製品詳細価格/購入サンプル画面ユーザ紹介/評価・Q&A

  プログラム概要

PC(Prestressed Concrete)あるいはPRC(Prestressed Reinforced Concrete)の道路橋上部工設計支援プログラム。
構造形式は上部工は、支間長50m以下で桁高一定の箱桁(1室、あるいは2室)及び中空床版(T桁;第2版で拡張予定)で、上部工を平面格子モデルにモデル化して解析(横方向;第2版で拡張予定)を行っています。入出力画面に3次元グラフィックスを効果的に使用して検討対象物の理解を容易にしています。

  本製品のコンセプトと特長

幅員が広く、支間長が短い場合や支承線が橋軸に直交しない(斜角がある)場合などにおいては、横断面を1本の梁材にモデル化すると、前者においては横断面方向の応力の分布が正しく表現できず、後者においては断面を構成する各腹版ごとに支間長が異なることが上手く表現できません。本製品は、これらの場合も検討対象として格子モデルによる解析を行うことにより、横断方向の応力の分布や腹板ごとに支間長が異なることを表現することを目指して開発されました。
上部工は支間長50m以下で桁高一定の箱桁(1室、あるいは2室)及び中空床版(T桁;第2版で拡張予定)であり、上部工を平面格子モデルにモデル化し、各主桁ごとに弾性解析および分割施工に伴うクリープ解析(横方向;第2版で拡張予定)をおこないます。

<平面格子モデルの特長>
 (1)格子平面の仮定
 (2)各腹板の占有巾の算定
 (3)主桁仮定剛性、主桁部材に載荷する鉛直死荷重
 (4)ねじりに対する部材と死荷重によるねじり荷重の載荷

  入出力インターフェース

各種データを3次元グラフィックスで描画し、それを自在に回転・移動させながら、配筋やPC鋼材配置などを確認できるようにしています。
たとえば、図-1は箱桁の内部へ視点を移動してPC鋼材配置、配筋を確認している様子を示しています。結果表示部では格子モデルをまるでプレキャスト部材のように分割したスタイルで確認できます。
もちろん曲げモーメント図などの結果も3次元(及び2次元)で描画しています。
計算結果の数値はHTML形式の表で表示され、そのままのスタイルでプリンタあるいはファイルへ出力することができます。

▼図-1

▼図−2

▼図−3
Page Top PageTop
  設計対象

本製品が設計対象としている構造物は橋梁上部工です。現バージョンは以下の条件があります。
  • プレストレストコンクリート(PRC対応)構造であること
  • 橋長50m以下であること
  • 等桁高であること
  • 断面種別が箱型断面(1室、2室)及び中空床版であること。(T桁;第2版で拡張予定)
  • 分割施工時の支間割はspan by span または 2span by 2spanの2種類のみに対応してい
    ます。(径間数が奇数の場合は1span by 1spanのみ対応)
  • ラーメン橋には未対応です
  • 曲線桁には対応していません
  • 外ケーブルは配置できません

<断面設計項目>


  PC と PRCおよび終局時の照査 に大別されます。
  • PCとしての場合
     (1)引張鉄筋量の計算
     (2)平均せん断応力度の計算
     (3)斜め引張応力度の計算
     (4)斜め引張鉄筋の応力度の計算
     (5)変動応力度(せん断)の計算
     (6)各荷重組み合わせケースの応力度の算出
  • 終局時の照査
     (1)曲げ破壊安全度
     (2)平均せん断応力度
  • PRCの場合
     (1)曲げひび割れ幅の計算
     (2)変動応力度(曲げ)の計算
     (3)各荷重組み合わせケースのRC断面応力度の算出

 道路橋示方書(H14)に準拠した、次の計算に対応しました。(Ver.1.00.01)
  (1)ウェブコンクリートの圧壊に対する耐力(せん断)
  (2)ウェブコンクリートの圧壊に対する耐力(ねじり)
  (3)部材の斜引張破壊に対する耐力
  (4)死荷重時の斜引張応力度の許容値の取り扱いの変更

  構造モデル

FRAME面外解析(格子解析)のための構造モデルは、全構造形式に共通して以下のように作成します。
  1. 格子平面を仮定する。(横桁を除く)全橋における図心高さを格子平面とする
  2. 主桁位置は全体のバランスを考慮して設定される
    格子平面と標準断面における腹版中心線との交点を主桁位置としている
  3. 1径間を10等分する。断面変化量が一定以上の場合は格点を追加する
  4. 仮想横桁を設ける。実際の横桁のない区間に1径間あたり10以上の仮想横桁を設ける
  5. ねじり剛性を持った部材をモデルの中心に1本設ける
  6. 設計断面位置(曲げ照査点、せん断照査点)に格点を設ける
  7. 支点はXY方向ともピン支点とする

  分割施工

施工方法を考慮して、構造系が順次変化していくときのクリープ力の計算(クリープ解析)をサポートしています。本製品開発に際しては以下の事項を念頭に置きました。
  1. 想定した施工方法は、1径間ごとのステージング施工、(プレキャスト部材の)張り出し架設などでです。
  2. コンクリートのクリープ係数、乾燥収縮、ヤング係数などの物性値は、道路橋示方書より採用。
  3. 本クリープ解析により断面力の算出だけでなく変位量も正しく計算して、上げ越し量の計画や架設中の施工管理に使用できることを目指しています。

入力された施工ステップを順次追いながら、その着目ステップでの弾性変形、過去の全ステップの弾性変形に起因するそのステップでのクリープ変形を計算し、クリープ換算ヤング係数を用いてクリープ解析しています。

  Mathematicaのノートブックを搭載

PC上部工の設計計算ではプログラムの照査のためのチェックプログラムとしてMathematicaのノートブックを利用しています。
ケーブルのフリクションロス、セットロスの計算/コンクリート斜引張応力の計算曲げひび割れの計算/曲げ、せん断の鉄筋変動応力の計算/有効鋼材応力度の計算/コンクリート平均せん断応力度、鉄筋せん断応力度の計算/引張鉄筋量の計算

  参考文献

  • コンクリート標準示方書 設計編 土木学会
  • 道路橋示方書・同解説 I 共通編 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋編 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 日本道路協会
  • コンクリート道路橋設計便覧 日本道路協会
  • JH設計要領第二集 日本道路公団
  • コンクリートライブラリー44号 土木学会
  • PRC橋の設計 技報堂出版

「分割施工に伴うクリープ解析部」の開発では以下の文献他を参考にしています。
  • コンクリート構造物の応力度と変形 川上洵他訳 技報堂出版 1995年
  • 変位法によるコンクリート構造物のクリープ・乾燥収縮解析の基礎理論 佐藤他 プレストレスコンクリート vol.22, No.2, Apr.1980
Page Top PageTop

FORUM8