Q3−1. |
安全係数等の係数を複数与えて照査することはできるか? |
A3−1. |
乾燥しにくい環境か乾燥しやすい環境か、部位が上面か否かなどの条件により安全係数等が異なってきますが、本プログラムでは同一構造物においては使用されるコンクリートの品質は同一であると考え、厳しい条件で照査することを標準としており、安全係数等の係数は照査対象項目に対して一つだけ設定できるようにしています。 |
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Q3−2. |
配合設計において、セメント(結合材)水比とコンクリートの圧縮強度の関係を設定することとしているが、この式における定数aおよびbはどのように与えればよいか。 |
A3−2. |
[施工編]の解説では、上記に関し以下のように記述されています。
「コンクリートの圧縮強度は、ある範囲では、式(6.4.2)に示されるように、セメント(結合材)水比と直線関係にあることが知られている。この式における定数aおよびbは、セメントの種類や骨材の品質などによって相違するので、同一の品質について十分な資料がない場合には、試験によってこれらを定める必要がある。その場合は、適切と思われる範囲内で3種以上の異なった水セメント(結合材)比を用いたコンクリートについて試験して定めるのがよい。試験における誤差を小さくするため、試験値は2バッチ以上のコンクリートから造った供試体における平均値をとるのが望ましい。」したがって、十分な資料を有しない場合には、基本的には試験により定数を定めることとなります。 |
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Q3−3. |
維持管理支援ツールとしてどういった場面での使用を想定しているのか? |
A3−3. |
同示方書の主旨より、「新たに建設される構造物」を対象として、構造性能照査編や耐震性能照査編によって設計された構造物が、径時変化により生じる現象を許容できるかの検討(耐久性照査)を行うものと考えております。
よって、本来施工に当たって照査すべき事項であり、「維持管理」とは少しずれるところが有るかもしれませんが、以下のことを考慮して維持管理支援ツールの一つとして位置付けています。
- 施工編に基づいた照査をクリアしているならば、施工が多少困難であり初期コストが掛かったとしても、施工後の維持管理費を抑えることができるであろうと予測されること。
- 既設の構造物において水結合材比が推定できれば、施工編に基づく照査により当該構造物の維持管理の必要性の程度をある程度予測することができること。
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Q3−4. |
適用できる構造物の制限は? |
A3−4. |
RC構造物のみです。
疲労については、床版、または、はり構造に限定されています。
それ以外の劣化要因については、特定の構造を想定してはいません。 |
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Q3−5. |
地域特性、自然環境などの外部環境を考慮できるか? |
A3−5. |
対象とする劣化要因によります。
例えば、塩害の場合は、検討パラメータに表面の塩化物イオン濃度がありますが、これは自然環境によって定まってくるものですので、考慮できると言えます。
疲労の場合は、検討パラメータに該当するものがありませんので、考慮できません。 |
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Q3−6. |
塩害に対する照査におけるひび割れはどのようなひび割れを対象としているのか? |
A3−6. |
「構造性能照査編」で取り扱われている曲げひび割れが対象です。 |