ますか

Q1−2.設計要領第五集 遮音壁 平成29年7月に対応していますか?

Q1−3.適用基準類を教えてください。

Q1−4.検討可能な遮音壁種別を教えてください。
 2.入力関連

Q2−1.鋼管杭について腐食代を考慮した計算は可能か?

Q2−2.土留板には土圧をかけ風荷重は作用させない方法は?

Q2−3.荷重条件の「風荷重」と「土圧」の『内側』と『外側』とは?

Q2−4.壁高欄側面取付時に使うアンカーボルト(穿工式アンカー)の基準値の根拠

Q2−5.壁高欄側面取付時のアンカープレートはアンカーバー1本あたりの諸元を入力したらよいか

Q2−6.入力モードの[荷重条件]にて入力する土圧に関する情報は"支柱の応力度照査"、"基礎の安定計算"の両方に用いられますか?

Q2−7.直接基礎の極限鉛直支持力の算出にNEXCO設計要領 H25.7より前の設計要領で採用していた寸法効果を考慮する算出式を用いることはできますか

Q2−8.支柱の埋込み長の検討に用いる充填コンクリートの許容支圧応力度は変更できますか

Q2−9.風荷重を支柱の一部に作用させることはできますか

Q2−10.荷重の組み合わせで「死荷重+土圧+風荷重」の他に「死荷重+土圧」は可能か?

Q2−11.高欄側面取付時のボルトの本数は変更可能か?

Q2−12.ロープ安全率の任意設定は可能か?

Q2−13.計算に用いる支柱鋼材の種類を増やすことは可能か。

Q2−14.計算に用いる遮音板の種類を増やすことは可能か。

Q2−15.計算に用いる鋼管杭の種類を増やすことは可能か。

Q2−16.落下防止策の検討に用いるロープ緒元を増やすことは可能か。

Q2−17.穿孔式アンカーボルトの種類を増やすことは可能か。

Q2−18.遮音板とは別に土留め板を設置することは可能か。

Q2−19.地層の最上部に数センチの層を追加すると支柱応力度の結果が相違する。
要因はなにか。


Q2−20.設計要領 第五集 遮音壁 令和3年7月に記載のロープの諸定数を利用することは可能か。

Q2−21.遮音板のデフォルト値はどのように算出しているのか。

Q2−22.壁面摩擦角のデフォルト値(φ/3)の根拠は何か。
 3.計算関連

Q3−1.地表面がレベルの場合、すべり角がα=45°+φ/2=60°(φ=30°の場合)となるはずなのに、α=50°となるのはなぜ?

Q3−2.計算書の「支柱取付部の設計−アンカーボルトの付着応力度照査−設計荷重」のモーメント距離e(m)とは?

Q3−3.ボルトの引張応力度の計算においてPとM/dHで作用方向が常に加算(+)となっているのはなぜか

Q3−4.鋼管杭の鋼管引張応力度の算出方法

Q3−5.鋼管杭の鋼管のせん断力の算出方法

Q3−6.横倒れ座屈の照査式は何に基づいているか

Q3−7.簡易一層地層線選択時に、杭頭上の土の重量は、極限支持力の計算に考慮していますか

Q3−8.高欄天端取付けタイプの遮音壁においてアンカーボルトの埋込み長さの検討はできますか

Q3−9.支柱の埋込み長の自動計算機能の処理について教えて下さい

Q3−10.支柱の基礎への埋込み長検討時の基礎の応力度照査に用いる割増し係数は、変更できますか?

Q3−11.遮音壁の設計において、風荷重の入力で支柱設計用とボルト設計用の入力項目があると思いますが、直壁タイプ、橋梁高欄部天端取付タイプで計算したところ、アンカーボルトの応力度照査が支柱設計用の荷重で行われるのですが、ボルト設計用の荷重を使用しない理由はなにかあるのでしょうか?

Q3−12.高欄側面取付けタイプの遮音壁のアンカーボルトの応力度照査はどの位置のアンカーボルトの応力度を照査していますか

Q3−13.折れ線地層線の場合の、杭基礎の極限水平支持力の算出に用いるすべり土塊重量はどの様に算出していますか

Q3−14.フーチング部の土圧を0とすることはできますか?

