計算機能と適用範囲
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杭基礎 |
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「道路橋示方書・同解説 IV下部構造編、V耐震設計編(平成14年3月)(社)日本道路協会」、および「杭基礎設計便覧(H19.1)」に準拠した杭基礎の設計計算。
■サポート計算範囲
- 杭基礎の安定計算(常時、レベル1地震時、レベル2地震時)において、2次元解析、2.5次元解析機能をサポート
「2.5次元解析」とは
- 橋軸方向をY軸方向、橋軸直角方向をX軸方向、鉛直方向をZ軸方向とすると3次元の場合は一般に各軸方向の変位と力および各軸回りの回転変位と回転力が定義されます。
この場合、変位と力はそれぞれ6つ定義されることになりますが、本プログラムではZ軸回りの回転変位と回転力(底版を上から見てねじ込むような変位と力)を考えていません。
したがって、考えている変位と力はそれぞれ5つになります。
自由度が5つあるので便宜上「2.5次元解析」と称しています。
3次元ではありませんので、X軸方向、Y軸方向ごとに杭頭の水平、回転変位は全杭同一となります。
2次元解析の場合、X軸方向とZ軸方向(またはY軸方向とZ軸方向)の変位と力およびY軸(またはX軸)回りの回転変位と回転力に着目して自由度が3つあるとして計算しています。
- 地層の傾斜を考慮。傾斜方向はX方向(橋軸直角方向)、またはY方向(橋軸方向)のうち1方向。地層数は最大50層
。地層線の3D表示に対応。
- 杭種は、鋼管杭、RC杭、PHC杭、PC杭、SC杭、場所打ち杭、任意杭、鋼管ソイルセメント杭、上杭SC杭+下杭PHC杭、マイクロパイル(高耐力、STタイプ
I ・ II 、ねじ込み式、SP)、H形鋼杭、回転杭に対応。杭列数の上限は、100×100列(杭基礎単独設計時)。
- 杭軸方向の断面変化に対応。杭径・杭長が異なる杭が混在した計算に対応。
- レベル2地震時照査は、橋脚、橋台、水門(中央堰柱/端堰柱)の検討に対応しており、液状化が生じない/生じる、流動化が生じるケースいずれにも対応。また、橋脚基部に生じる作用力(単柱橋脚時)、または底版下面中心の作用力(橋脚,水門時)を直接指定して照査可能。
- 増し杭工法による補強設計に対応
- 橋脚の底版許容応力度法照査、および橋脚,逆T式橋台のレベル2地震時照査に対応し、連続フーチング(2,3柱式橋脚)の場合も照査することが可能。また、橋台特殊設計として、側方移動/盛りこぼし橋台に対応。(設計要領)。
- 杭突出部に流水圧、動水圧、慣性力の水平荷重を考慮することが可能。杭体に作用する任意荷重(水平方向の分布荷重,集中荷重)を考慮することが可能(レベル2地震時含む。)
- 杭頭に段差があるケースの安定計算と杭体応力度照査に対応。杭頭と底版の結合部の計算が可能。また、杭基礎の杭体水平荷重(分布荷重,集中荷重)に対応。
- 負の周面摩擦力に対する検討が可能。
- 底版根入部の水平抵抗を考慮した杭基礎の計算が可能。
- 底版形状、柱下端作用力から底版下面中心作用力の計算が可能。
- 固有周期算定用の地盤バネ定数の算出が可能。
- 水平変位の制限を緩和した杭基礎の設計、常時,暴風時,レベル1地震時の照査に対応。
★ 杭基礎-適用範囲/制限事項
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建築杭基礎 |
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建築基準に準拠して、「支持力に対する検討」「水平力に対する検討」を行います。長期・短期の検討に加え、終局状態の検討を一括で行う設計計算。
- 杭種 : 鋼管杭、RC杭、PHC杭、SC杭、場所打ち杭
- 施工方法 : 打ち込み杭工法、埋め込み杭(セメントミルク)工法、場所打ち杭工法、その他
- 支点数 : 行数、列数共に99列
- 軸力ケース数、水平力ケース数 : 各設計状態につき、最大10ケース
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鋼管矢板基礎 |
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「道路橋示方書・同解説 IV下部構造編、V耐震設計編(平成14年3月)(社)日本道路協会」に規定されている道路橋の井筒型鋼管矢板基礎の設計計算を支援。
■サポート計算範囲
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構造形式 |
井筒型鋼管矢板基礎 |
施工方法 |
仮締切り兼用方式 |
立上り方式 |
締切り方式 |
平面形状 |
円形 |
小判形 |
矩形 |
矩形面取り |
鋼管矢板の施工方法 |
打込み工法 |
中掘り工法 |
