A2−1. |
現在は、はりをコーベルとして設計する場合、下記を参考に安全側となるようにせん断補強鉄筋量を0としています。
・H29道示V5.7.2(7):ディープビーム及びコーベルでは、せん断補強鉄筋が負担するせん断力を実験等により確認された範囲内において考慮してもよい。
・H29道示W5.2.7(1)1)ii)解説:下部構造を構成する部材等をコーベルとして設計する場合は、(中略)コンクリートが負担できるせん断力のみを考慮することが基本となる。
併せて、製品ヘルプの「計算理論及び照査の方法|永続/変動/偶発(衝突)作用支配状況|はりの設計|コーベルとして設計する場合」をご覧下さい。
なお、本件については、考え方が明確になり次第、有効なAwを考慮できるように拡張する予定です。 |
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Q2−2. |
はり設計用水平反力の上部工水平反力で「RH」以外の入力項目があるのはなぜか |
A2−2. |
主となる上部工水平反力を「RH」に設定して下さい。
例えば「D+EQ」の組合せであれば、地震時水平反力を「RH」に入力します。
それ以外の「D」,「EQ」は組合せ毎の任意荷重として用意していますので必要に応じて入力して下さい。 |
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Q2−3. |
耐久性能の照査で断面力に荷重組合せ係数及び荷重係数が考慮されているが問題ないか |
A2−3. |
耐久性能の照査は、内部鋼材の防食と鉄筋コンクリートの疲労について照査します。
下記の通り、内部鋼材の防食に対する照査では、荷重係数及び荷重組合せ係数を考慮することに問題はないと考えます。
・内部鋼材の防食
H29道示V(P.182)の3)の解説より、永続作用の影響が支配的な状況における作用の組合せとその係数を準用します。
・鉄筋コンクリートの疲労
H29道示V(P.187)の(2)より、(6.3.1)の作用の組合せ及び重係数を用います。
係数を全て1.00とするため、計算上は荷重係数及び荷重組合せ係数を考慮しないことになります。 |
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Q2−4. |
コーベルとして設計する場合に上面必要鉄筋量による照査が行われない |
A2−4. |
H24道示以前は、上面鉄筋に生じる設計引張力より必要鉄筋量を求め鉄筋量と比較する方法でした。
H29道示改定後は、下記の通り曲げモーメントとその制限値を直接比較する方法に変更されています。
・H29道示V(P.124)の(6)
・H29道示V(P.137)の(6) |
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Q2−5. |
水平方向断面の照査でコーベルとして判定されない |
A2−5. |
水平方向については、下記の理由により、H29道示V(P.96)の図-解5.2.11に示されるコーベル部材に該当しないと考えられるため、通常のはりとして照査を行っています。
・荷重の載荷点がはり上面でありタイドアーチ的な耐荷機構とならない。
・鉛直方向照査時と異なり照査断面の圧縮側が十分に支持されていない。 |