Q3−15.「杭頭作用力X軸方向集中荷重がマイナスになっています。よって「水平方向安定照査」は省略します。」
とメッセージが表示されるが、どのように対応すればよいのか


Q3−16.ベースプレート計算における分布荷重(三辺、一辺)の算出方法

Q3−17.JFE建材のカタログ値と見比べると、計算書に表示されている値は腐食しろゼロのようですが、入力条件では腐食しろ1mmとしているためカタログ値と合いません。

Q3−18.製品ヘルプの杭基礎の極限水平支持力トピックに記載されている式中のZはどこの高さを与えるのか。

Q3−19. 鋼管杭の極限水平支持力の計算を行ったところ、すべり面の面積が手計算と計算書と一致しません。原因はなにか。(手計算:Z=2.1m、A=6.787m2、計算書:A=6.206m2)

Q3−20.遮音壁下部の土留め部分にて背面に土が入りますが、その土圧は考慮されていますか。計算結果で確認できません。

Q3−21.支柱埋込長の自動計算は可能ですか。

Q3−22.直接基礎で、地盤の極限鉛直支持力の算定式中の、q :上載土荷重=γ2・Df の出典は何か。

Q3−23.直接基礎のサイズを300o×300oの基礎長さ600oとしているが「荷重の偏心量が大きすぎるため、荷重の有効載荷幅がゼロ以下になりました。」と表示される。原因は何か。

Q3−24.風荷重の作用位置を直接入力した場合、設定された範囲にて照査は可能か。

Q3−25.高欄天端取付タイプのベースプレートの計算は可能か。

Q3−26.「極限水平支持力Rqの算出において指定されたすべり角の検索範囲ではすべり面を決定できません」と表示されるが原因は何か。

Q3−27.鉄筋の緒元を設定することは可能か。

Q3−28.法面等の数値の反映がどのように処理されているのか

Q3−29.地層の最上部を1cmのみ差し替えたデータの計算を実行すると、一方はOK、もう一方はNGになります。
土圧の計算方法を見ると、最上部1cmの地層に影響されているように見えますが正しいのでしょうか。


Q3−30.盛土形状で、杭の土被りを0.5mとした条件で計算を行ったところ、遮音壁高3.0mなので支柱長3.5mとなるはずが3.446mとなる。
原因は何か。


Q3−31.支柱のモーメント算出する際のモーメント距離について、遮音パネル中心から高欄天端の距離で計算されています。
過小評価されていないか。


Q3−32.杭体設計の出典を教えてほしい。

Q3−33.計算書 3.1.2 鉛直支持に対する安定 (4)荷重の傾斜を考慮した支持力係数にて支持力係数が0.000となるが原因は何か。
 4.その他

Q4−1.単独設計機能の『レベル低減量の推定』とは何か。

Q4−2.CSVの編集、保存についての方法としてはエクセルを利用しましたが、遮音壁の設計ソフト上で可能なのでしょうか?


 1.適用範囲

Q1−1

支柱の設計においてどのような荷重を載荷することが出来ますか
A1−1 風荷重、土圧、笠木自重、(水平/鉛直)任意荷重を載荷することが出来ます。
 
Q1−2 設計要領第五集 遮音壁 平成29年7月に対応していますか?
A1−2 対応しています。
詳しくは、製品ヘルプのVer.4.0.0〜更新履歴をご確認ください。
 
Q1−3 適用基準類を教えてください。
A1−3 適用基準類
・設計要領第五集 交通管理施設等編 遮音壁設計要領 平成29年7月 NEXCO
・設計要領第五集 交通管理施設等編 遮音壁設計要領 平成28年8月 NEXCO
・設計要領第五集 交通管理施設等編 遮音壁設計要領 平成27年7月 NEXCO
参考文献
・遮音壁標準設計図集 平成11年12月 日本道路公団
・道路橋示方書・同解説 W 下部構造編 平成14年3月 社団法人 日本道路協会

 
Q1−4 検討可能な遮音壁種別を教えてください。
A1−4 下記のとおり3種の遮音壁形式に対応しています。
(1)直壁タイプ
(2)張出タイプ
(3)先端分岐タイプ