最終打撃方式 |
セメントミルク噴出攪拌方式 |
コンクリート打設方式 |
頂版と鋼管矢板との結合 |
プレートブラケット方式 |
差し筋方式 |
鉄筋スタッド方式 |
頭部埋込み |
※仮締切り兼用方式:
- 完成時の荷重に対する応力度と仮締切り時の残留応力度の合成応力度の照査に対応しており、基礎本体、頂版及び頂版と鋼管矢板との結合部のレベル2地震時照査も行います。
また、仮締切りの計算では、支保工の検討、根入れ長の検討も併せて行うことが可能です。
■基礎本体の計算
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項目 |
内容 |
設計地盤面の取扱い |
常時、レベル1地震時ごとに設定可能です。 |
鋼管矢板、鋼管杭 |
外周矢板、隔壁矢板、中打ち単独杭ごとに鋼管径、断面変化(板厚、材質)を指定できます。 |
地盤バネ |
水平方向地盤反力係数および底面バネ値を計算します。また、使用値の修正が可能です。 |
許容支持力 |
打込み工法の他に中掘り工法(最終打撃方式、セメントミルク噴出攪拌方式)にも対応しています。また、負の周面摩擦力に対する検討を行うことができます。 |
設計荷重 |
上載土、頂版、中詰めコンクリートの各重量を算出し、入力された脚柱下端作用力とを集計し、設計荷重を計算します。
荷重ケース数は、各方向ごとに10ケースまでとし、各ケースごとに地盤バネと支持力の取扱い(常時扱い/地震時扱い)を指定できます。 |
断面力・安定計算 |
弾性床上の有限長梁および継手のせん断ずれを考慮した仮想井筒梁として断面力、変位、傾斜角を指定された深さ方向のピッチごとに計算します。同時に外壁、隔離鋼管矢板、中打ち単独杭の応力度を求めます。また、外壁鋼管矢板1本当りの最大・最小鉛直反力を算出し、許容支持力と照査します。地震時保有水平耐力法による照査を行うことができます。また、固有周期算出用の地盤バネ定数を算出する機能があります。 |
また、固有周期算出用の地盤バネ定数を算出する機能があります。
仮締切り兼用方式のとき以下の計算を行います。
項目 |
内容 |
仮締切りの
計算 |
支点バネ値、
地盤バネ値 |
支保工バネ定数、底盤コンクリートバネ定数を計算します。水平方向地盤反力係数は本体計算の常時の換算載荷幅を用いて算出します。使用値の修正が可能です。 |
断面力の計算 |
各施工ステップごとに有効主働・受働側圧を求め、弾塑性解析により深さ方向のピッチごとに計算を行います。また、着目点ごとに鋼管矢板の応力度を算出します。指定されたステップ番号における応力度を残留応力度として、後述する合成応力度を求めています。 |
支保工の検討 |
断面力の計算で算出された支保工反力を用いて腹起し、切梁、火打ち梁の検討を行います。 |
根入れ長の検討 |
仮締切り壁としての安定計算を行い、必要根入れ長を算出します。ボイリングに対する必要根入れ長も同時に計算可能です。 |
合成応力度 |
合成応力度の照査 |
基礎本体の計算で算出した完成形での応力度と仮締切りの計算で算出した残留応力度を合成して応力度の照査を行います。 |
部材設計として、頂版及び頂版と鋼管矢板との結合部の計算を行います。
項目 |
内容 |
頂版の計算 |
片持ち梁または、2方向スラブとして断面力を算出し、応力度照査を行います。また、地震時保有水平耐力法による照査を行います。
(※仮締切り兼用方式の場合) |
頂版と鋼管矢板との結合部 |
(1)プレートブラケット方式
(2)差し筋方式
(3)鉄筋スタッド方式
上記から選択された方式について計算を行います。また、地震時保有水平耐力法による照査を行います。
(※仮締切り兼用方式の場合) |
杭頭結合部の計算 |
杭頭を頂版内に埋込ませて結合する場合について、「道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編(社団法人 日本道路協会)」に記載されている方法A、方法Bの2とおりの計算が可能です。
(※立上り/締切り方式の場合)
(※仮締切り兼用方式の隔壁および中打ち単独杭) |
部材設計は、本体データの連動処理及び単独での計算が可能です。ただし、頂版の計算のレベル2地震時照査は本体データとの連動が必要です。また、対象構造物が橋台の場合の頂版レベル2地震時照査には対応していません。
★ 鋼管矢板基礎-適用範囲/制限事項
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ケーソン基礎 |
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「道路橋示方書・同解説 IV下部構造編,V耐震設計編(平成14年3月)(社)日本道路協会」に準拠したケーソン基礎の設計計算を支援。
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施工法 |
