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  プログラム概要

【2013年制定】コンクリート標準示方書[維持管理編](以下、「維持管理編」)」(社団法人土木学会)に基づいて、コンクリート構造物の劣化過程の判定および劣化進行の予測を行うプログラムです。

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  プログラムの機能と特長

■劣化過程の判定
「維持管理編」においては劣化過程を基本的に「潜伏期」、「進展期」、「加速期」、「劣化期」に区分しています。
本プログラムでは与えられた情報と劣化過程の判定に用いる指標に基づいて、構造物の調査時点の劣化過程を判定します。

■劣化進行の予測
与えられた情報と劣化過程の判定に用いる指標に基づいて各劣化過程に達する時期あるいは予定供用期間終了時の劣化過程を予測します。

■対象とする劣化要
本プログラムで対象としている劣化要因と劣化過程の判定および劣化進行の予測の方法は下表の通りです。

劣化の要因 劣化過程の判定 劣化進行の予測
定性的データ 定量的データ 定量的データ
中性化
塩害
凍害 × ×
化学的侵食
アルカリシリカ反応 × ×
道路橋RC床版の疲労
RCはりの疲労
すり減り  × ×
  • 注)
  • 定性的データ : 外観調査によって得られた情報から劣化の度合いを判定する。
  • 定量的データ : 調査結果で得られた諸数値を用いて劣化の度合いの判定や劣化進行の予測を行う。

なお、2013年制定版と2007年制定版との変更概要は以下とおりです。

維持管理区分
2013 2007
維持管理区分A:予防維持管理 予防維持管理(区間A)
維持管理区分B:事後維持管理 事後維持管理(区間B)
維持管理区分C:観察維持管理 観察維持管理(区間C)
- 無点検維持管理(区間D)

中性化、塩害
腐食のグレードと鋼材の状態
2013 2007
腐食グレードI I
腐食グレードII II
腐食グレードIII III
腐食グレードIV IV

構造物の外観上のグレードと劣化の状況
2013 2007
グレードI 潜伏期 状態I-1(潜伏期)
グレードII 進展期 状態I-2(進展期)
グレードIII-1 加速期前期 状態II-1(加速期前期)
グレードIII-2 加速期後期 状態II-2(加速期後期)
グレードIV 劣化期 状態III(劣化期)


塩害
使用セメント
2013 2007
普通ポルトランド 普通ポルトランド
低熱ポルトランド 高炉セメント
高炉セメント  
フライアッシュセメント

塩化物イオン濃度の算定
  2013 2007
塩化物イオン濃度
塩化物イオン拡散係数
コンクリート拡散係数の予測値 普通ポルトランドセメント
Log10Dk=3.0(W/C)-1.8

低熱ポルトランドセメント
Log10Dk=3.5(W/C)-1.8

高炉セメントB種相当
Log10Dk=3.2(W/C)-2.4

フライアッシュセメントB種相当
Log10Dk=3.0(W/C)-1.9

普通ポルトランドセメント
Log10Dk=-3.9(W/C)^2+7.2(W/C)-2.5

高炉セメントB種相当
Log10Dk=3.0(W/C)^2+5.4(W/C)-2.2


凍害
劣化過程の判定
2013 2007
グレードI 潜伏期 状態I(潜伏期)
グレードII 進展期 状態II(進展期)
グレードIII 加速期前期 状態III(加速期)
グレードIV 加速期後期 状態IV(劣化期)

化学的浸食
構造物の外観上のグレードと劣化の状況
2013 2007
グレードI 潜伏期 状態I-1(潜伏期)
グレードII 進展期 状態I-2(進展期)
グレードIII 加速期 状態II-1(加速期前期)
状態II-2(加速期後期)
グレードIV 劣化期 状態III(劣化期)

浸透深さ
2013 2007
土壌中や水野流れがない環境

水路など水の流れがある環境

十分な近似が行えない
---


アルカリシリカ反応
構造物の外観上のグレードと劣化の状況
2013 2007
グレードI 潜伏期 状態I(潜伏期)
グレードII 進展期 状態II(進展期)
グレードIII 加速期 状態III(加速期)
グレードIV 劣化期 状態IV(劣化期)


疲労(床版)
疲労に関する劣化過程の定義
2013 2007
グレードI 潜伏期 潜伏期(状態I)
グレードII 進展期 進展期(状態II)
グレードIII 加速期 加速期(状態III)
グレードIV 劣化期 劣化期(状態IV)


疲労(はり)
疲労に関する劣化過程の定義
2013 2007
グレードI 潜伏期 潜伏期
グレードII 進展期 進展期
グレードIII 加速期 加速期
グレードIV 劣化期 劣化期


アルカリシリカ反応
構造物の外観上のグレードと劣化の状況
2013 2007
グレードI 潜伏期 状態I(潜伏期)
グレードII 進展期 状態II(進展期)
グレードIII 加速期 状態III(加速期)
グレードIV 劣化期 状態IV(劣化期)
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  適用基準及び参考文献

適用基準
  • 【2013年制定】コンクリート標準示方書[維持管理編](社団法人土木学会)
参考文献
  • 「コンクリートライブラリー104 2001年制定 コンクリート標準示方書[維持管理編]制定資料」 (社団法人 土木学会)
  • 【2012年制定】コンクリート標準示方書[設計編](社団法人土木学会)
  • 【2001年制定】コンクリート標準示方書[維持管理編] 制定資料(社団法人土木学会)
  • 【2002年制定】コンクリート標準示方書[構造性能照査編](社団法人土木学会)
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