 2.入力関連

Q2−1

鋼管杭について腐食代を考慮した計算は可能か?
A2−1 Ver.3より鋼管杭の腐食代を考慮した計算に対応致しました。詳細は、製品Helpの「杭基礎設計の考え方」を御覧ください。
 
Q2−2 土留板には土圧をかけ風荷重は作用させない方法は?
A2−2 土留め板には土圧のみが作用し(土圧作用高さは地表面までの距離)、風荷重は地表面より上の部分に作用します。
風荷重を作用させたくない場合は、風荷重強度を0kN/m2入力することが可能です。
 
Q2−3 荷重条件の「風荷重」と「土圧」の『内側』と『外側』とは?
A2−3 『内側』と『外側』という表現は、NEXCO設計要領第五集(H18.4)p12の記述をそのまま使用しております。
ここでは車道のある側が内側となりますので、『車道側から外側へ』作用させる場合は「内側→外側」、『外側から車道側へ』作用させる場合は「外側→内側」を選択して下さい。
[荷重条件]ダイアログで「外側→内側」「内側→外側」を選択いただきますと入力画面右側にガイド図が表示されます。
こちらをご参考に入力をお願いいたします。
 
Q2−4 壁高欄側面取付時に使うアンカーボルト(穿工式アンカー)の基準値の根拠
A2−4 [基準値]-[設計用設定値]に関しましては、「設計要領第五集 交通管理施設等編遮音壁設計要領 平成18年4月 NEXCO 」のp.9 表4-3を採用しております。

[基準値]-[穿工式アンカーボルト]に関しましては「’06 デザインデータブック 社団法人 日本橋梁建設協会」のp.126を採用しております。
 
Q2−5 壁高欄側面取付時のアンカープレートはアンカーバー1本あたりの諸元を入力したらよいか
A2−5 本プログラムは、「設計要領第五集 交通管理施設等編 遮音壁設計要領 平成18年4月NEXCO 」に準じて開発しています。
アンカーボルト、アンカープレートの設計計算は、上記基準P.53,54を参考にしています。
アンカープレートは上下に2列配置され、1列につき、入力されたボルト本数の半分を受け持ちます。
 
Q2−6 入力モードの[荷重条件]にて入力する土圧に関する情報は"支柱の応力度照査"、"基礎の安定計算"の両方に用いられますか?
A2−6 当該箇所の情報は、"支柱の応力度照査"のみに用いられます。よって[荷重条件]の[土圧]タブにおいて"考慮しない"に
チェックを入れると"支柱の応力度照査"においてのみ土圧を考慮しません。
 
Q2−7 直接基礎の極限鉛直支持力の算出にNEXCO設計要領 H25.7より前の設計要領で採用していた寸法効果を考慮する算出式を用いることはできますか
A2−7 入力モードの"基礎及び地盤条件"の"その他"タブの"鉛直指示に対する安定"で"寸法効果を考慮しない"のチェックを外して頂くことで寸法効果を考慮する算出式を用いることが出来ます。
 
Q2−8 支柱の埋込み長の検討に用いる充填コンクリートの許容支圧応力度は変更できますか
A2−8 [基準値-設計用設定値]の"コンクリート"タブで変更することができます。
 
Q2−9 風荷重を支柱の一部に作用させることはできますか
A2−9 荷重条件ダイアログの[風荷重]タブの"作用位置の直接入力"にチェックを入れることで風荷重を作用させる
範囲を指定することができるようになります。
 
Q2−10 荷重の組み合わせで「死荷重+土圧+風荷重」の他に「死荷重+土圧」は可能か?
A2−10 設計要領第五集の計算例より、本プログラムでは「死荷重+土圧+風荷重」を前提としていますので「死荷重+土圧」の切り替えスイッチ等はありません。
なお、「死荷重+土圧」を行う場合には、別データファイルとして頂き、風荷重を0.0、許容応力度の割増係数を1.0とすることで検討可能です。
 
