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マンホールの設計・3D配筋 Ver.10

現場打ち、組立て式マンホール/集水桝の設計計算、図面作成プログラム

3DA対応
計算・CAD機能
3D配筋対応
電子納品
SXF3.1
IFC
3D PDF

●新規価格

275,000円(税抜 250,000円)

 


●リリース2024年5月31日

下水道耐震設計体験セミナー
日時 : 2024年10月4日(金)13:30~16:30
会場 : 東京本社・各会場(TV会議)/オンライン
参加費 : 無料

Ver.10の改訂内容

「マンホールの設計・3D配筋 Ver.10」では、主に次の機能拡張を行いました。


• 「特殊人孔構造計算の手引き(R5.4)対応
• 水道基準による地盤の変位算出の拡張
• 液状化の判定結果の反映
• 開口部FEM解析の機能拡張


ここでは、その概要を紹介します。

特殊人孔構造計算の手引き(R5.4)対応

「特殊人孔構造計算の手引き」(東京都下水道サービス(株))が令和5年4月に発刊されました。手引きでは、浮き上がりの検討における安全率の算定式に上載土のせん断抵抗が明記され、また、「共同溝設計指針(S61)」(日本道路協会)を参考に周面摩擦抵抗を考慮できることが記載されました。Ver.10では、上載土のせん断抵抗を考慮可能とし、せん断抵抗を考慮する範囲は図1のような土砂重量の扱いに応じた自動決定のほか、直接指定も可能としています。周面摩擦抵抗は以前より周面摩擦力度を直接指定することで考慮可能でしたが、土質条件から周面摩擦力度を算出することを可能としました。


部材照査については大きな変更はありませんが、ラーメン解析を行う際の曲げ照査をハンチ端で行うことが明記されました。以前より水平方向ラーメン解析ではハンチ端での断面照査は可能としていましたが、鉛直ラーメン解析においてもハンチ端での照査を可能としました。

 

図1 浮き上がりの検討における上載土のせん断抵抗と周面摩擦抵抗

水道基準による地盤の変位算出の拡張

Ver.9では、地盤の変位振幅の算出基準として下水道基準と水道基準の選択を追加しましたが、Ver.10では水道基準における地盤変位算出の扱いを拡張しました。「水道施設の耐震設計入門(H26.12)」(日本水道協会)に記載されているように、レベル1地震時には「駐車場設計・施工指針 同解説(H4.11)」(日本道路協会)の速度応答スペクトルを用いて算出できるよう、基準の選択を追加しています。

 

水道基準の地盤のせん断弾性波速度Vsiは、10-3レベルのひずみと10-6レベルのひずみがありますが、速度応答スペクトルに「駐車場設計・施工指針」を用いるときは、10-6レベルのひずみを用いて算出します。

 

図2 レベル1 地震時の速度応答スペクトル(駐車場設計・施工指針)

液状化の判定結果の反映

本製品の地震時における浮き上がりの検討時では、各層を液状化層とみなすかどうかの入力が必要となります。また、本管接合部の照査において、地盤の液状化に伴う地盤沈下による抜き出し量の検討を行う場合には、液状化による地盤沈下量を入力する必要があります。本製品には液状化の判定機能がありますが、従来、液状化の判定結果は上記の設定に自動的に反映されることはありませんでした。Ver.10では液状化の判定結果より、液状化とみなす層や液状化による地盤沈下量を自動で反映することが可能となり、設定の手間の低減や入力ミスの削減が期待できます。

開口部FEM解析の機能拡張

本製品の開口部の照査では、オプションライセンスにより矩形平板や円形平板のFEM解析が可能となっており、開口寸法や支持条件、作用荷重を自由に指定できます。照査位置も任意に指定でき、Mmax,Mmin位置の自動抽出も可能ですが、Smax, Smin位置の自動抽出にも対応しました。


また、計算書においては、開口寸法の形状図の追加等の改善も行っています。

 

図3 開口部FEM モデル計算書(設計条件)

 

その他の対応項目

Ver.10では、前述した項目以外にも、最小鉄筋量の照査拡張(500mm2/m)、開口計算モデルの自動生成機能拡張、入出力改善等多数の機能追加、改善を行っております。今後もユーザ様の利便性を向上させるよう、機能強化を行って参ります。

 


(Up&Coming '24 盛夏号掲載)

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