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  プログラム概要

公益社団法人 日本道路協会より平成29年11月に発刊された道路橋示方書・同解説に対応しています。
平成29年道路橋示方書・同解説では、部分係数法による照査が新たに導入されました。

  プログラムの機能と特長

本製品は、「Engineer's Studio®」の計算部を用いた面外解析を行うプログラムです。

■主な機能
  • 断面はI桁と箱桁の2種類に対応
  • 若材齢時におけるヤング係数の考慮が可能
  • ジャッキアップ・ダウンの考慮が可能
  • 架設ステップ毎の 解析結果確認、および報告書形式の出力帳票

打設区間や養生期間はトライアルを行うことで決定が出来るようになっております。
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▲メイン画面

■H29部分係数に対応
部分係数には、作用力に乗じる「荷重・組合せ係数」と、耐力に乗じる「抵抗係数」があります。本製品では、[基準値]メニューに設定画面を用意しています。

本製品で考慮する作用の種別は、死荷重データ(D)、および、支点沈下(SD)の2種類が対象となります。これら以外の作用の種別データは本製品では入力表示を省略しています。

荷重値に対する部分係数の基本的処理は、以下のとおりです。

荷重値=入力荷重値×荷重係数γq×荷重組合せ係数γp

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▲荷重係数、組合せ係数

■コンクリートの応力度の制限値
架設途中にある床版コンクリートの応力度の制限値は、コンクリート打設後の材齢を考慮して求めるものとします。

材齢を考慮したコンクリートの応力度の制限値 手順
  1. 各架設ステップの応力照査位置において、コンクリートの材齢を考慮したヤング係数Ecを計算します。このヤング係数Ecは、28日強度のEcに対して材齢t(日)に対する係数を掛けることで得られます。
  1. 設計基準強度とヤング係数の表(グラフ関係)をもとに、材齢を考慮したヤング係数Ecからコンクリートの強度σckを求めます。
  2. コンクリートの圧縮応力度の制限値σcaは、コンクリートの強度σckから以下で算出します。

    道路橋示方書(H29)鋼橋編(U)、p396、表14.6.1
    コンクリートの設計基準強度σck (N/mm2) 27 30
    1) 床版としての作用 10.0 10.8
    これ以外のσckに対するσcaは2点を直線補間して求める(図1)
  1. コンクリートの引張応力度の制限値σtaは、コンクリートの強度σckから以下で算出します。
    道路橋示方書(H29)鋼橋編(U)、p396、表14.6.1
    コンクリートの設計基準強度σck (N/mm2) 27 30
    床版の上縁、下縁 2.0 2.2
    これ以外のσckに対するσtaは2点を直線補間して求める(図2)
▲図1 ▲図2

■床版コンクリートの打ち込み順序を効率よく検討
鋼橋の床版コンクリートは、一般にブロック割り打ち込み工法により施工されます。ブロック割りを計画する際は、打ち込み箇所、打ち込み順序を考慮して、既に打ち込み済みの硬化した床版コンクリートに悪影響を与えないように施工時の注意が必要となります。

特に連続桁の場合は、先行して打ち込んだコンクリートに、引張応力が生じるケースがあるので、適切なブロック割りと打ち込み順序の検討を行い、発生する引張応力度を小さくするよう計画・検討を行う必要があります。また、打ち込み日の間隔をあけ(すなわち、養生期間を長くとること)、コンクリート応力度の制限値を高めることも有効となります。これらの検討をソフトウェア上で効率よく確認できるのが、本製品の特長となります。

各ステップで複数ブロックを指定し、
同時打設に対応
ブロックの組合せを試行することで、
最適な打設順序を得る
 
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■結果判定
下記では、架設ステップ4(最終打設日=40日)時点の、曲げモーメント図、および、それまでの架設ステップ(1〜3)から硬化した床版コンクリートの引張応力度の判定結果を画面上で確認します。これを繰り返すことで、適切なブロック割りと打ち込み順序の検討を行い、発生する引張応力度を小さくするよう計画・検討を行うことが可能です。

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  適用基準及び参考文献

  • 道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成29年11月 社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 II 鋼橋・鋼部材編 平成29年11月 社団法人 日本道路協会
  • 鋼道路橋施工便覧 昭和60年2月 社団法人 日本道路協会
  • 鋼構造架設設計施工指針[2012年版] 社団法人 土木学会
  • 2012年制定 コンクリート標準示方書 設計編 社団法人 土木学会
  • 設計要領第二集 平成2年7月 日本道路公団
  • コンクリート構造物の応力と変形 技報堂

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