Q2−11 高欄側面取付時のボルトの本数は変更可能か?
A2−11 可能です。
8本、12本、16本、20本から指定できます。
 
Q2−12 ロープ安全率の任意設定は可能か?
A2−12 可能です。
基準値−設計用設定値−ロープ安全率・その他タブにて設定ください。
 
Q2−13 計算に用いる支柱鋼材の種類を増やすことは可能か。
A2−13 可能です。
基準値の支柱鋼材にて追加・削除いただけます。
また、画面下端の[開く]、[保存]より検討内容に応じた鋼材情報を読込み、保存いただけます。
ご利用ください。
 
Q2−14 計算に用いる遮音板の種類を増やすことは可能か。
A2−14 可能です。
基準値の遮音板にて追加・削除いただけます。
 
Q2−15 計算に用いる鋼管杭の種類を増やすことは可能か。
A2−15 可能です。
基準値の鋼管杭にて追加・削除いただけます。
 
Q2−16 落下防止策の検討に用いるロープ緒元を増やすことは可能か。
A2−16 可能です。
基準値のロープ緒元にて追加・削除いただけます。
 
Q2−17 穿孔式アンカーボルトの種類を増やすことは可能か。
A2−17 可能です。
基準値の穿孔式アンカーボルトにて追加・削除いただけます。
 
Q2−18 遮音板とは別に土留め板を設置することは可能か。
A2−18 可能です。
[基準値]メニューの[遮音板]ダイアログにて、ご使用になる土留め板の名称、諸値等を登録の上、[遮音壁条件]ダイアログで選択してください。
 
Q2−19 地層の最上部に数センチの層を追加すると支柱応力度の結果が相違する。
要因はなにか。
A2−19 支柱部の土圧算定におきましては、便宜的に1層目の物性値を用います。
これにより、土圧係数Kaが両者で相違することに因ります。
 
Q2−20 設計要領 第五集 遮音壁 令和3年7月に記載のロープの諸定数を利用することは可能か。
A2−20 可能です。
Version 4.2.1にて「MasterWireRope.csv」に登録しています。
適用する場合は当該画面にて、インストールフォルダ内のCSVフォルダより当該のファイルを開いてください。
 
Q2−21 遮音板のデフォルト値はどのように算出しているのか。
A2−21 製品メーカカタログを参考に設定しております。
例えば、下記になります。
・JFE遮音板
・日本板硝子
・東京製綱
 
Q2−22 壁面摩擦角のデフォルト値(φ/3)の根拠は何か。
A2−22 「道路橋示方書」下部構造編の「土圧」の壁面摩擦角における「土とコンクリート」を参考としていることに因ります。
 3.計算関連

Q3−1

地表面がレベルの場合、すべり角がα=45°+φ/2=60°(=30°の場合)となるはずなのに、α=50°となるのはなぜ?
A3−1 「基礎及び地盤条件」画面のヘルプボタンを押して、表示されるヘルプ説明をご覧ください。
こちらでご説明しておりますように、「○内部計算」を選択した場合、すべり角αの検索範囲を用いて、1度単位ですべり角を変更させ、極限水平支持力Rqが最小となるすべり角を内部計算します。
内部計算値がお考えの値と異なる場合は、直接入力を選択し、数値を直接入力してご検討ください。
 
Q3−2 計算書の「支柱取付部の設計−アンカーボルトの付着応力度照査−設計荷重」のモーメント距離e(m)とは?
A3−2 橋梁高欄天端取付の場合には『高欄天端から遮音板天端までの距離の1/2』、橋梁高欄側面取付の場合には『上段アンカーボルトの重心から遮音板天端までの距離の1/2』としています。
なお、形状入力に関する詳細につきましては[遮音壁条件]ダイアログのヘルプをご覧いただきますよう、お願い申し上げます。
 
Q3−3 ボルトの引張応力度の計算においてPとM/dHで作用方向が常に加算(+)となっているのはなぜか
A3−3 本プログラムでは、設計要領第5集(H18.4)P.24に従い、アンカーボルトの応力照査を行います。
図5-14に示すように、2列(1列4本の横並び)のアンカーボルトを想定しています。この場合、上側は押込み、下側は引抜き状態になると考えられます。すなわち、式中の+は押込み、−は引抜き状態を意味しています。照査は、明らかに危険側と考えられる+の状態で照査しています。
 
