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  プログラム概要

鋼連続合成橋(I桁)及び単純合成桁(箱桁)について、限界状態設計法による主桁の設計計算を支援するプログラムです。合成後に対して、終局限界状態及び使用限界状態について照査を行います。
※本製品で使用している計算式は「鋼・合成構造標準示方書」記載の計算式と異なる箇所があります。詳しくは下記の【鋼断面の計算(限界状態設法)と2007年制定鋼・合成標準指標書との比較】をご参照ください。
 
  関連情報
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  プログラムの機能と特長

  • 完成系と架設系に分けて照査します。 完成系に対しては、終局限界状態,使用限界状態について照査します。
  • 終局限界状態では、基本的にAASHOTの考え方に従ってコンパクト断面、ノンコンパクト断面の判定より断面決定を行います。
  • 設計荷重は、道路橋示方書の降伏に対する荷重組合せを参考に、コンパクト断面では(1.3D+2.0L),ノンコンパクト断面では(1.3D+2.0L+C+S) としています。
  • ノンコンパクト断面では温度変化の影響を省略し、コンパクト断面ではクリープ・乾燥収縮も省略しています。
  • 使用限界状態では、実際に起こりうる最大荷重(D+L+C+S+T) に対して鋼材が永久変形を起こさないように設計します。本設計では、最大応力が降伏あるいは座屈に対して15%の余裕(1.15の安全率) を持つようにしています。
  • 架設系では、架設段階で鋼桁に生じる最大断面力に対して道路橋示方書に従って照査します。
  • 適用可能な主桁(断面)形状は以下の通りです。

画像をクリックすると大きな画像が表示されます。   画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
▲適用可能な主桁断面

照査結果

照査結果の出力帳票については、断面力一覧、照査結果一覧表、詳細出力の3種類の出力を行います。照査結果一覧表は、1枚の出力に計算結果をまとめており、結果全体を把握する場合に適しております。詳細出力は、多くの情報を出力していますので、計算過程を追うことができます。

鋼断面の計算(限界状態設計法)と2007年制定鋼・合成標準示方書との比較

※本製品「鋼断面の計算(限界状態設計法)」と比較しているのは、『2007年制定 鋼・合成構造標準示方書』及び『「鋼・合成標準示方書に基づく新たな設計」講習会資料』です(グレー部分は対応項目が不明であることを示します)。

項目 現行計算方法 2007 年制定
鋼・合成構造標準示方書







腹板の
幅厚比
(水平補剛材が無い場合)
(水平補剛材がある場合)
 
圧縮フランジ
幅厚比
b/16 ※座屈に対する最小板厚
引張フランジ
幅厚比
b/16 ※座屈に対する最小板厚
フランジ幅
フランジ厚
フランジ面外
剛性
Iyc : 鉛直軸回りの圧縮フランジの断面2次モーメント
Iyt : 鉛直軸回りの引張フランジの断面2次モーメント
コンパクト・
ノンコンパクト
の判定
(コンパクト断面)
Dcp:腹板圧縮縁から塑性中立軸位置までの距離(Dcp≧0)

(ノンコンパクト断面)
Dc:腹板圧縮縁から中立軸位置までの距離(スレンダー断面)

上記以外
(正曲げ)
(コンパクト断面)

(ノンコンパクト断面)
(ψ>-1.0)
(ψ≦-1.0)
ただし、

(スレンダー断面)
上記以外の断面

(負曲げ)

(JSSC試案による断面区分の判定式)
圧縮フランジ幅厚比の判定
圧縮側ウェブ幅厚比の判定
両者の相関関係の判定]

上記3 式を満足する場合はコンパクト断面(Mr=Mpl)。
そうでない場合は、ノンコンパクト断面(Mr=MyJSSC)。





態 
曲げ耐力
上限値

※σy≦485N/mm² が前提。
(コンパクト断面)
  • Dp≦0.1Dt の場合
    Mr=Mpl
  • 0.1Dt<Dp≦0.42Dt の場合
    Mr= min(0.9Mpl,1.3My)

(ノンコンパクト断面)
Mr=My

(スレンダー断面)
Mr=Mcff
圧縮フランジ
の照査
道路橋示方書の規定 4.2.3 及び3.2.1 による。
  • 局部座屈に対する抵抗強度σnc1
    道示II 表-4.2.3 より、σcal を算定。
    道示3.2.1(p.131)の式(3.2.1)より、σca(=σnc1)を算出する。
  • 横座屈に対する抵抗強度σnc2
    道示II (解3.2.3)(p.142)
  • 圧縮フランジの抵抗強度σnc
    判定:
引張フランジ
の照査
引張フランジの最大引張応力度を降伏強度σy に対し
て照査する。
判定:
ウェブの
照査
ウェブ板厚比
その他の
照査
相関幅厚比
横座屈
鉄筋の照査 判定:

せん断耐力 Baslerの式
判定:
Baslerの式
判定:
γi :構造物係数 γb :部分係数
曲げと
せん断の
組み合わせ
に対する
照査
使




態 
永久変形の
照査
組み合わせ荷重の圧縮・引張について最大応力度で照査する。
安全率γser=1.15 を確保する。

引張フランジ
圧縮フランジ
腹板
上フランジ
下フランジ
座屈
ウェブ幅厚比
曲げせん断合成応力度
腹板の
弾性座屈
道路橋示方書に規定された曲げモーメントとせん断力とを受ける板の弾性座屈照査式を用いる。
※安全率を1.15 とする。
 
床版コンクリートのひび割れ幅の
照査
「PC 床版鋼連続合成2 主桁橋の設計・施工マニュアル」
に基づいて行う。
  • 許容ひび割れ幅
    wa=0.0035c (mm)
  • 床版コンクリートに発生するひび割れ幅


時 
応力度 ※合成前断面で照査。
※架設時の割増係数1.25 を考慮。
合成応力度の判定 :
 
腹板の弾性
座屈照査
※使用限界状態と同様の照査 ウェブ幅厚比
横座屈
σcr :限界圧縮力
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  適用範囲


対象項目 概要
対象部材 主桁 I桁、箱桁(一室)
垂直補剛材 ×
ずれ止め ×
横桁 ×
対象状態 架設系
完成系 終局限界状態
使用限界状態
疲労限界状態 ×

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  参考文献

  • 道路橋示方書・同解説 II 鋼橋編 平成24年3月 (社)日本道路協会 ※1
  • 道路橋示方書・同解説 II 鋼橋編 平成14年3月 (社)日本道路協会 ※1
  • 鋼・合成構造標準示方書 総則編・構造計画編・設計編 平成19年3月 (社)土木学会
  • AASHTO LRFD Bridge Design Specifications Third Edition 2004,2004,American Association of State Highway and Transportaion Officeals
  ※1:道示 II 3.2.1,4.2.3による局部座屈,横座屈に対する抵抗強度。腹板の弾性座屈照査。
  ※道路橋示方書(平成24年3月)には対応しておりません。

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