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イージースラブ橋(ESB)とは孔あけ加工したH形鋼を橋軸方向に並べ、橋軸直角方向は、ウェブに横繋ぎ鉄筋を貫通させてコンクリートと一体化させたSRC構造の床版橋で、支間長20m程度の新設、及び架替え橋梁の新しい形式として開発されました。
既に約50橋(2008年1月現在)の実績を持ち、石川県を初め、東京都、静岡県などの新技術として認定を取得しています。
従来橋より低コストで、工期を短くすることができ、ジョイントレス構造を基本としていますので、走行性がよくメンテナンス費用も大幅に削減可能です。
また、イージーラーメン橋(ERB)は、上部構造にイージースラブ橋を採用し、下部構造(RC橋台)と剛結合して上下部一体構造とした複合門型ラーメン橋で、基礎形式には、直接基礎・杭基礎・矢板式基礎を状況に合わせて採用しています。
また、Engineer's Studio(R)へのデータをエクスポートに対応しています。
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▲イージースラブ橋床版構造図 |
■プログラムの特長
- 利用目的により4つのプログラムバージョンあり(製品構成・価格参照)
- 必要最小限の入力項目、単純化された操作手順により、効率的な設計作業を実現
- 解りやすい結果確認機能と容易な修正計算
- 解析・照査から概略数量・概算工事費・構造一般図までの統合システム
- 計算書印刷プレビュー。電子納品対応
- 基準値登録により、使用材料・許容応力度等、任意登録して使用可能
■プログラムの機能
1)イージースラブ橋
- 直線線形、平面拡幅対応
- 斜角(30度以上)対応。仮想中間横桁は支承平行配置、中心線直行配置を選択
- H鋼桁等間隔配置/間隔設定配置機能
- 道路橋示方書に準じた活荷重を選択。活荷重無載荷、群集荷重のみ(歩道橋)も選択可能
- 合成桁モデルで格子桁解析により断面力算出。「任意形格子桁の計算 Ver.6」を使用
- ゴム支承・移動制限装置の設計に対応
2)イージーラーメン橋
- 下部構造形式として、橋台式(直接、杭基礎)、矢板式に対応。上下部一体構造としたラーメン橋としての設計計算が可能
- 踏掛版台座、及び踏掛版荷重考慮可能
- 地盤条件簡易設定機能
- (橋台式:杭基礎) 地震時液状化考慮可能
- (橋台式) 門型のラーメンモデルとして2次元フレーム解析
- (橋台式) 施工状態に応じた解析モデル(全固定、杭頭ヒンジ、頂版部ヒンジ)を構築し解析実行。
断面力の最大・最小抽出
- (矢板式) フリーアースサポート法/たわみ曲線法、及び梁バネラーメンモデル(弾塑性解析)で必要根入長を検討
- 竪壁、底版、杭体、受台、矢板本体の断面照査機能
- 翼壁の設計に対応
- ラーメン橋の図面として、上部工構造図、頂版構造物、主桁加工図、小部材加工詳細図、橋台竪壁配筋図、橋台基礎杭詳細図などに対応
3)共通機能
- 側土圧の載荷方法を「ポータルラーメン橋の考え方」に準拠
上載荷重による側土圧の載荷方法を「土木研究所資料 ポータルラーメン橋の設計に関する基本事項 平成20年1月 独立行政法人土木研究所」に準拠。全土圧並びに1/2土圧に対して、図4に示す通り、(1)片側載荷→、(2)片側載荷←、(3)両側載荷、(4)側圧無しの全4パターンを検討。
- 概略計算書印刷
- 概略数量/概算工事費の算出
- 構造一般図を作画(dxf、dwgファイルへの出力)
■プログラムフロー
■照査項目
1)イージースラブ橋
- 上部構造、主桁・横桁断面照査
- 終局荷重作用時の曲げ耐力照査
- たわみ照査
2)イージーラーメン橋
- 上部構造竪壁前面位置の断面照査
- (橋台式) 竪壁、底版の断面照査
- (橋台式:杭基礎) 杭基礎の安定計算・杭本体・杭頭結合部の断面照査
- (橋台式:直接基礎) 直接基礎の安定計算
- (矢板式) 必要根入長、受台・矢板断面照査
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▲イージーラーメン橋(橋台式:杭基礎) |
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▲イージーラーメン橋(矢板式) |
適用基準・参考文献
- 道路橋示方書・同解説(平成14年3月) (社)日本道路協会
- 複合構造物設計・施工指針(案)(平成9年10月) (社)土木学会
- 複合構造物の性能照査指針(案)(平成14年10月) (社)土木学会
- 鉄道構造物等設計基準・同解説(平成12年7月) (財)鉄道総合技術研究所
- 鋼とコンクリートの複合構造物(平成14年12月) (財)鉄道総合技術研究所
- 設計要領第二集 橋梁建設編 ポータルラーメン橋(平成18年4月) NEXCO
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