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  プログラム概要

土留め工の設計・3DCAD」における解析法II(「Engineer's Studio®」の計算部を用いた弾塑性解析)を拡張させた弾塑性解析専用のプログラム。
Engineer's Studio®」の計算部を用いて壁体変位や断面力、支保工反力を計算します。また、「土留め工の設計」では検討することができない「斜め切ばり」「切ばり+アンカー併用工での両壁一体解析(アンカー段数が左右で異なる場合にも対応)」「支保工撤去順序の自由化」「両壁一体解析で左右の掘削深さが異なる場合の検討」「各検討ケースにおける任意荷重の設定」などに対応しています。なお、各検討ケースの側圧については、「土留め工の設計・3DCAD」よりエクスポートされたデータを読み込むことができます。
   
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  プログラムの機能と特長

■解析方法
各施工段階の構造解析には「Engineer's Studio®」の解析部を使用し、壁体変位や断面力、支保工反力を計算します。
Engineer's Studio®」の解析部を利用することにより、以下のような解析が行えます。
  • 「非対称バイリニアばね」を適用することにより、変位の方向に応じて主働バネと受働バネに対応することが可能となる。
  • 「荷重分割載荷」と「非対称バイリニアばね」によって弾性範囲を超えたときのバネ反力を上限値に抑えることが可能となる。
  • 当該施工段階における荷重のみを載荷することにより、当該施工段階における変位の方向を評価することができる。

■解析法 I、II とは
解析法 I
仮設指針P.97 に示されている「背面側から有効主働側圧が作用し、掘削面側の塑性領域では有効受働側圧が、弾性領域では土留め壁に変位に比例した弾性反力が働く」という考え方です。プレロード導入時には、通常の弾塑性法とは別に、背面地盤の弾性バネを考慮したモデルにプレロード荷重を作用させ重ね合わせる方法となり、市販のソフトでも広く採用されている方法と考えられます。

解析法 II
仮設指針P.104,5行目にある土木研究所の方法、具体的な参考資料としては、仮設指針P.356 に示される「偏土圧が作用する土留めの設計」で行っている解析方法の事です。この解析法を採用することによって、解析法 I の問題点である、プレロード荷重に対して、掘削時の構造系とプレロードに対する構造系が異なる解析結果を重ね合わせるといった理論的矛盾を解消し、同時に、偏土圧が作用する土留めの設計に際しては、「両壁土留めの一体解析」を実現しました。

■機能一覧
計算方法 弾塑性解析(解析法 II ) ※計算には当社「Engineer's Studio®」のソルバーを使用
解析種別 単壁解析、両壁一体解析
支保工 切ばり、アンカー、切ばり+アンカー併用工
(単壁解析、または両壁一体解析ともに併用工が可能です。また、支保工の入力方法として「鋼材指定」「バネ値または剛性を直接入力」のいずれかで行うことができます)
計算結果 支保工反力、壁体変位、壁体断面力(曲げモーメント、せん断力)
制限事項 支保工段数:最大20段
検討ケース数:最大41ケース(掘削時:21、撤去時20)
盛替え支保工段数:最大20段
壁体断面変化数:最大10断面
形状バネの区間数:最大20区間
側圧の入力層数:最大20層
主な計算機能 斜め切ばりに対応
切ばり+アンカー併用工(両壁一体解析)の計算に対応
支保工撤去順序の自由な設定に対応
両壁一体解析の場合、左右の掘削深さが異なる場合の検討
各検討ケースにおける任意荷重の設定
併用工での両壁一体解析において、左右のアンカー本数が異なる場合の検討
側圧データのインポート機能(「土留め工の設計」よりエクスポートされたデータ)
各検討ケースのESデータ(*.es)エクスポート機能

本製品では各検討ケースの側圧などを直接入力する必要がありますが、『土留め工の設計』から「側圧・地盤バネデータ」や計算条件が等価となる「土留め工の性能設計計算データ(*.f5L)」をエクスポートできます。また、『土留め工の設計』(Ver.10.2.0以降)から、元の『土留め工の設計』データと等価な条件となる本プログラムのデータ(*.F5L)をエクスポートすることができます。



▲「土留め工の設計」から「土留め工の性能設計計算」データ(*.F5L)のエクスポート
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■斜め切ばり
両壁一体解析の場合、切ばり支保工は剛性部材としてモデル化されますが、左右の設置位置が異なる場合に対応しています。


▲斜め切ばり

■切ばり+アンカー併用工(両壁一体解析)
「切ばり+アンカー併用工」の場合でも両壁一体解析を行うことができます。この時、切ばりは剛性部材として、アンカーは支保工バネとしてモデル化されます。

なお、左右でアンカーの設置数が異なる場合には、あるアンカーを仮想バネとして設定することができますので、不要なアンカーを仮想バネとすれば、左右で支保工数が異なる場合の計算にも対応が可能です。


▲切ばり+アンカー併用工(両壁一体解析)

■両壁一体解析において左右のアンカー段数が異なるケースに対応
切ばり+アンカー併用工での両壁一体解析の場合、段ごとに片側の壁のアンカーの設置状態を「設置しない」設定が可能です。
併用工での両壁一体解析において、左右のアンカー段数が異なるケースに対応することができます。
▲左右のアンカー段数が異なるケース

■左右の掘削深さが異なるケースに対応
両壁一体解析の場合、左右の掘削深さが異なるケースの計算も可能です。
▲左右の掘削深さが異なるケース
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■支保工撤去順序の多様化
撤去順序自由
基本的にどのような順序でも撤去できるので「上から順番に撤去」や「中央→下→上」のような順序でも撤去できます。また、複数の支保工を同時に撤去することもできます。


▲支保工の撤去

特定の支保工を撤去しない
最下段、中央や上段を撤去しない設定が可能です。

盛替え支保工の撤去
例えば、図下は三段設置されている支保工を最下段から順番に撤去し、合わせて下から盛替え支保工を設置するケースですが、三次撤去時で最下段の盛替え支保工を撤去した(無効とした)例です。


▲盛替え支保工の設置と撤去
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  適用基準及び参考文献

  • 道路土工 仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人日本道路協会
  • トンネル標準示方書開削工法編・同解説 2006(平成18)年版 土木学会
  • 建設省土木研究所:大規模土留め壁の設計に関する研究、土研資料第2553号、1988.3
  • よくわかる仮説構造物の設計、山海堂
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