未来を可視化する
長谷川章のアート眼
vol.11
社会の未来を語るキーワード「シンギュラリティ」をテーマに、
長谷川章のアート眼が捉えるものを連載していきます。
人類が生命を超え、加速する未来を可視化する鍵を探ります。

長谷川 章(はせがわ あきら)氏
中国中央電視台CCTVのステーションロゴを始めNHKのオリンピックオープニング(1996)、ニュースタイトル、TV-CMなど数千本の制作してきた長谷川章が、日本人の持つ無常の精神から空間・環境のアーティスティックなソリューションであるデジタル掛軸を発明し今日のプロジェクションマッピングの創始者となった。

 Akira Hasegawa

地球シンフォニーデジタル掛け軸がpopln Aladdin にバンドル

CM制作からデジタルプレイへ

1990年、当時世界でも数台しか稼働していなかったデジタル編集機を導入し、数千本のCM を製作しました。
その時掴んだ編集の感覚は、デジタルの筆、あるいはデジタルの演奏(プレイ)とでも言えるものであり、
「DATA をプレイする」という新しい概念に至りました。
その概念の元、T V-CM やニュース、大河ドラマタイトルなど新しいデジタルアートとして発表し、
これが後にデジタル掛け軸へ、そして現在世界で10 万人のプレーヤーが活躍する
プロジェクションマッピングへと展開していったのです。

デジタル掛け軸の精神

日本建築の床の間に掛ける掛け軸は、春夏秋冬の季節の間、朝夕夜の時の間といった、
日本人が感じる「間」の精神から創造され、洗練されていきました。
希望は闇から生まれ、全ては無から始まります。
宇宙の闇は映像で捉えると砂嵐であり、音で例えるとホワイトノイズでしょう。
全ての色や形はこの闇から生まれると捉え、このホワイトノイズから画像を構築し、15 年掛けて100 万枚の画像を創り出しました。

デジタル掛け軸とは

方丈記で言うところの「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」。
大自然は、同一でありながら一瞬一瞬が新しい。
この自然の摂理を表現するには、一期一会、一回限りの出会いを実現する必要があります。
その表現の試行錯誤の中で生まれたのが、デジタル掛け軸です。

リニアな映像という概念を断ち切り、アプリケーションで100 万枚の画像をシャッフルしてアルファブレンドし、
その場でプレイするーーCM 制作からデジタルプレイという概念を経て最終的に行き着いたのが、
この一期一会の出会い、うつろいの芸術であるデジタル掛け軸なのです。

そして、そのとき思いついたのは、このアプリケーション映像をネットワークに乗せ、
世界中のT V モニターに映し出すことで、地球をまるごとデジタル掛け軸にする、という夢です。
光と色彩でつながった地球全体が、音のないシンフォニーを奏で、一つになる
― ― それがデジタル掛け軸の新たな方向性でした。

popInAladdinで実現する

それがこの度poplnAladdinの登場により、実現することになりました。
このプロジェクター付きシーリングライト「poplnAladdin」にデジタル掛け軸がバンドされ、
世界中の部屋が一つの空間として共有されるのです。

poplnAladdinは一見、取り付けが便利なホームプロジェクターに見えますが、
これは従来の家電メーカーが発売しているスタンドアローンのプロジェクターとは違い、
無線でネットワークにつながり、さらにすべてのpoplnAladdinにつながり、
別々の空間を一つにリンクすることができるのです。

このとき、デジタル掛け軸ではまさに地球を光らせる無音のシンフォニーとなるでしょう。
目をあけて、夢を見る。
自然、人間、宇宙は一つなのです。


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