New Products & Service シミュレーション

UC-win/Road
交通シミュレーション

車線変更モデルによる車両挙動のシミュレーション

●新規価格330,000円(税抜300,000円)

●リリース2022年3月

概要

従来、UC-win/Roadの交通シミュレーションは、道路端部から流入した車両、あるいは交差点部に配置した車両が、車線数が変位するTransition区間、交差点に設定された車線ごとに設定された分岐率に従い、下流側に流れるようになっており、混雑した車線を避け車線変更を行う挙動を再現していなかったため、これらの機能の追加を行います。


車線変更モデルの概要

車線変更には必須の車線変更と任意の車線変更の2種類があります。

必須の車線変更は、目的地に向かうために必要な車線変更です。例えば、目的地に向かうために右折が必要であれば、右折レーンに車線変更を行います。

任意の車線変更は、走行中の車線の速度が遅い場合、走行速度の速い車線に移るものです。

車線変更は必須か任意かの車線変更挙動を判定した上で、それぞれの車線変更行動を行います。


図1 車線変更処理の流れ

必須か任意の車線変更の判定

各車両は目的地に向かうために車線変更が必要な交差点までの距離が近くなるほど、必須の比率が高くなり、必須車線変更範囲内では、すべての車両が車線変更を行います。


図2 必須・任意の車線変更の判定イメージ

任意の車線変更

任意の車線変更では、自車の走行速度と各車両の希望速度を比較し、走行状態の満足状態を判定します。

大型車は小型車などに比べて、車線変更しにくい特性があるため、満足度の判定は車種を考慮して行います。

個人より車線変更の頻度は異なることを再現するため、パラメータを車両ごとにばらつきを持たせるようにしています。


図3 走行状態の満足度の判定確率(希望速度60km/hの例)

走行状態に満足していない車両に対し、自車の速度、前方車の速度、車線変更先の前方車の速度、後方車の速度を考慮して、車線変更を行うかの判定を行います。


図4 車線変更の判定イメージ

受け入れ可能ギャップの確認

車線変する先の車線に車線変更車両を受け入れ可能なギャップ(前方車、後方車との距離)があることを確認し、可能であれば車線変更を行います。


今後の開発予定

シミュレーション結果の各種集計機能、交通量の時間変動の設定、OD交通量での交通量の設定などシミュレーション機能の充実を進めます。


(Up&Coming '22 新年号掲載)

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