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  プログラム概要

本製品は、「河川構造物の耐震性能照査指針・解説(平成24年2月)」に準拠した、コンクリート擁壁式特殊堤の設計計算を行うプログラムです。
竪壁部と基礎部(杭基礎、うなぎ止め矢板を含む)を全体でモデル化した一体解析により、耐震性能照査を行います。

適用基準
・河川構造物の耐震性能照査指針・解説(平成24年2月)
 国土交通省水管理・国土保全局治水課
・道路橋示方書・同解説 I共通編、IV下部構造編、V耐震設計編(平成14年3月)
 社団法人 日本道路協会
・道路橋示方書・同解説 T共通編、IV下部構造編、V耐震設計編(平成24年3月)
 社団法人 日本道路協会
▲メイン画面

  関連情報
新製品紹介

  プログラムの機能と特長

■機能及び特長
  • 常時、レベル1地震時の線形解析、許容応力度法による断面照査に対応
  • レベル2地震時の非線形解析、曲げやせん断の耐力照査に対応
  • 解析には弊社製品『Engineer's Studio®』の計算部ソルバーを使用
  • 液状化判定、低減係数の自動計算に対応
  • M-φ要素の自動算定に対応
  • 地盤ばねの自動算定に対応
  • 杭の抵抗特性の自動算定に対応
  • 鋼矢板やH鋼材についても、M-φ要素、杭の抵抗特性の自動算定が可能


■対応形状

部材 材料・種類
堤体 逆T式擁壁 鉄筋コンクリート
基礎 杭基礎 鋼管杭、RC杭、PHC杭、H鋼杭
うなぎ止め(遮水壁) 鋼矢板


■検討可能な作用力
  作用力 備考
死荷重 自重
土砂重量 背面土砂のみ
地震時慣性力
土圧 主働土圧 常時:クーロン土圧
地震時:修正物部・岡部法
水圧 残留水圧
地震時動水圧 集中荷重
分布荷重(Westergaardの式)
その他 揚圧力 うなぎ止めの影響を考慮
地表面載荷荷重 常時のみ


■耐震性能照査の流れ
本製品における、レベル2地震時の照査の流れを下図に示します。

▲照査フロー

検討ケース  梁要素 解析設定 照査内容 備考
常時
弾性梁要素 線形解析 許容応力度照査
レベル1地震時
弾性梁要素 線形解析 許容応力度照査 耐震性能1
レベル2地震時
M-φ要素 非線形解析 耐力・変位照査 耐震性能2、3
▲表1 検討ケースの照査内容

また、照査の内容や解析モデルは、検討ケースに応じて異なります。検討ケースごとの照査内容は表1の通りです。


■構造物のフレーム解析
照査に使用する断面力は、構造物全体を一体でモデル化し、弊社製品『Engineer's Studio®』のソルバーを用いたフレーム解析により算出しています。モデル化したデータは、(*.es)ファイルでエクスポートすることができるため、より発展的な解析を行う場合に便利です。

▲フレーム解析例(Engineer's Studio®

■照査内容
●壁体部
部材  常時・Lv1地震時 Lv2地震時 備考
竪壁・底版
曲げ応力度 曲げ耐力(終局に達しない)
せん断応力度 せん断耐力
変位 ※竪壁部のみ

●基礎部
うなぎ止め(鋼矢板)の照査は行っていません。
検討ケース 照査項目 鋼管 RC PHC H鋼
常時・Lv1地震時 鉄筋の圧縮応力度σcc -  ○
鉄筋の引張値応力度σct ○  -
コンクリートの圧縮応力度σsc - -
コンクリートの引張値応力度σst - - -
せん断応力度τ
せん断耐力照査(S<Ps) - ※1 ※1 -
支持力照査
Lv2地震時 曲げ耐力の照査(降伏に達しない)
※1 …断面の「スパイラル鉄筋のAw適用」を適用するとした場合に照査を行う


■河川に特化した構造物の設計
既設構造物についても耐震性能照査を可能とするため、古い構造物によく見られる H鋼杭の設計に対応しています。使用するH鋼材は従来のUC-1製品と同じように自由に登録することができます。また、河川構造物に設置されることの多い、" うなぎ止め"と呼ばれる遮水壁についても、一体でのモデル化が可能です。
これらのH鋼杭、鋼矢板についても、その他の杭種と同様に、くいの抵抗特性やM-φ特性の自動計算に対応しています。
  ▲杭配置画面
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