New Products & Service 構造解析/断面

RC断面計算(部分係数法・
H29道示対応) Ver.4

部分係数法による耐荷性能・耐久性能照査、限界状態設計法による鉄筋コンクリート断面計算プログラム

電子納品
電子納品

●新規価格 132,000円(税抜120,000円)

●リリース2021年2月

Ver.4の改定内容

「RC断面計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4」では、主に下記の機能追加、機能拡張に対応しました。

  1. 釣合い鉄筋量の算出機能
  2. 材料基準値データの保存・読み込み機能
  3. コンクリートが負担できるせん断力に軸方向力による効果を考慮する設定機能の拡張
  4. 64bitネイティブ対応

釣合い鉄筋量の算出機能

釣合い鉄筋量の算出に対応しました。釣合い鉄筋量とは、コンクリートの終局ひずみと引張鋼材の降伏ひずみが同時に生じる場合の鉄筋量です。釣合い鉄筋量が求められた場合は、主鉄筋の鉄筋量が釣合い鉄筋量以下であることを照査します。すなわち設計のねらいとして、断面が鋼材の引張破壊で終局するように設計されることが重要であり、コンクリートの圧縮破壊で終局することのないように計算上のチェックをすることが、釣合い鉄筋量の算出機能の目的となります。


図1 釣合い破壊時のひずみ状態

また、H29道路橋示方書「Ⅳ 下部構造編」では、鉄筋コンクリート部材の最大鉄筋量について、以下のように記載されています。

  1. 軸方向鉄筋量を釣合い鉄筋量以下となるように配置する
  2. 軸方向鉄筋量を部材の全断面積の6%以下とする
  • 本製品においても、道示Ⅳに準拠した計算で釣合い鉄筋量が求められた場合は、主鉄筋の鉄筋量が全断面積の6%以下であることを照査します。ただし、限界状態設計法での釣合い鉄筋量の算出には対応しておりません。

    材料基準値テータの保存・読み込み機能

    本製品では、計算で使用可能なコンクリート、鉄筋、PC鋼材、鋼板の材料を任意に追加する機能に対応しています。今回の改定では、任意に追加・編集した材料基準値データを外部ファイルとして保存・読み込みする機能に対応しました。

    図2 材料基準値画面

    これにより、新規に追加した材料を他のPCでも読み込むことが可能となります。


    図3 材料データの保存・読み込み

    コンクリートが負担できるせん断力に軸方向力による効果を考慮する設定機能の拡張

    コンクリートが負担できるせん断力に軸方向力による効果を考慮する断面力ケースを、下記の3つから選択できるよう機能を拡張しました。

    1. 全ての断面力ケース
    2. 塑性化を期待しない断面力ケース
    3. 考慮しない
    図4 軸方向力による効果を考慮する断面力ケース

    コンクリートが負担できるせん断力の算出において、これまでは塑性化を期待する断面力ケースでのみ軸方向力による効果を無視する設定が可能でした。しかし、H29道路橋示方書「Ⅳ 下部構造編」にて、橋脚や橋台、フーチング等において軸圧縮応力度があまり大きくない場合には、簡略化のため、軸方向圧縮力の影響を無視してもよいと記載があります。

    本機能の拡張により、塑性化を期待しない断面力ケースに対しても軸方向力による効果を無視する設定に対応したため、道路橋示方書の記載に沿った計算が可能となります。


    おわりに

    以上、主な改定内容についてご紹介させていただきました。今回の改定では、上記内容の他にインターフェースの改善も行っています。

    今後も皆さまからのご要望を取り入れ、更なる利便性・機能性の向上を図ってまいります。どうぞご期待ください。


(Up&Coming '21 春の号掲載)

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