■データ互換
一部の項目を除き(下表参照)GeoFEAS2D Ver.4.0.0 [ファイルバージョン:4.0.0]までのデータファイルとの互換性を有します。
項目 |
互換状態 |
解析状態 |
【通常】固定 |
ソリッド要素プロパティ |
構成則 |
【弾性】固定 |
方式 |
【線形弾性】固定 |
梁要素プロパティ |
構成則 |
【線形弾性】固定 |
ジョイント要素 |
無効 |
MPC |
無効 |
ピン結合 |
無効 |
■UIの刷新
既存の地盤解析シリーズのユーザーインターフェイスから大幅に改善しました。
プリプロセッサー メインウィンドウは、
・モデル図 ・メッシュ図 ・ステージ図(要素定義) ・ステージ図(解析条件)
を配置することで、FEM解析において主要な項目の設定状態を瞬時に確認でき、検討モデル全体像の把握が容易に行えます。また、メインウィンドウの左側に配置したツリービューにより各種設定項目への素早いアクセスが可能となります。
|
|
▲図1 メインウィンドウ |
▲図2 ステージ(要素)1面図 |
|
|
▲図3 モデル作成ウィンドウ |
▲図4 メッシュ分割ウィンドウ |
ポストプロセッサ 各種ステージ解析結果の確認をツリービューから行うよう集約したことで、直感的な操作となりました。
また、数値出力では既存の地盤解析シリーズと同様に節点または要素ごとの解析結果一覧を表示します。
テキスト形式および『HTML形式』に対応しているため、HTMLにおきましては、Webページや各種報告書への転用が容易に行えます。
|
|
▲図5 ポストプロセッサメインウィンドウ |
▲図6 HTMLによる結果確認画面 |
■結果比較
GeoFEAS2Dとの解析結果比較を次の表に示します。完全に一致しているだけではなく、演算スピードは格段に向上していますので、手軽に安心してご利用いただけます。
土留め掘削解析 |
|
比較項目 |
GeoES |
GeoFEAS2D |
X方向変位(m) |
-5.7745E-003 |
-5.7745E-003 |
Y方向変位(m) |
-5.6355E-004 |
-5.6355E-004 |
回転変位(rad) |
0.0000E-000 |
0.0000E-000 |
|
|
シールドトンネル掘削 |
|
比較項目 |
GeoES |
GeoFEAS2D |
X方向変位(m) |
8.2968E-004 |
8.2968E-004 |
Y方向変位(m) |
-2.8853E-002 |
-2.8853E-002 |
回転変位(rad) |
1.4652E-004 |
1.4652E-004 |
|
■弾塑性解析
バイリニア梁およびバイリニア棒要素(Standard版のみ対応)
梁および棒要素に対して、バイリニア構成則が追加されました。これにより高速道路横断部などボックスカルバートの応答震度法(設計水平震度をかけて静的に地震時の検討する)によるレベル2地震時の耐震照査が可能となります。
|
|
▲応答震度法によるボックスカルバートの検討例
|
モールクーロンモデルへの対応(Standard版のみ対応) 2次元ソリッド要素に弾塑性の構成則としてモールクーロンモデルが追加されました。周辺地盤の緩みをせん断ひずみの分布等によって表現することが可能になり安全性をより確かに評価することができます。
|
|
|
▲推進管発進立坑の掘削にともなう近接施工影響検討
|
▲最終掘削時の変形と変位コンタ図 |
■液状化解析(Standard版のみ対応)
「平成28年3月河川構造物の耐震性能照査指針」に対応した地盤の液状化照査が可能となります。指針(案)に基づき、レベル2-1及びレベル2-2地震動に対して、液状化に伴う土層の物性の変化を考慮し、堤防の変形を静的に算定できる方法を用いて、堤防の耐震性能を評価します。
|
▲液状化に伴う自重による変形解析のフロー
|
「地震前(液状化前)の変形解析」、「地震後の(液状化後)変形解析」、「液状化層の体積圧縮に伴う沈下量(変形解析)」の3ステージを設定し、液状化が発生してから終了するまでの変形解析が行えます。液状化による安全率(FL)を計算し、FL値から指針に準拠して、液状化の剛性変化を考慮します。自重に対して剛性が低下することで液状化による変形が発生します。
変形量は、液状化による変形と、液状化後に間隙水圧が消散する過程で体積圧縮(動的圧密)する変形量について求めます。両者を合算することで、モデル全体の変位量を求めます。
|
▲液状化安全率(FL)の分布図
|
|