ニューマチックケーソン |
止水壁ケーソン方式 |
ピアケーソン方式 |
オープンケーソン |
止水壁方式 |
充実断面 |
オープン |
ニューマチック |
平面形状 |
円形 |
隔壁数≦1(2方向) |
小判形 |
隔壁数≦5(1方向) |
矩形 |
隔壁数≦5(2方向) |
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項 目 |
常時、レベル1地震時、
暴風時
許容応力度法 |
地震時保有水平耐力法による
レベル2地震時の耐震設計
耐力照査 |
安定計算 |
地盤反力係数 |
○ |
○ |
許容支持力度 |
○ |
− |
地盤反力度の上限値 |
○ |
○ |
作用力集計 |
○ |
○ |
基礎本体剛性 |
○ |
○ |
断面力、地盤反力度および変位 |
○ |
○ |
応答塑性率照査 |
− |
○ |
部材計算 |
側壁水平方向 |
○ |
○ |
側壁鉛直方向 |
○ |
○ |
隔壁 |
○ |
− |
頂版 |
○ |
○ |
頂版支持部 |
○ |
○ |
頂版と側壁連結部 |
○ |
○ |
パラペット |
○ |
− |
作業室天井スラブ |
○ |
○ |
刃口 |
○ |
− |
吊桁 |
○ |
− |
2次応力 |
○ |
− |
底版(オープンケーソン) |
○ |
− |
沈下計算 |
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○ |
基礎バネ |
(固有周期算出に用いる地盤バネ定数) |
○ |
根入れの浅いケーソン基礎の設計に対応しています。
★ ケーソン基礎-適用範囲/制限事項
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地中連続壁基礎 |
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「道路橋示方書・同解説 IV下部構造編、V耐震設計編(平成14年3月)日本道路協会」に準拠した地中連続壁基礎の設計を支援
■サポート計算範囲
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項 目 |
常時、レベル1地震時、
暴風時
許容応力度法 |
地震時保有水平耐力法による
レベル2地震時の耐震設計
耐力照査 |
安定計算 |
地盤反力係数 |
○ |
○ |
許容支持力度 |
○ |
− |
地盤反力度の上限値 |
○ |
○ |
作用力集計 |
○ |
○ |
基礎本体剛性 |
○ |
○ |
断面力、地盤反力度および変位 |
○ |
○ |
応答塑性率照査 |
− |
○ |
部材計算 |
側壁水平方向 |
○ |
○ |
側壁鉛直方向 |
○ |
○ |
頂版 |
○ |
○ |
頂版と側壁連結部 |
○ |
− |
基礎バネ |
固有周期算出に用いる地盤バネ定数 |
○ |
★ 地中連続壁基礎-適用範囲/制限事項
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直接基礎 |
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「道路橋示方書・同解説 IV下部構造編(平成14年3月)(社)日本道路協会」および「設計要領第二集(NEXCO)」に準拠した直接基礎の支持力計算。
- ■水平地盤の基礎
- フーチング前面の抵抗を考慮した作用力の算定(設計要領)
- 荷重の偏心傾斜を考慮した許容鉛直支持力の算出(荷重の方向が1方向(道示IV・設計要領)、荷重の方向が2方向(道示IV))
- 安定計算 滑動、転倒、地盤反力度の照査(道示IV・設計要領)
- 基礎底面形状の指定(長方形・帯状)可能
- フーチングの補強設計に対応
- 橋脚底版の許容応力度法およびレベル2地震時照査
- 固有周期算定に用いる地盤バネ定数の算出
■斜面上の基礎
- 斜面の影響、荷重の偏心を考慮した許容鉛直支持力の算出(設計要領)
- 段差がある基礎の安定計算 滑動、転倒、地盤反力度の照査(設計要領)
■底版の許容応力度法照査,レベル2地震時照査
■固有周期算定に用いる地盤バネ定数の算出
★ 直接基礎-適用範囲/制限事項
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液状化の判定 |
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「道路橋示方書・同解説 V耐震設計編(平成14年3月)(社)日本道路協会」に準拠した液状化の判定を支援。
- 液状化の判定
- 土質定数の低減係数の計算
- 流動化が生じる場合の流動力の計算
★ 液状化-適用範囲/制限事項 |
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