Q3−4 鋼管杭の鋼管引張応力度の算出方法
A3−4 一般的な曲げ応力度算定式と同様に、
  σs=N/A+M/Z
で算定しています。
 
Q3−5 鋼管杭の鋼管のせん断力の算出方法
A3−5 『鋼構造設計規準(日本建築学会)』p.38に記載されている式を参考にして、
  τ=2Q/A
で算定しています。

N:軸力
M:曲げモーメント
Q:せん断力
A:鋼管断面積
Z:断面係数
 
Q3−6 横倒れ座屈の照査式は何に基づいているか
A3−6 「設計要領第五集 交通管理施設等編 遮音壁設計要領 平成21年7月 NEXCO 」に基づいております。
 
Q3−7 簡易一層地層線選択時に、杭頭上の土の重量は、極限支持力の計算に考慮していますか
A3−7 考慮しております。
 
Q3−8 高欄天端取付けタイプの遮音壁においてアンカーボルトの埋込み長さの検討はできますか
A3−8 可能です。アンカーボルトの埋込み長さは、コンクリートの付着応力度の照査によって決定します。
入力モードの支柱取付部条件においてアンカーボルトの長さが付着応力度の照査に用いられます。
 
Q3−9 支柱の埋込み長の自動計算機能の処理について教えて下さい
A3−9 この機能は、"直接基礎"および"杭基礎"遮音壁に対するもので"自動計算ピッチ"毎に埋め込み長を長くし、初めて支柱埋込み部に発生する支圧応力度が許容支圧応力度以下となる埋め込み長を算出するものです。
 
Q3−10 支柱の基礎への埋込み長検討時の基礎の応力度照査に用いる割増し係数は、変更できますか?
A3−10 メインメニューの[基準値-設計用設定値]の「割増し係数」タブにて変更することが出来ます。
 
Q3−11 遮音壁の設計において、風荷重の入力で支柱設計用とボルト設計用の入力項目があると思いますが、直壁タイプ、橋梁高欄部天端取付タイプで計算したところ、アンカーボルトの応力度照査が支柱設計用の荷重で行われるのですが、ボルト設計用の荷重を使用しない理由はなにかあるのでしょうか?
A3−11 アンカーボルトの応力度照査に風荷重、付着応力度照査に風荷重(ボルト設計用風圧P’)を用いている理由ですが、付着応力度照査では、設計要領第 五集 p.23、p.24に「アンカーボルトの長さ算出時の風荷重は設計要領第二集による」、すなわち「ボルト設計用風圧P’」を用いる旨の記載がある一方、ア ンカーボルトの応力度にはこの様な記載がありません。よって、p.8 4-1-2 (2)風荷重の記載を採用し、アンカーボルトの応力度照査には支柱設計用風圧力Pとしています。
 
Q3−12 高欄側面取付けタイプの遮音壁のアンカーボルトの応力度照査はどの位置のアンカーボルトの応力度を照査していますか
A3−12 1段目(一番上)のアンカーボルトの応力度です。
 
Q3−13 折れ線地層線の場合の、杭基礎の極限水平支持力の算出に用いるすべり土塊重量はどの様に算出していますか
A3−13 すべり土塊全体を5面体と6面体の小要素に分割し、分割した小要素の体積を数値積分して算出、全ての小要素の体積の合計に単位体積重量かけることで算出しています。
また、下図の様な比較的単純な形状のすべり土塊の場合、赤色の仮想すべり土塊と青色の仮想すべり土塊の重量を東日本/
中日本/西日本高速道路株式会社 設計要領第二集橋梁建設編「斜面上の深礎基礎」にある5面体のすべり土塊重量の算出式にてそれぞれ算出し、赤色の仮想すべり土塊重量から青色の仮想すべり土塊の重量を控除することで実際のすべり土塊重量を手計算で算出し、製品で算出されるすべり土塊重量を検証して頂けます。


