「小規模河川の洪水浸水想定区域図作成の手引き」に対応した
洪水浸水想定区域図を作成、UC-win/Road連携による可視化にも対応
近年、一級河川及び二級河川(小規模河川)での氾濫被害が多数発生していますが、このような小規模河川では、水害リスク情報が十分に整備されていないため、水害リスク情報の空白地帯となっているとされています。これを背景に流域治水の考え方のもと、膨大な数の小規模河川に対し、水害リスクの空白地の解消や見直しが進んでいます。
国土交通省ならびに国土技術政策総合研究所より発刊された「小規模河川の洪水浸水想定区域図作成の手引き」(R5年7月版)では、一般の浸水氾濫シミュレーションでの作業に比べて少ない労力で洪水浸水想定区域図が作成できる手法が提示されました。
本製品はこの手引きに基づき、地形データから河川情報を取得し、洪水浸水想定区域図を短時間かつ低コストで作成できます。さらに、本製品で作成した洪水浸水想定区域図の情報を、弊社製品の3DVRソフト「UC-win/Road」で作成したデジタルツイン空間に取り込んで可視化することで、浸水氾濫だけでなく交通・人流、避難など他の各種解析結果ともあわせて、統合的な災害対策シミュレーションが可能となります。
計算機能
本製品は、3つの氾濫形態「流下型氾濫」、「貯留型氾濫」、「拡散型氾濫」に対応しています。「流下型氾濫」の判定材料として、手引きの図6-2(P.24)の壁立て計算水位の延伸線と地表面の交点、および10×川幅Bの範囲を平面図化する浸水予想範囲の表示機能を用意しています。不等流計算は、粗度係数の変化を考慮する平均流速公式レベル1aを使用します。川幅内、川幅の左外側、右外側ごとに粗度係数を指定することができます。
「流下型氾濫」では、河道-氾濫原一体とした流路をモデル化し、不等流計算を実行します。
「貯留型氾濫」では、不等流計算結果によるH-Q式を用いた流下能力の算定を行い、一番流下能力の低い断面を氾濫開始流量とした流量ハイドログラフから氾濫流量を計算します。
「拡散型氾濫」では、氾濫水が地形に応じて拡散する氾濫のうち、浸水域の横断範囲の河川流下方向の広がりが大きくはなく、また高台等により浸水域の横断範囲が地形的な制約を受けると判断できる場合に、流下型氾濫の方法で計算します。
操作概要
初期入力として、3次元地形データの読み込みを行います。地形データはDWG、DXFファイルからの読み込み、または地理院タイルからの読み込みにより行います。地形データを平面図として表示した地図上に河心線を定義して、この河心線に沿って不等流の計算断面となる横断線を定義します。横断線は最初に断面幅、縦断ピッチ等を指定して一括作成し、その後、地図上のマウス操作で各横断面の配置、角度、長さを変更します。地形上の横断線から自動的に作成した不等流計算断面は、編集することも可能です。地形データから河川断面形状を正確に定義できない場合は、断面の2次元座標を直接修正します。また、簡易河床断面生成機能も用意しています。概略的な断面であれば、河床幅と河床高を入力して単純な河川断面を生成することが可能です。
不等流計算では、計算条件として計算開始水位、流量を入力して不等流計算を行い、結果画面で確認を行います。計算条件や計算結果は、計算書に出力することも可能です。
地形の3D表示
作成した計算モデルを確認するために、3D表示機能を用意しています。地形データ上に河川横断面や、不等流の計算水位等を3D描画しますので、データの妥当性を目視で確認することに役立ちます。この画面では、以下の3Dモデルについて、座標値をリストに表示することができます。
リストで選択した行の座標が、3Dモデル図にハイライト表示されます。
UC-win/Roadとの連携
UC-win/Roadに、同製品のプラグインである「小規模河川プラグイン」をインストールすることで、洪水浸水想定区域図をUC-win/Road上で表示できます。
洪水浸水想定区域図
洪水浸水想定区域図は、地形平面図上に浸水範囲を重ね合わせます。浸水範囲は、初期状態では「小規模河川の洪水浸水想定区域図作成の手引き」P.28に従った浸水深の区分と配色で描画します。この区分と表示は変更が可能です。
洪水浸水想定区域図は、画面上での確認や任意の用紙サイズへの出力、Excelファイルへの出力が可能です。
電子データ保存
地理院地図に描画することが可能なKMLデータとHTMLファイルの出力を行うことが可能です。保存したKMLデータをブラウザに表示した地理院地図(https://maps.gsi.go.jp/)にドラッグ&ドロップすると、洪水浸水想定区域図が描画されます。
保存したHTMLデータは、ブラウザに表示するとKMLデータを描画した地理院地図と必要事項の記述、凡例を表示したページを閲覧することができます。
また、メッシュ毎の浸水深、流速、緯度・経度情報をCSVファイル形式で出力することができます。
※2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。
本体価格
価格は税込表示です
■本体価格
製品名 | 価格 |
---|---|
小規模河川の氾濫推定計算 | ¥297,000(税抜¥270,000) |
■フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。
製品名 | 価格 |
---|---|
小規模河川の氾濫推定計算 | ¥118,800(税抜¥108,000) |
サブスクリプションサービス 契約価格
