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控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8

控え壁式擁壁の設計の安定計算及び、許容応力度法、限界状態設計法による
部材設計を行うプログラム

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●新規価格控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8:173,800円(税抜158,000円)
 底版拡張オプション:44,000円(税抜40,000円)

●リリース2021年10月29日

Ver.8改訂内容

「控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8」では、主に次の機能追加や拡張を行いました。

  1. 二点折れ切土土圧対応
  2. 逆L型支え壁式擁壁に対応

以下に、これらの機能の概要を紹介します。


二点折れ切土土圧対応

擁壁の背後に切土のり面または地山斜面等が接近している場合、擁壁に作用する主働土圧はこれらの存在によって影響を受けることがあります。擁壁工指針等では、このような場合の切土部擁壁に作用する主働土圧算定方法が示されており、「控え壁式擁壁の設計計算」でもこれに対応しています。

これまでは、切土面として設定可能な形状は、直線もしくは一点折れの形状のみとなっておりましたが、Ver.8では切土面形状が二点折れの場合の土圧算定にも対応しました。


図1 二点折れ切土土圧

切土の計算は図1の仮想すべり面bm、moを変化させることによりトライアル計算を行い、算出された中で最大の土圧を主働土圧として採用します。土圧の算出に当たっては仮想すべり面mo、bmと切土面de、cdとの交点位置に仮想背面op、mnを設定することによって、各交点位置間における土圧力P1、P2を算出します。こうして算出された土圧P2と土塊重量W3、すべり面における地盤からの反力R3、そして擁壁背面に作用する土圧合力の反力Pが釣り合う条件のもとで作成した連力図を解いて、最終的な土圧力を算定します。

逆L型支え壁式擁壁に対応

支え壁式擁壁検討時の形状タイプとして、逆L型形状に対応しました。

通常、控え壁式擁壁の利点として、躯体のコンクリート量が通常の片持ちばり式擁壁に比べて少なくなることや、底面反力が比較的小さいため基礎地盤の良くない場合に採用できるといったことが挙げられます。

しかしその反面、背面側に控え壁が突出していることから施工性に難点があり、特に裏込め土の締固めは他の形式に比べて入念にすることが要求されるという欠点もあります。

今回、逆L型支え壁式擁壁に対応したことで、コンクリート量を通常の片持ちばり式よりも減らせるといった利点はそのままに、背面側の裏込め土の施工性は保つことができます。


支え壁の部材照査では竪壁と支え壁、つま先版と支え壁で形成されるT形ばりとして照査を行います。また竪壁及びつま先版の設計は、竪壁・つま先版と支え壁で支えられたスパンを連続ばりとみなして設計し、支え壁より前方部分については通常の擁壁と同様に片持ちばりとして設計します。


図2 二点折れ切土土圧の連力図 図3 逆L型支え壁式擁壁

(Up&Coming '22 新年号掲載)

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