適用範囲
本プログラムでは、1層の門形ラーメン橋脚(2〜4柱式)を設計対象としています。
基礎を含めたラーメン橋脚橋脚全体の断面設計と耐震設計をサポートしています。
1.はり形状
両側張り出し,左側張り出し,右側張り出し,張り出し無し
※ハンチ無しの形状にも対応しています。
※柱高の変化による梁天端の直角方向勾配を設定する事が可能です。(但し、柱基部は全柱同じ位置に制限されます。)
2.柱形状
矩形、矩形R面取り、円形、正八角形に対応しています。
3.フーチング形状
橋軸方向のテーパ付き形状に対応しています。直角方向のテーパ付き形状には対応していません。
橋軸方向のフーチング中心位置と柱の中心位置が同じになるよう制限されています。
4.基礎形式
直接基礎、なし(梁柱モデル)に対応しています。
荷重ケース
今回の道路橋示方書の改定では、作用に対して荷重組合せ係数γp,荷重係数γqを考慮することになりました。本製品では、作成した基本荷重ケースを元に自動的に組合せケースを作成し、組合せケースの種類に応じて自動的にγp,γqを設定する仕様としています。
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▲組合せ荷重ケースの入力画面 |
▲上部工基本荷重ケース |
永続/変動作用支配状況に対する照査
曲げモーメントに対する照査、せん断力に対する照査、ねじりモーメントに対する照査、および端接合部の照査を行います。はりの張り出し部がコーベルと判定された場合は、自動的にコーベルとしての照査を行います。ねじりモーメントの照査は、はり部材、柱部材に対して、せん断照査と同じ位置を照査します。ねじりモーメントが発生する面外方向の作用ケースを照査対象としています。
端接合部の照査は、張出しのないはりの隅角部に対して、限界状態1のコンクリートの引張応力度が制限値以下となることの照査と、限界状態1と限界状態3、および耐久性を満たすために必要な最小の鉄筋量の表示を行います。
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▲永続/変動作用支配状況の照査結果画面 |
レベル2地震動照査
レベル2地震動照査では、橋の重要度区分と破壊形態に応じて、満たすべき限界状態を判断し、照査します。橋軸直角方向の応答せん断力は、プッシュオーバー解析において上部工作用位置の変位が応答変位に到達した時の各塑性ヒンジ候補点のせん断力として、これがせん断力の制限値以下となることを照査します。
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▲橋軸直角方向レベル2地震動
照査結果概要画面 |
▲橋軸直角方向のレベル2地震動
照査結果画面 |
Engineer's Studio® エクスポート機能
この機能は、本製品で作成したラーメン橋脚をEngineer's Studio®ファイルとして保存し、動的解析を行えるようにするものです。骨組や断面形状に加えて、平成29年版
道路橋示方書・同解説 V耐震設計編に準拠した照査用パラメータも付加する予定です。
エクスポートするラーメン橋脚のモデルは、レベル2地震動照査時の構造を元に作成します。M−φモデルとしてエクスポートする場合、柱の上端、下端、および梁支間部の左右両端に塑性ヒンジ領域の部材を設定します。
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▲Engineer's Studio®エクスポートモデル |
▲レベル2地震動照査時のラーメン橋脚の
骨組モデル |
塑性ヒンジ領域の部材の長さは、直接指定する方法に加えて、本製品のレベル2地震動照査で使用した塑性ヒンジ長を自動設定する機能を用意します。鉄筋配置が非対称な断面の場合は慣性力方向により塑性ヒンジ長が変化しますので、自動設定時は慣性力方向を指定することになります。
ラーメン橋脚の橋軸方向の保有水平耐力照査は、各柱を単柱式橋脚として照査しています。この結果を参照して、柱基部の橋軸方向のM-φ特性は、単柱式橋脚と同様のバイリニアモデルで定義することを可能にします。これ以外のM-φ特性は、死荷重時の軸力から算出したトリリニアモデルを設定します。
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▲ラーメン橋脚の橋軸方向の保有水平耐力照査
結果画面 |
▲Engineer's Studio®エクスポートモデルの断面サムネイル |
3Dアノテーション機能
メイン画面において、3Dモデル上でも形状寸法が確認できる3Dアノテーションに対応します。これまで2D図のみの寸法表示だったため、1方向からのみの寸法しか確認できませんでしたが、3Dアノテーションに対応することにより、3Dモデルにおいて、躯体の寸法を一目で確認することが可能となります。また、3D図左上の視点変更ボタンを選択していただくことで、各方向からの寸法を確認することができます。
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