未来を可視化する
長谷川章のアート眼
   社会の未来を語るキーワード「シンギュラリティ」をテーマに、
長谷川章氏のアート眼が捉えるものを連載していきます。
人類が生命を超え、加速する未来を可視化する鍵を探ります。
vol.22
 

長谷川 章(はせがわ あきら)氏
中国中央電視台CCTVのステーションロゴを始めNHKのオリンピックオープニング(1996)、ニュースタイトル、TV-CMなど数千本の制作してきた長谷川章が、日本人の持つ無常の精神から空間・環境のアーティスティックなソリューションであるデジタル掛軸を発明し今日のプロジェクションマッピングの創始者となった。

 Akira Hasegawa

あなたは今どこにいますか?

30年前、私はデジタル掛軸という、プロジェクションマッピングの原型となる技術を考案しました。それ以来、世界遺産をはじめとする480ヶ所でマッピングを展開してきました。パリ、ニューヨーク、北京、ソウル、アテネ、ザルツブルク、ストックホルムなど世界各地を訪れましたが、最終的に、どこに行っても、どこまで行っても、"世界"(グローバル:全体)というものは存在せず、すべてがローカルにしか過ぎないと気がつきました。

昨年のフォーラムエイトデザインフェスティバルでもこの話題に触れましたが、最近、ドイツの新進気鋭の哲学者マルクス・ガブリエルがNHKの番組で「皆が思い描く"世界"などは実際には存在せず、それは単なる思い込みに過ぎない」と述べています。

世界は存在しない――この認識にたどり着くことによって、いよいよ新しい時代が到来することになります。

ChatGPTは言語による社会支配からの解放をもたらし、コンピュータの演算速度の向上は時間からの解放を促しています。また、メタバースは空間からの解放を推し進めていると言えるでしょう。

これらの促進により、私たちは言語、時間、空間の三重の拘束から解放された真の自己を知ることになります。そのとき、自由で無限の「大調和」たる世界観へと私たちは導かれるのです。

デジタル掛軸は"移ろい"をコンセプトにしていますが、これはすなわち、言語、時間、空間からの解放を意味しています。何にも拘束されない解放された自分こそが本当の自分です。だからこそ、デジタル掛軸は自分が生きていることを実感できる唯一のアートなのです。

デジタル掛軸は見るたびに新しい展開があり、ある瞬間に目に映る光景は一期一会、二度と再び現れることはありません。それはまさに方丈記で語られるとおり「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」です。

毎日が始まり、毎日が新しい。人類一人一人の数だけ宇宙があります。

「あなたが宇宙」この世界観をWEB3.0が叶えてくれます。このような世界観は1970年代にすでにバックミンスター・フラーなどによって想像されていましたが、それから50年を経て、ようやく形を表してきたと言えるでしょう。



2023年8月26日~9月3日
ミッドタウン八重洲&JR東グランルーフ
合同八重洲夏祭りにおいて
「金魚デジタル掛軸」と「金魚のミステリーサークルD-K」
世界初公開「液体彫刻D-K」の3役同時公開

 
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(Up&Coming '24 新年号掲載)

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