ピルビスワーク実践講座
連載 第10回
動けるからだを造るピルビスワーク
脚腰の疲れ、O脚の解消には「1日3分ズボラで楽ちん足マッサージ」
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立花みどり
2018年6月から、毎週水曜日17時に「ピルビスストレッチ」のレッスンが開催されて6年目を進行しています。
ピルビスストレッチとは、骨盤と背骨の連動運動と呼吸運動に焦点を当てたアンチエイジングストレッチです。
骨のストレッチは全身の感覚神経が刺激されて、脳に多くの情報が集まり、体制神経が活発になるので動きやすい体になります。
現代人は合理的なライフスタイルと、椅子に座りっぱなしの生活で、慢性的な運動不足が起きています。反対に立ちっぱなし、または歩く時間が長い仕事を持つ人は合理的な生活とのギャップで筋肉疲れや関節の痛みを辛く感じる事が少なくありません。
深刻な疾患を防ぎ、生活の質や仕事の作業効率を高めるために毎週行われているピルビスストレッチレッスンでは、感覚神経を刺激するストレッチやマッサージを行っています。
今回は、現在参加している方々のお身体の悩みとして多く寄せられる課題点に注目してみましょう。
このように運動習慣を持つ事で解消したい問題点は様々ですが、実はそれぞれの問題点の原因になっている体の衰えは共通しています。
それは「足裏とふくらはぎの衰えから起こる足首の不具合です」
例えば、営業で脚が疲れる方、ふくらはぎが痛い方、もしくは座りっぱなしで腰が辛い、首や肩にも疲れや痛みがある。
このような人は、共通して足首に不具合があり、姿勢や歩き方にクセができている可能性があります。
足には足アーチと呼ばれる足底の骨の構造が、着地の衝撃を分散しています。ここが固くなると足裏からふくらはぎの筋肉が硬直して硬くなり、血液、リンパ液、細胞液が流れを悪くして筋肉がむくみでさらに硬くなるために、次には膝、さらに股関節に不具合が連鎖します。
この足アーチの崩れが膝を介して股関節に影響し、脚の形や歩き方のクセが生まれ、その脚の使いグセから、体の特定の場所に慢性的な痛みが起こります。
日本人の骨格の特徴から一番多い傾向としては、股関節が外旋するO脚が起こり全身の骨格と動き(スタイル)も崩れやすくなります。
O脚(XOも含めて)の方は、足裏からふくらはぎの筋肉がむくんで固くなります。さらに筋肉を包んでいる筋膜が弾力を失った状態で縮むので、その縮まりが全身に影響して全身が固くなり、所々動きがギクシャクしたり、動く感覚が鈍くなったりします。
足首から足裏の動きが上手く行かないと感覚器はそこが動いている情報を脳に伝えられないので、次には脳から足首へ向かう神経伝達が弱くなり、足首や足裏はますます動かなくなり、徐々に膝から股関節、骨盤の歪みが大きくなるので、内臓に負担がかかったり、ウエストのくびれがわかりづらい体型が定着してしまいます。
この悪循環の根幹の原因は「脚」の疲労では無く「足」の疲労から起きる足首の動きの低下、不具合なのです。
前回は骨の代謝の高め方として、オフィスでできる足首と足裏の筋肉の鍛え方をご紹介しましたが、骨は関節を成して、筋肉の動きに影響し、動きのクセが全身の疲労や骨格(姿勢)を形成しています。
そこで今回、楽で気持ち良く、無理する事なく足首を矯正する効果の高いストレッチやマッサージをご紹介して、足裏からふくらはぎの筋肉疲労や筋膜の縮まりの解消を目指します。
足首にかかる負荷は、股関節から骨盤に伝わり、背骨の中を通って神経から脳に伝わります。そしてこれが、体に強い負荷がかかっている情報として伝えられます。
それが心的ストレスにもなり、仕事の作業効率を下げ、苦手意識や不安感を生み出してしまう可能性もあります。
また、健康のために運動した方が良いとわかっていながら、中々億劫でレッスンに参加できないでいる方々は、「手が出ない」では無く「足が出ない」程に膝下が硬く重くなっていて、脳が抵抗している可能性があるのかもしれません。
先ず動画を参考にセルフケアを始めましょう!「え?こんな事で足裏やふくらはぎのむくみや痛みが解消されるの?」と思うほど、ズボラで楽チンなマッサージ方法です。
大事なのは、一日の終わりにリラックスしながら毎日毎日好きなだけやり続ける事です。経過にも個人差はありますが、知らぬ間に足首の動きが改善されて足は軽くなります。と同時に脳に伝えられる体からの情報も変わるので「レッスンに参加してみようかな?」って言う気持ちになるかも、、、
皆さまぜひレッスンでお会いしましょう!
(Up&Coming '24 新年号掲載)
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