■サポート内容
・バージョンアップ無償提供 ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX) ・ダウンロードサービス ・保守情報配信サービス
※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。
価格は税込表示です
対象製品 | 初年度 | 1年 |
---|---|---|
小規模河川の氾濫推定計算 サブスクリプション | 無償 | ¥118,800(税抜¥108,000) |
小規模河川の氾濫推定計算 サブスクリプションフローティング | ¥166,320(税抜¥151,200) |
■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能
■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能
■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。
※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。
※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。
レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス
価格は税込表示です
■レンタルライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
小規模河川の氾濫推定計算 | ¥133,650 | ¥157,410 | ¥193,050 |
■レンタルフローティングライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
小規模河川の氾濫推定計算 | ¥222,750 | ¥264,330 | ¥326,700 |
製品名 | アカデミー価格 |
---|---|
小規模河川の氾濫推定計算 | ¥237,600(税抜¥216,000) |
バージョンアップ開発履歴
■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。
小規模河川の氾濫推定計算 | ||
バージョン | リリース日 | 主なバージョンアップ内容 |
1.0.0 | 23/03/31 | 新規リリース |
動作環境
OS | Windows 10 / 11 等の64ビットWindows環境を有するOS | |
CPU | Intel Coreシリーズおよび完全互換のあるCPU | |
必要メモリ(OSも含む) | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 | |
必要ディスク容量 | 約1.2GB以上 (インストール時及び実行時含む) | |
ディスプレイ(画面解像度) | 1024×768以上 | |
入力データ拡張子 | RFA |
製品購入/お問い合わせ窓口
■FORUM8 オーダーページで購入
製品購入 - オーダーページ にて、バージョンアップ・新規製品・各種サービスの御見積作成・申込・決済ができます。
クレジット利用や、分割払いシステムでの購入も可能です。
ご質問は、バージョンアップセンタ(vc@forum8.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。
「道路橋示方書・同解説 I、III、IV、V (平成14年3月) 日本道路協会」を主たる適用基準とした水門の設計計算を支援します。平成20年3月に土木研究所より「地震時保有水平耐力法に基づく水門・堰の耐震性能照査に関する計算例」が示されており、この計算例に示される設計手法を 参考として水門・堰の常時・レベル1地震時、およびレベル2の耐震性能照査を行います。
「形状」、「配筋」、「計算条件」など個々の条件を詳細に設定可能で、主な照査項目は以下の通りです。
【レベル1】
•許容応力度法照査 (門柱、堰柱、堰柱床版 )
•直接基礎の安定計算
•杭基礎の安定計算
【レベル2】
•保有水平耐力照査 (門柱、堰柱 )
•杭基礎(基礎)
•堰柱床版(堰柱床版 )
適用基準
•道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成14年3月
•道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋編 平成14年3月
•道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編 平成14年3月
•道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 平成14年3月
参考資料
•土木研究所資料第4103号 地震時保有水平耐力方に基づく水門・堰の耐震性能照査に関する計算例 平成20年3月
•河川構造物の耐震性能照査指針(案)・同解説 平成19年3月
•河川構造物の耐震性能照査指針(案) 一問一答 平成19年11月版
•道路橋の耐震設計に関する資料 平成9年3月
•建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編 山海堂 平成9年10月改訂版
•既設橋梁の耐震補強工法事例集 2005年4月
LOADING