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  プログラム概要

道路下に埋設される水路用および通路用に広く利用されるPCボックスカルバートの設計をサポートするプログラム。
対象とするPCボックスカルバートは、頂版、底版はPC鋼棒を使用したポストテンション方式のプレストレストコンクリート部材(以下、PC部材)、側壁は鉄筋コンクリート部材(以下、RC部材)となります。
  関連情報
新製品紹介
3D PDF出力例
  Ver.2.02.00 改訂内容 <2016年 4月 18日リリース>

  1. 入力:「形状」→「盛土」画面→「鉛直土圧係数」の入力下限値を0.000に拡張

  プログラムの機能と特長

■主な仕様

形状:単ボックスで標準形/インバート形

ハンチ:上下それぞれにおいて寸法指定可(ハンチ無しも可)

▲ハンチの入力

土被り:舗装厚、盛土厚それぞれ入力可

地盤:多層地盤に対応

基礎:直接基礎のみ

材料:PC鋼棒は下表のものを予め用意。また任意のものも直接入力可
PC
鋼棒の
種類
A種 2号 SBPR 785/1030
B種 1号 SBPR 930/1030
2号 SBPR 930/1180
C種 1号 SBPR 1080/1230
PC鋼棒の呼び径(mm) 9.2, 11, 13, 15, 17, 19, 21, 23, 26, 29, 32, 36, 40
▲材料画面

水位:外水位、内水位とも1ケース設定可

荷重
死荷重 鉛直土圧、水平土圧、路面荷重、水圧、揚圧力、任意死荷重
活荷重 輪荷重、分布荷重(土被り4m以上時)、任意活荷重
地震荷重 地震荷重の向きは、左向き、右向きを選択可能
地盤変位荷重(地震時土圧)、躯体慣性力、周面せん断力も考慮、地震時任意荷重


■計算内容
1連PCボックスカルバートの断面方向の計算を行います。
  • 活荷重は、T荷重(単軸、2軸)、TT-430荷重を1連ボックスカルバートに自動載荷する機能、荷重強度、作用位置、設置幅、分布角度を任意に設定できる任意活荷重をサポート。
  • 内空荷重などを任意に設定できる任意死荷重を設けています。
  • 多層地盤での検討が可能です。地盤データは地表面から最大30層まで入力可能です。
  • 断面力の計算は、微小変形理論に基づく変位法を用いて計算をします。計算を行うためのデータは全てプログラム内部で自動的に生成されます。
  • 「共同溝設計指針」、「駐車場設計施工指針」、「下水道施設の耐震対策指針」の応答変位法による地震時の検討が可能です。
  • 断面方向の検討は、応力度照査(PC部材、RC部材)、引張鉄筋量の照査(PC部材)、破壊安全度の照査(PC部材、RC部材)を行います。
計算内容 対象となる部材
応力度照査 PC,RC
引張鉄筋量照査 PC
破壊安全度照査 PC,RC

また、レベル2地震時の検討を行う場合、耐力照査(PC部材,RC部材)も行います。

応力度照査について
PC部材については、
  • リラクセーションによるPC鋼棒の引張応力度の減少量Δσpγ
  • コンクリートのクリープおよび乾燥収縮によるPC鋼棒の引張応力度の減少量Δσpψ
を算出し、プレストレッシング直後の引張応力度σptから減じたPC鋼棒の有効引張応力度σpeを算出します。

リラクセーションによる減少量


コンクリートのクリープおよび乾燥収縮による減少量

側壁については、曲げモーメントと軸力が作用する鉄筋コンクリート部材として照査しますが、頂版,底版についてはプレストレストコンクリート構造であることより、以下の方法にて設計を行います。
  • 常時(死荷重作用時) : フルプレストレスの設計(曲げ引張応力度を許容しない)
  • 常時(設計荷重作用時) : パーシャルプレストレスの設計
●プレストレスコンクリート部材の
曲げ応力度照査方法

●プレストレスコンクリート部材のせん断応力度照査方法

(端部)


(2d点)


(端部は
乗じることも可能)


引張鉄筋量照査について
PC部材について、次の荷重の組合せに対して引張応力を計算し、引張鉄筋量を照査します。
荷重の組合せ 1.35×(死荷重+活荷重)

引張鉄筋量は、下式のAs1, As2のいずれか大きい方とし、使用鉄筋量がこれ以上か照査します。

 引張鉄筋量         


破壊安全度照査について
終局荷重時に用いる荷重の組合せは以下の3種のうち、計算結果の大きいものの組合せを用いることとし、

荷重の組合せ 1) 1.3×死荷重 + 2.5×活荷重
2) 1.0×死荷重 + 2.5×活荷重
3) 1.7×(死荷重 + 活荷重)

各部材が保有する破壊抵抗曲げモーメントMuと終局荷重時に作用する曲げモーメントMdについて、Mu/Md≧1の条件を満足するか検討します。
なお、Muの算出についてRC部材は常に軸力を考慮して算出しますが、PC部材は軸力の考慮/無視のいずれも可能とし、軸力無視時は終局つり合い鋼材比≧引張鋼材比の条件を満足するか検討します。

PC部材のMu算出式(軸力無視時)

▲結果確認画面 ▲結果詳細画面(詳細計算書)
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  参考文献

  • 道路土工カルバート工指針(平成21年度版)(平成22年3月)社団法人日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 I 共通編(平成14年3月)社団法人日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋編(平成14年3月)社団法人日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編(平成14年3月)社団法人日本道路協会
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