 
Q3−14 フーチング部の土圧を0とすることはできますか?
A3−14 基礎及び地盤条件−その他−土圧の扱い−水平土圧を『考慮しない』とすることで可能です。
 
Q3−15 「杭頭作用力X軸方向集中荷重がマイナスになっています。よって「水平方向安定照査」は省略します。」
とメッセージが表示されるが、どのように対応すればよいのか
A3−15 遮音壁の杭体に対する「水平方向安定照査」は、谷側への作用力検討時を前提としています。
風荷重の向きが外側→内側の場合は、山側への作用力となってしまうため、当該のメッセージが表示されます。
風荷重の向きを内側→外側へ変更しますと、谷側への作用力検討となり杭体に対する「水平方向安定照査」が可能となります。
 
Q3−16 ベースプレート計算における分布荷重(三辺、一辺)の算出方法
A3−16 ベースプレートの形状を断面とし、引張側アンカーボルトを鉄筋とみなした鉄筋コンクリートの断面(=通常のRC断面計算)と仮定して算出した反力度をベースプレートに作用させます。
ただし、簡便のため、平均等分布圧縮反力度を三辺固定版に、最大圧縮反力度を一辺固定版に作用させます。
製品ヘルプ−計算理論及び照査の方法−直接基礎の設計−柱脚取付部の設計をご確認ください。
 
Q3−17 JFE建材のカタログ値と見比べると、計算書に表示されている値は腐食しろゼロのようですが、入力条件では腐食しろ1mmとしているためカタログ値と合いません。
A3−17 第1章設計条件に出力される鋼管杭の諸元は、メニュー―基準値―鋼管杭に登録されておりますさびしろを考慮しない数値を出力しています。
一方、計算結果の出力ページでは、さびしろ(例1mm)を入力している場合は、断面照査時のA,I等はさびしろ考慮後の数値を内部計算し、応力度照査を行った結果を出力しています。
 
Q3−18 製品ヘルプの杭基礎の極限水平支持力トピックに記載されている式中のZはどこの高さを与えるのか。
A3−18 杭前面位置での地表面との交点〜すべり面下端までの高さを与えます。
なお、杭が没入し地表面との交点がない場合は地表面天端〜すべり面下端までの高さを与えます。
製品ヘルプの計算理論及び照査の方法−杭基礎の設計−杭基礎の極限水平支持力に記載の説明図も併せてご確認ください。

 
Q3−19 鋼管杭の極限水平支持力の計算を行ったところ、すべり面の面積が手計算と計算書と一致しません。原因はなにか。(手計算:Z=2.1m、A=6.787m2、計算書:A=6.206m2)
A3−19 手計算に用いたZ値とプログラムで用いているZ値の取扱いに因ります。
このZ(2.1m)は杭天端〜すべり面までの高さとなりますが、計算で扱うZは杭前面位置での地表面との交点〜すべり面下端までの高さとなり、これにより差異が生じています。
極限水平支持力計算におけるZの考え方につきましては、製品ヘルプの計算理論及び照査の方法−杭基礎の設計−杭基礎の極限水平支持力に記載の説明図をご確認ください。

 
Q3−20 遮音壁下部の土留め部分にて背面に土が入りますが、その土圧は考慮されていますか。計算結果で確認できません。
A3−20 考慮しています。
第2章−2.1荷重−2.1.5荷重集計表の内訳で、土圧成分が考慮されていることを確認してください。

 
Q3−21 支柱埋込長の自動計算は可能ですか。
A3−21 可能です。
基礎及び地盤条件画面の支柱埋込にて計算ください。
なお、詳しい処理の内容につきましては、A3−9.を参照ください。

 
Q3−22 直接基礎で、地盤の極限鉛直支持力の算定式中の、q :上載土荷重=γ2・Df の出典は何か。
A3−22 NEXCO基準には道路橋示方書W参照と示されており、道路橋示方書Wp289に準拠しています。

 
Q3−23 直接基礎のサイズを300o×300oの基礎長さ600oとしているが「荷重の偏心量が大きすぎるため、荷重の有効載荷幅がゼロ以下になりました。」と表示される。原因は何か。
A3−23 荷重に対して基礎幅の寸法が足りない事に因ります。寸法を再検討ください。

 
Q3−24 風荷重の作用位置を直接入力した場合、設定された範囲にて照査は可能か。
A3−24 Ver.4.2.0より可能です。
[荷重条件]画面の[作用位置の直接入力]にチェックを入れ、上下端の荷重を設定してください。

 
Q3−25 高欄天端取付タイプのベースプレートの計算は可能か。
A3−25 可能です。
サンプルデータ「SAMPLE4(p55高欄天端取付).F7G」にてご確認ください。
詳細は支柱取付部条件 画面ヘルプおよび計算書の「支柱取付部の設計」をご参照ください。

 
Q3−26 「極限水平支持力Rqの算出において指定されたすべり角の検索範囲ではすべり面を決定できません」と表示されるが原因は何か。
A3−26 極限水平支持力Rqの計算では地表面と基礎とのすべり角αを用いますので、基礎の一部または全部が少なくとも地表面に埋まる必要があります。
恐らくこれが満足されていないものと考えられます。
詳しくは、製品ヘルプの計算理論及び照査の方法-杭基礎の設計-杭基礎の極限水平支持力をご確認ください。

 
Q3−27 鉄筋の緒元を設定することは可能か。
A3−27 可能です。
[基準値]メニュー-[設計用設定値]より当該画面の[鉄筋]タブにて変更いただけます。

 
Q3−28 法面等の数値の反映がどのように処理されているのか
A3−28 土圧や極限水平支持力の算定等に用います。
詳しくは製品ヘルプの計算理論及び照査の方法をご覧ください。

 
Q3−29 地層の最上部を1cmのみ差し替えたデータの計算を実行すると、一方はOK、もう一方はNGになります。
土圧の計算方法を見ると、最上部1cmの地層に影響されているように見えますが正しいのでしょうか。
A3−29 支柱部の土圧算定におきましては、便宜的に一層目の物性値を用いております。
これにより、土圧係数Kaが両者で相違することに起因します。

 
Q3−30 盛土形状で、杭の土被りを0.5mとした条件で計算を行ったところ、遮音壁高3.0mなので支柱長3.5mとなるはずが3.446mとなる。
原因は何か。
A3−30 地表面の傾斜により支柱部下端の一部がほど土中に埋め込まれていることに因ります。
Lyはこの埋め込み深さを考慮いたしますので、3.5m - 0.054m = 3.446mとなります。

 
Q3−31 支柱のモーメント算出する際のモーメント距離について、遮音パネル中心から高欄天端の距離で計算されています。
過小評価されていないか。
A3−31 高欄部側面取付の場合、支柱鋼材長は上段アンカーボルド〜遮音板開始位置までの距離を含めた値を設定してください。
例えば、設計要領 第五集 遮音壁「橋梁部の支柱及び取付部設計計算例」の例ですと直線部の支柱鋼材長を2.25m、橋梁部の支柱及び取付部設計計算例を0.25mとします。

 
Q3−32 杭体設計の出典を教えてほしい。
A3−32 「道路橋示方書・同解説 W 下部構造編」の深礎基礎の設計(P.519〜)を参考にしています。

 
Q3−33 計算書 3.1.2 鉛直支持に対する安定 (4)荷重の傾斜を考慮した支持力係数にて支持力係数が0.000となるが原因は何か。
A3−33 同節の荷重の傾斜 tanθに因ります。
地盤のせん断抵抗角φが0.000の場合、荷重の傾斜 tanθが0.4を下回りませんとグラフよりNcを抽出することができません。
詳しくは道示H24 IV下部構造編 p.302 図-解 10.3.1 支持力係数Ncを求めるグラフをご確認ください。

 4.その他

Q4−1

単独設計機能の『レベル低減量の推定』とは何か。
A4−1 NEXCO設計要領 第五集 交通管理施設編【遮音壁設計要領】H21.7の図2-5 回析による補正量のチャート(p.5)(以下チャート)に基づき、騒音レベル低減量の推定を行う機能となり、結果として騒音レベル低減量の等値線図を出力します。
 
Q4−2 CSVの編集、保存についての方法としてはエクセルを利用しましたが、遮音壁の設計ソフト上で可能なのでしょうか?
A4−2 「基準値」−「計算用設定値」の「保存」で保存したcsvファイルを編集するのではなく、「設計用設定」の「コンクリート」や「鉄筋」タブ等で直接必要なデータの編集を行ってください。編集後、「保存」を実行し、csvファイルへ保存してください。



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